Veritas NetBackup™ クラウド管理者ガイド
- NetBackup Cloud Storage について
- クラウドストレージについて
- Amazon S3 クラウドストレージの API 形式について
- 長期保持のための Amazon のデータの保護について
- Amazon のクラウド階層化を使用したデータの保護
- NetBackup での Amazon IAM ロールの使用について
- Amazon Snowball および Amazon Snowball Edge を使用したデータの保護
- Microsoft Azure クラウドストレージ API 形式について
- OpenStack Swift クラウドストレージの API 形式について
- NetBackup のクラウドストレージの構成
- [拡張性のあるストレージ (Scalable Storage)]プロパティ
- [クラウドストレージ (Cloud Storage)]プロパティ
- NetBackup CloudStore Service Container について
- クラウドストレージの NetBackup メディアサーバーについて
- クラウドストレージのストレージサーバーの構成
- NetBackup クラウドストレージサーバーのプロパティ
- クラウドストレージ用のストレージユニットの構成
- クラウドストレージディスクプールプロパティの変更
- 監視とレポート
- 操作上の注意事項
- トラブルシューティング
- 統合ログについて
- レガシーログについて
- クラウドストレージの構成上の問題のトラブルシューティング
- クラウドストレージの操作上の問題のトラブルシューティング
Amazon Glacier からのデータのリストアについて
NetBackup イメージは、指定したストレージクラス (この場合は GLACIER または GLACIER_DEEP_ARCHIVE ストレージクラス) を持つオブジェクトのセットとして格納されます。Amazon Glacier からのリストアは 2 つの段階で行われます。
オブジェクトは Amazon によって管理されている内部ステージング場所で最初に取得されます。
そこから、宛先の場所にデータがリストアされます。
NetBackup は次の Amazon の取得形式をサポートします。
Bulk 取得。5 時間から 12 時間で完了します。
Standard 取得。3 時間から 5 時間で完了します。
Expedited 取得。1 分から 5 分で完了します。
Amazon S3 ストレージクラスについて詳しくは、「Amazon S3 ストレージクラス」を参照してください。
メモ:
Expedited 取得を指定すると、Amazon がリソース不足のため要求に失敗することがあります。このエラーが発生した場合は、Standard 取得または Bulk 取得を使用する必要があります。この場合、リストアジョブは失敗します (NetBackup 状態 5: リストアが完全に失敗しました)。
アクティビティモニターに、bpbrm
からメッセージ「イメージのウォーム化に失敗しました 503 (Image warming failed 503)」が表示されます。CloudCatalyst サーバーの esfs_storage
ログに、エラー「GlacierExpeditedRetrievalNotAvailable: Glacier Expedited 取得は現在使用できません。後でもう一度実行してください。状態コード: 503 (GlacierExpeditedRetrievalNotAvailable: Glacier expedited retrievals are currently not available, please try again later status code: 503)」が表示されます。
リストアを実行すると、選択したオブジェクトのみがダウンロードされている間に、イメージフラグメント全体がリストアされます。
メモ:
CloudCatalyst で Glacier を使用する場合、マスターサーバーの /usr/openv/netbackup/bin
ディレクトリで GLACIER_RETRIEVAL
タッチファイルを作成し、bulk、standard、または expedited の 3 つの文字列のいずれかを含めることができます。Bulk 取得オプションを使用しない場合に、このタッチファイルを作成できます。
Glacier を使用する場合、bulk、standard、または expedited を使用できます。DEEP_ARCHIVE を使用する場合は、bulk または standard を使用できます。文字列が定義されておらず、タッチファイルが存在しない場合、NetBackup のデフォルトは bulk です。
CloudCatalyst 以外のクラウドストレージサーバーで Glacier を使用する場合は、Amazon Standard 取得のみがサポートされます。
Amazon S3 を使用したリストアについて詳しくは、「アーカイブされたオブジェクトの復元 (Restoring Archived Objects)」を参照してください。
メモ:
このセクションは、CloudCatalyst には該当せず、CloudCatalyst 以外のストレージサーバーのみに該当します。
複数のイメージフラグメントに属するファイルとフォルダをリストアする場合は、次の点を考慮してください。
一度に 1 つのイメージフラグメントが取得されます。最初のイメージフラグメントの選択したファイルとフォルダがダウンロードされた後に、初めて次のイメージフラグメントが取得されます。
リストア時間は、イメージフラグメントの数に応じて考慮する必要があります。たとえば、リストアするファイルが 2 つのフラグメントの一部である場合、さらに 6 時間から 10 時間が合計リストア時間に追加されます。
メモ:
リストアの取得が開始された後にジョブをキャンセルすると、キャンセルの時点までにステージング場所で取得されたすべてのオブジェクトに対して費用が発生します。