Veritas NetBackup™ ログリファレンスガイド
- ログの使用
- バックアッププロセスおよびログ記録
- メディア、デバイスプロセスおよびログ記録
- リストアプロセスおよびログ記録
- 高度なバックアップおよびリストア機能
- ストレージのログ記録
- NetBackup 重複排除ログ
- OpenStorage Technology (OST) のログ記録
- SLP (Storage Lifecycle Policy) および自動イメージレプリケーション (A.I.R.) のログ記録
- スナップショット技術
- ログの場所
- Java ベースの管理コンソールのログ記録
メディアおよびデバイスの管理コンポーネント
このトピックでは、メディア管理とデバイス管理に関連するファイルとディレクトリの構造、プログラムとデーモンについて示します。
図: メディアおよびデバイスの管理のディレクトリおよびファイル に UNIX サーバーのメディア管理とデバイス管理のファイル構造とディレクトリ構造を示します。Windows 版 NetBackup サーバーにも同等のファイルおよびディレクトリが存在し、それらは NetBackup がインストールされているディレクトリ (デフォルトでは C:\Program Files\VERITAS
ディレクトリ) に配置されます。
表: メディアおよびデバイスの管理のディレクトリおよびファイル に、特に重要なファイルおよびディレクトリを示します。
表: メディアおよびデバイスの管理のディレクトリおよびファイル
表: メディアおよびデバイスの管理のデーモンおよびプログラム にメディア管理とデバイス管理のプログラムとデーモンを示します。この表では、プログラムまたはデーモンの起動方法と停止方法、およびその動作が記録されるログ (存在する場合) について説明します。UNIX では、/usr/openv/volmgr/bin
の下にこの表のすべてのコンポーネントがあります。Windows では、これらは install_path\volmgr\bin
にあります。
メモ:
次の表には、システムログに関する説明が含まれています。UNIX では、syslog がこのログを管理します (この機能はデーモンです)。Windows の場合、システムログはイベントビューアによって管理されます (ログの形式はアプリケーションです)。
表: メディアおよびデバイスの管理のデーモンおよびプログラム
プログラムまたはデーモン | 説明 |
---|---|
acsd | 自動カートリッジシステムデーモンは、自動カートリッジシステムとともに動作し、acsssi プロセス (UNIX の場合) または STK Libattach サービス (Windows の場合) を通して ACS ロボットを制御するサーバーと通信します。 UNIX の場合、acsssi プログラムおよび acssel プログラムの説明を参照してください。 起動方法: ltid を起動します (UNIX の場合は、ltid を起動しなくても、/usr/openv/volmgr/bin/ascd コマンドを実行して起動することもできます)。 停止方法: ltid を停止します (UNIX の場合は、ltid を停止しなくても、PID (プロセス ID) を検索し、kill コマンドを実行して停止することもできます)。 デバッグログ: エラーは、システムログとロボットのデバッグログに書き込まれます。 |
acssel | 『NetBackup デバイス構成ガイド』を参照してください。 |
acsssi | 『NetBackup デバイス構成ガイド』を参照してください。 |
avrd | 自動ボリューム認識デーモンは、自動ボリューム割り当ておよびラベルスキャンを制御します。このデーモンによって、NetBackup では、ラベル付けされたテープボリュームを読み込んだり、関連付けられたリムーバブルメディアを要求プロセスに自動的に割り当てることができます。 起動方法: ltid を開始します (UNIX の場合は、ltid を開始しなくても、/usr/openv/volmgr/bin/avrd コマンドを実行して起動することもできます)。 停止方法: ltid を停止します (UNIX の場合は、ltid を停止しなくても、PID (プロセス ID) を検索し、kill コマンドを実行して停止することもできます)。 デバッグログ: すべてのエラーは、システムログに書き込まれます。 |
