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Enterprise Vault™ Exchange Server アーカイブの設定

Last Published: 2024-03-04

Product(s): Enterprise Vault (15.0)

組織内への Enterprise Vault Office Mail App の配備

アーカイブを単一の Enterprise Vault インストールに対して行う Exchange 環境では、Office Mail App の配備を組織レベルで行うように決定することもできます。組織レベルの配備の長所は、個々のメールボックスに配備するよりも簡単で速いことです。

ただし、組織レベルで Enterprise Vault Office Mail App を配備することを検討する場合は次のことに注意してください。

Outlook 2013 以降や OWA 2013 以降では、Enterprise Vault で有効にされていないユーザーを含むすべてのユーザーに Office Mail App が表示されます。ユーザーが Enterprise Vault で有効になっていなければ、Office Mail App 内のメッセージで利用できないと表示されます。
すべてのユーザーからの Office Mail App 要求に対して同じ Enterprise Vault サーバーが使用されるので、サーバーの全体的なパフォーマンスが影響を受ける可能性があります。
この Enterprise Vault サーバーが利用できなくなると、Office Mail App をロードする要求がすべて失敗します。ラウンドロビン DNS 負荷分散ソリューションの使用によって、この影響、およびパフォーマンスへの他の影響を緩和できる場合があります。

Enterprise Vault Office Mail App を組織レベルで配備するには、Exchange 管理シェルで New-App PowerShell cmdlet を使います。

New-App cmdlet を使用した Office Mail App の配備についてを参照してください。

メモ:

Org Custom Apps と User Options の管理ロールが割り当てられているアカウントを使用して Exchange サーバーにログインする必要があります。デフォルトでは、「組織の管理」ロールグループのメンバーにはこれらのロールが割り当てられます。このアカウントに関連付けられたメールボックスは Exchange Server 2013 以降に存在する必要があります。

次の例は、組織向けに Office Mail App を有効にする場合の New-App cmdlet の使用方法を示しています。

バッククォート (`) は PowerShell の行連結文字です。

Add-Type -AssemblyName System.Web
$Mbx = get-mailbox "メールボックス"

New-App -OrganizationApp -DefaultStateForUser:enabled -Url `
    ("http://EV_server/EnterpriseVault/OfficeMailAppManifest.aspx?LegacyMbxDn=" +
    [System.Web.HttpUtility]::UrlEncode($Mbx.LegacyExchangeDN))

それぞれの内容は次のとおりです。

mailbox はアーカイブを有効にするメールボックスの名前です。このメールボックスは、そのアーカイブがすべての組織レベルの要求を送信する Enterprise Vault サーバーに格納されるメールボックスである必要があります。
EV_server は、サイトにある任意の Enterprise Vault サーバーの名前です。この Enterprise Vault サーバーは Office Mail App のロードに使われているものとは限りません。すべてのユーザーの Office Mail App のロードに使われる Enterprise Vault サーバーは、指定したメールボックスのアーカイブがあるサーバーです。指定したメールボックスの正しい Enterprise Vault サーバーの名前は、マニフェストファイル内に返されます。

組織のユーザーは、直接アクセスではなく外部から Enterprise Vault サーバーにアクセスすることが許されます。この場合、外部アクセスを提供するサーバーの URL を、マニフェストファイルで指定する必要があります。同じサーバーが内部アクセスにも使われます。例えば、サーバーは Microsoft 社の最新の脅威管理ゲートウェイサーバー（TMG）である場合があります。

次の例は、外部アクセスを提供するサーバーを示すマニフェストファイルを設定するための、OfficeMailAppManifest.aspx ページでの BaseURL パラメータの使用方法を示しています。

バッククォート (`) は PowerShell の行連結文字です。

Add-Type -AssemblyName System.Web
$Mbx = get-mailbox "mailbox"

New-App -OrganizationApp -DefaultStateForUser:enabled -Url `
    ("http://EV_server/EnterpriseVault/OfficeMailAppManifest.aspx?LegacyMbxDn=" +
    [System.Web.HttpUtility]::UrlEncode($Mbx.LegacyExchangeDN) + 
    "&BaseURL=https://external_access_server/EnterpriseVault")

それぞれの内容は次のとおりです。

mailbox はアーカイブが有効になっているメールボックスの名前です。
EV_server は、サイトにある任意の Enterprise Vault サーバーの名前です。この Enterprise Vault サーバーは Office Mail App のロードに使われているものとは限りません。すべてのユーザーの Office Mail App のロードに使われる Enterprise Vault サーバーは、BaseURL パラメータで指定したサーバーです。
external_access_server は外部アクセスを提供するサーバーの名前です。

詳細情報

Outlook 2013 および OWA 2013 向けの Threat Management Gateway 2010 について