Storage Foundation 7.3.1 設定およびアップグレードガイド- Linux
製品インストーラを使った Storage Foundation のアップグレード
メモ:
Linux 7.3.1 以降では、ルートディスクのカプセル化 (RDE) はサポートされません。
この手順を実行して、Storage Foundation(SF)にアップグレードします。
以前のバージョンから 7.3.1 に SF をアップグレードするには
- スーパーユーザーとしてログインします。
- 次のコマンドを使って、VxFS ファイルシステムまたはストレージチェックポイントがマウントされているかどうかを確認します。
# df -k | grep vxfs
- 次のコマンドを使って、すべての Storage Checkpoint とファイルシステムのマウントを解除します。
# umount /checkpoint_name # umount /filesystem
- すべてのファイルシステムが正常にマウント解除されたことを確認します。
# echo "8192B.p S" | fsdb -t vxfs filesystem | grep clean flags 0 mod 0 clean clean_value
clean_value の値が 0x5a の場合、ファイルシステムは正常にマウント解除されています。0x3c の場合、ファイルシステムは正常にマウント解除されていません。0x69 の場合、ファイルシステムが正常にマウント解除されたかどうかが不明です。正常にマウント解除されたかどうかが不明なファイルシステムでは、拡張処理が未完了です。
次の手順を列挙されている順序で実行します。
ファイルシステムが正常にマウント解除されていない場合、そのファイルシステムに対して次のコマンドを実行します。
# fsck -t vxfs filesystem # mount -t vxfs filesystem mountpoint # umount mountpoint
これらのコマンドを実行すると、そのファイルシステム上で未完了であった拡張処理が完了し、ファイルシステムが正常にマウント解除されます。
umount コマンドの実行が失敗して次のエラーが表示された場合、大きいサイズの RPM クローンを削除するための拡張処理が完了していない可能性があります。
file system device busy
次のメッセージがコンソールに表示された場合、拡張処理が未完了であると判断できます。
Storage Checkpoint asynchronous operation on file_system file system still in progress.
拡張処理が未完了の場合、その拡張処理が完了するまで、そのファイルシステムをマウントしたままにしておく必要があります。 RPM クローンのサイズがきわめて大きい場合、削除に数時間かかる可能性があります。
この手順を再度実行し、ファイルシステムがマウント解除されたことを確認します。
- キャッシュ領域がオンラインの場合は、VxVM RPM をアップグレードする前に、キャッシュ領域をオフラインにする必要があります。次のコマンドを使って、キャッシュ領域をオフラインにします。
# sfcache offline cachename
- すべての VxVM ボリュームに対するアクティビティを停止します。 たとえば、ボリュームにアクセスするデータベースなどのアプリケーションを停止し、ボリューム上に作成されたファイルシステムをマウント解除します。
- 各ディスクグループに対して次のコマンドを入力して、すべてのボリュームを停止します。
# vxvol -g diskgroup stopall
開いたままになっているボリュームがないことを確認するには、次のコマンドを使います。
# vxprint -Aht -e v_open
- /etc/fstab ファイルに定義された VxFS ファイルシステムのマウントポイントと VxVM ボリュームを記録します。 フレッシュインストールが実行されたシステム上の /etc/fstab ファイルにこれらのエントリを再作成する必要があります。
- インストール前に必要な確認を行います。
- インストーラを起動するには、次の例のように CD-ROM 内の installer コマンドを実行します。
# cd /cdrom/cdrom0 # ./installer
- アップグレードするには、G を入力して、Return キーを押します。
- ソフトウェアがインストールされるシステム名(次の例では「host1」)を入力するよう求められます。 システム名(1 つまたは複数)を入力し、Return キーを押します。
Enter the 64 bit <platform> system names separated by spaces : [q, ?] host1host2
<プラットフォーム> は、RHEL6 のようなシステムが稼働するプラットフォームです。
既存の設定によっては、各種メッセージやプロンプトが表示される場合があります。 プロンプトに適切に回答します。
システム検証段階では、ブートディスクがカプセル化されているかどうかとアップグレードのパスが確認されます。 アップグレードがサポートされていない場合、ブートディスクをカプセル化を解除する必要があります。
- エンドユーザー使用許諾契約の条件に同意するかどうかを尋ねられます。 同意する場合は y を押して続行します。
- インストーラが、アップグレードするいずれかのシステムにミラー化されカプセル化されたブートディスクがあるかどうかを検出します。ミラー化されたブートディスクがあるシステムでは、アップグレードを続行する前に、システムのブートディスクグループのバックアップを作成することができます。ブートディスクグループを分割してバックアップを作成する場合は、y を入力します。
- バックアップブートディスクグループの名前を入力するようメッセージが表示されます。名前を入力するか、または Enter キーを押してデフォルトを受け入れます。
- 分割操作の開始を確認するメッセージが表示されます。 y を押して続行します。
メモ:
分割操作には時間がかかることがあります。
- 製品プロセスを停止します。
Do you want to stop SF processes now? [y,n,q] (y) y
y を選択すると、インストーラはアップグレードを行う前に、製品のプロセスを停止し、いくつかの設定を更新します。
- 指定した RPM の停止、アンインストール、再インストール、および起動が実行されます。
- 必要に応じて、で記録した、各ノードの /etc/fstab8 ファイルのマウントポイントを復元します。
- すべてのボリュームを再起動するため、各ディスクグループに対して次のコマンドを実行します。
# vxvol -g diskgroup startall
- すべてのノードで、すべての VxFS ファイルシステムとストレージチェックポイントを再マウントします。
# mount /filesystem # mount /checkpoint_name
次のオプションの設定手順を実行できます。
現在、適切なライセンスがインストールされていない Storage Foundation 7.3.1 の機能を使う場合は、ライセンスを取得し、vxlicinst コマンドを実行してライセンスをシステムに追加します。
VxFS ディスクレイアウトのバージョンと VxVM ディスクグループのバージョンをアップグレードするには、アップグレード手順を実行します。
- この手順は、ミラー化されたルートディスクを分割してバックアップしたときにのみ実行します。ブートが正常に実行されたら、アップグレードを確認し、バックアップディスクグループを再結合します。アップグレードに失敗した場合は、バックアップディスクグループに戻してください。
現在のディスクグループへのバックアップブートディスクグループの再結合を参照してください。
アップグレードに失敗した場合にバックアップブートディスクグループに戻すを参照してください。