ltid | device デーモン (UNIX の場合) または NetBackup Device Manager サービス (Windows の場合) は、テープの予約および割り当てを制御します。 起動方法: UNIX では、/usr/openv/volmgr/bin/ltid コマンドを実行します。Windows では、[メディアおよびデバイスの管理 (Media and Device Management)]ウィンドウの[Device Manager サービスの停止/再起動 (Stop/Restart Device Manager Service)]コマンドを実行します。 停止方法: UNIX では、/usr/openv/volmgr/bin/stopltid コマンドを実行します。Windows では、[メディアおよびデバイスの管理 (Media and Device Management)]ウィンドウの[Device Manager サービスの停止/再起動 (Stop/Restart Device Manager Service)]コマンドを実行します。 デバッグログ: エラーは、システムログと ltid のデバッグログに書き込まれます。-v オプション (UNIX だけで利用可能) を指定してデーモンを起動するか、または |
tl4d | 4MM テープライブラリデーモンは、ltid と 4MM テープライブラリの間のインターフェースで、SCSI インターフェースを通してロボットと通信します。 起動方法: ltid を開始します (UNIX の場合は、ltid を開始しなくても、usr/openv/volmgr/bin/tl4d コマンドを実行して起動することもできます)。 停止方法: ltid を停止します (UNIX の場合は、ltid を停止しなくても、PID (プロセス ID) を検索し、kill コマンドを実行して停止することもできます)。 デバッグログ: すべてのエラーは、システムログに書き込まれます。 |
tl8d | 8MM テープライブラリデーモンは、TL8 ロボットのロボット制御を提供します (8MM テープライブラリまたは 8MM テープスタッカ)。同じ TL8 ロボット内の 8MM テープライブラリデーモンドライブが、ロボットが制御されているホストと異なるホストに接続されている場合があります。tl8d は、ローカル ltid とロボット制御間のインターフェースです。TL8 ロボットのドライブに対するデバイスパスがホストにある場合、そのドライブに対するマウント要求またはマウント解除要求は、最初にローカル ltid に送られ、続いてローカル tl8d に送られます (すべて同じホスト内)。その後 tl8d は、ロボットを制御するホスト上 (または別のホスト上) の tl8cd に要求を転送します。 起動方法: ltid を開始します (UNIX の場合は、ltid を開始しなくても、usr/openv/volmgr/bin/tl8d コマンドを実行して起動することもできます)。 停止方法: ltid を停止します (UNIX の場合は、ltid を停止しなくても、PID (プロセス ID) を検索し、kill コマンドを実行して停止することもできます)。 デバッグログ: エラーは、システムログとロボットのデバッグログに書き込まれます。 |
tl8cd | 8MM テープライブラリ制御デーモンは、TL8 ロボットのロボット制御を提供し、SCSI インターフェースを通してロボットと通信します。tl8cd は、ドライブが接続されているホストの tl8d からのマウント要求およびマウント解除要求を受信して、これらの要求をロボットに送信します。 起動方法 : ltid を起動します (UNIX の場合は、ltid を起動しなくても、/usr/openv/volmgr/bin/tl8cd コマンドを実行して起動することもできます)。 停止方法: ltid を停止するか、または tl8cd -t コマンドを実行して停止します。 デバッグログ: エラーは、システムログとロボットのデバッグログに書き込まれます。 |
tldd | DLT テープライブラリデーモンは、tldcd と連携して TLD ロボットへの要求を処理します (DLT テープライブラリと DLT テープスタッカ)。tldd は、前述の tl8d の場合と同じ方法でローカル ltid とロボット制御 (tldcd) 間のインターフェースを提供します。 起動方法 : ltid を開始します (UNIX の場合は、ltid を開始しなくても、/usr/openv/volmgr/bin/tldd コマンドを実行して起動することもできます)。 停止方法: ltid を停止します (UNIX の場合は、ltid を停止しなくても、PID (プロセス ID) を検索し、kill コマンドを実行して停止することもできます)。 デバッグログ: エラーは、システムログとロボットのデバッグログに書き込まれます。 |
tldcd | DLT テープライブラリ制御デーモンは、前述の tl8cd の場合と同じ方法で TLD ロボットのロボット制御を提供します。 起動方法: ltid を開始します (UNIX の場合は、ltid を開始しなくても、/usr/openv/volmgr/bin/tldcd コマンドを実行して起動することもできます)。 停止方法: ltid を停止するか、または tldcd -t コマンドを実行して停止します。 デバッグログ: エラーは、システムログとロボットのデバッグログに書き込まれます。vm.conf ファイルに VERBOSE を追加すると、デバッグ情報が記録されます。UNIX では、-v オプションを指定してデーモンを (単独または ltid を通して) 開始してもデバッグ情報が記録されます。 |
