Storage Foundation 7.3.1 設定およびアップグレードガイド- Linux
パスワードなし ssh の手動設定
ssh プログラムを使うことで、リモートシステムにログインしてコマンドを実行できます。ssh によって、安全でないネットワーク上の 2 つの信頼できないホスト間で、暗号化通信と認証処理を実現できます。
この手順では、最初に DSA キーペアを作成します。 キーペアから、ソースシステムからの公開キーをターゲットシステム上の authorized_keys ファイルに追加します。
図: DSA キーペアを作成してターゲットシステムに追加する に、この手順を示します。
ssh を有効にする前に、ssh のマニュアルとオンラインマニュアルページをお読みください。 ssh の設定に関する問題が発生した場合は、オペレーティングシステムサポートプロバイダにお問い合わせください。
オンラインマニュアルやその他のリソースを利用するには、http://www.openssh.com/ にある OpenSSH の Web サイトにアクセスしてください。
DSA キーペアを作成するには
- ソースシステム(sys1)で、root としてログインし、ルートディレクトリに移動します。
sys1 # cd /root
- ソースシステムで DSA キーのペアを生成するには、次のコマンドを入力します。
sys1 # ssh-keygen -t dsa
以下に類似したシステム出力が表示されます。
Generating public/private dsa key pair. Enter file in which to save the key (/root/.ssh/id_dsa):
- Enter キーを押して、デフォルトの
/root/.ssh/id_dsa
ディレクトリを受け入れます。 - パスフレーズの入力を求められたら、Enter キーを 2 回押します。
Enter passphrase (empty for no passphrase):
パスフレーズを入力しません。 Enter キーを押します。
Enter same passphrase again:
Enter キーを再度押します。
- 次の行のような出力が表示されます。
Your identification has been saved in /root/.ssh/id_dsa. Your public key has been saved in /root/.ssh/id_dsa.pub. The key fingerprint is: 1f:00:e0:c2:9b:4e:29:b4:0b:6e:08:f8:50:de:48:d2 root@sys1
安全なファイル転送を使って、ソースシステムからの公開キーをターゲットシステムの authorized_keys ファイルに追加するには
- ソースシステム(sys1)からターゲットシステム(sys2)上の一時ファイルに公開キーを移動します。
SFTP(Secure File Transfer Program)を使います。
この例では、ルートディレクトリ内のファイル名
id_dsa.pub
が、公開キーの一時ファイルの名前です。安全なファイル転送のために次のコマンドを使ってください。
sys1 # sftp sys2
このシステムで安全なファイル転送が初めて設定された場合、以下のような出力が表示されます。
Connecting to sys2 ... The authenticity of host 'sys2 (10.182.00.00)' can't be established. DSA key fingerprint is fb:6f:9f:61:91:9d:44:6b:87:86:ef:68:a6:fd:88:7d. Are you sure you want to continue connecting (yes/no)?
- 「yes」と入力します。
以下のような出力が表示されます。
Warning: Permanently added 'sys2,10.182.00.00' (DSA) to the list of known hosts. root@sys2 password:
- sys2 のルートパスワードを入力します。
- sftp プロンプトで、次のコマンドを入力します。
sftp> put /root/.ssh/id_dsa.pub
次の出力が表示されます。
Uploading /root/.ssh/id_dsa.pub to /root/id_dsa.pub
- SFTP セッションを終了するため、次のコマンドを入力します。
sftp> quit
- ターゲットシステムの
authorized_keys
ファイルにid_dsa.pub
キーを追加します。 ターゲットシステム(この例では sys2)で ssh セッションを開始するには、sys1 で次のコマンドを入力します。sys1 # ssh sys2
プロンプトで sys2 のルートパスワードを入力します。
password:
sys2 で次のコマンドを入力します。
sys2 # cat /root/id_dsa.pub >> /root/.ssh/authorized_keys sys2 # rm /root/id_dsa.pub
- ソースインストールシステム上で次のコマンドを実行します。 ssh セッションが期限切れになるか終了した場合は、これらのコマンドを実行してセッションを更新することもできます。 プライベートキーがシェル環境に追加され、root ユーザーがグローバルに使えるようになります。
sys1 # exec /usr/bin/ssh-agent $SHELL sys1 # ssh-add
Identity added: /root/.ssh/id_dsa
これはシェル固有の手順で、シェルがアクティブである間のみ使えます。 セッション中にシェルを閉じた場合は、手順をもう一度実行する必要があります。
ターゲットシステムに接続できることを確認するには
- ソースシステム(sys1)で次のコマンドを入力します。
sys1 # ssh -l root sys2 uname -a
sys2 は、ターゲットシステムの名前です。
- このコマンドはソースシステム(sys1)からターゲットシステム(sys2)に実行され、パスフレーズやパスワードは要求されなくなります。
- ターゲットシステムごとにこの手順を繰り返します。