tlhd | 1/2 インチテープライブラリデーモンは、tlhcd と動作して、IBM 自動テープライブラリ (ATL) 内に存在する TLH ロボットへの要求を処理します。tlhd は、前述の tl8d の場合と同じ方法でローカル ltid とロボット制御 (tlhcd) 間のインターフェースを提供します。 起動方法: ltid を開始します (UNIX の場合は、ltid を開始しなくても、/usr/openv/volmgr/bin/tlhd コマンドを実行して起動することもできます)。 停止方法: ltid を停止します (UNIX の場合は、ltid を停止しなくても、PID (プロセス ID) を検索し、kill コマンドを実行して停止することもできます)。 デバッグログ: エラーは、システムログとロボットのデバッグログに書き込まれます。 |
tlhcd | 1/2 インチテープライブラリ制御デーモンは、前述の tl8cd の場合と同じ方法で IBM 自動テープライブラリ (ATL) 内に存在する TLH ロボットのロボット制御を提供します。 起動方法: ltid を開始します (UNIX の場合は、ltid を開始しなくても、/usr/openv/volmgr/bin/tlhcd コマンドを実行して起動することもできます)。 停止方法: ltid を停止するか、または tlhcd -t コマンドを実行して停止します。 デバッグログ: エラーは、システムログとロボットのデバッグログに書き込まれます。-v オプションを指定してデーモンを (単独または ltid を通して) 開始すると、デバッグ情報が記録されます。-v オプションは、UNIX だけで使用できます。また、 |
tlmd | マルチメディアテープライブラリデーモンは、ltid と、ADIC Distributed AML Server (DAS) 内に存在する TLM ロボットの間のインターフェースです。ネットワーク API インターフェースを介して TLM ロボットと通信します。 起動方法: ltid を起動します (ltid を起動しなくても、/usr/openv/volmgr/bin/tlmd コマンドを実行して起動することもできます)。 停止方法: ltid を停止します。ltid を停止しなくても、PID (プロセス ID) を検索し、kill コマンドを実行して停止することもできます。 デバッグログ: エラーは、システムログとロボットのデバッグログに書き込まれます。-v オプションを指定してデーモンを (単独または ltid を通して) 開始すると、デバッグ情報が記録されます。-v オプションは、UNIX だけで使用できます。また、 |
tshd | 1/2 インチテープスタッカデーモンは、ltid と 1/2 インチカートリッジスタッカ間のインターフェースで、SCSI インターフェースを通してロボットと通信します。このロボットは、Windows ではサポートされていません。 起動方法: ltid を開始します (UNIX の場合は、ltid を開始しなくても、usr/openv/volmgr/bin/tshd コマンドを実行して起動することもできます)。 起動方法: tpconfig コマンド。 停止方法: UNIX では、ユーティリティで[Quit]オプションを使います。Windows では、tpconfig は、完了するまで実行される単なるコマンドラインインターフェースです ([終了 (Quit)]オプションはありません)。 デバッグログ: tpcommand のデバッグログ。 |
vmd | Volume Manager デーモン (Windows の場合は NetBackup Volume Manager サービス) は、メディアおよびデバイスの管理のリモート管理とリモート制御を可能にします。 起動方法: ltid を起動します。 停止方法: Terminating Media Manager Volume デーモンオプションを使います。 デバッグログ: システムログと (daemon または reqlib デバッグディレクトリが存在する場合) デバッグログ。 |
vmscd | Media Manager Status Collector デーモンは、EMM サーバーのデータベースを、5.x のサーバーに接続されているドライブの実際の状態を反映した最新の状態に保持します。 起動方法: EMM サーバー 停止方法: EMM サーバー デバッグログ: /usr/openv/volmgr/debug/vmscd (UNIX の場合) または install_path\Volmgr\debug\vmscd (Windows の場合) |