Backup Exec 23 に関するベストプラクティス
- Backup Exec に関するベストプラクティス
Backup Exec Agent for Microsoft Exchange Server に関するベストプラクティス
ベストプラクティスには、Exchange Agent を効果的に使用するためのヒントと推奨事項が含まれています。Exchange Agent について詳しくは『Backup Exec 管理者ガイド』を参照してください。
次の操作を実行する場合は、循環ログを無効にする必要があります。
増分バックアップと差分バックアップの実行。
障害の発生した時点までのデータのリカバリ。
トランザクションログファイルは、データベースとは別の物理的なディスクに配置する。データベースを含むディスクが損傷した場合、トランザクションログをリカバリ用リソースとして利用できます。
削除された項目とメールボックスの保持期間は、利用できるディスク領域に適した時間の長さに設定します。保持期間が長くなると、さらに多くのディスク領域が必要になります。ただし、保持期間によっては、メールボックスまたはデータベースをリストアする必要がなくなる場合があります。可能な場合は、完全バックアップが実行されるまで項目が削除されないよう Exchange Server を構成してください。
SCSI コントローラの書き込みキャッシュを利用できないように設定する。操作がディスクに書き込まれる前にコンピュータで障害が発生した場合、データの破損が発生する可能性があります。
Exchange Server の機能に影響する可能性のあるすべての関連イベントについてアプリケーションログ、セキュリティログ、システムログを監視します。
保守とリカバリ手順を実行するための十分なディスク領域を用意します。詳しくは Microsoft 社のマニュアルを参照してください。
Exchange Server の構成の詳細を文書化します。
Exchange Server をドメインコントローラにしないようにします。Active Directory を最初にリストアする必要がなくなれば、Exchange のリストアが容易になります。また、Exchange Trusted Subsystem アカウントに権限を追加できます。
Exchange Server は、少なくとも 2 つのドメインコントローラの存在するドメインにインストールします。ドメイン内に 2 つ以上のドメインコントローラが存在する場合、障害の発生したドメインコントローラのデータベースをレプリケーションを使って更新できます。
Microsoft Exchange データベースファイルのバックアップとリストアを実行するには、データベース可用性グループ(DAG)の各ノードと Microsoft Exchange メールボックスサーバーに対するローカル管理者権限が必要です。
Exchange 2010/2013 の場合は、データ損失を防ぐために各データベースの少なくとも 1 つのパッシブデータベースコピーでデータベース可用性グループ(DAG)を使います。複数のパッシブコピーを作成できる場合は、2 つ目のパッシブコピーで 24 時間のログ再生遅延を使う必要があります。
『Microsoft Exchange 容量計画ガイド』に従って、ユーザーのメールボックスを 2 つ以上の Exchange データベースに分割します。
Exchange データベースは適度なサイズで維持します。データベースが大きくなると、バックアップ時間が長くなる可能性があります。
完全バックアップを実行する場合は、GRT(Granular Recovery Technology)のオプションを有効にします。GRT オプションを使うと、データベースバックアップから個々のメールメッセージとフォルダをリストアできるため、メールボックスを個別にバックアップする必要はありません。
メモ:
Exchange インフォメーションストアのバックアップを使った Backup Exec の GRT(Granular Recovery Technology)に関するベストプラクティスについては、GRT のベストプラクティスを参照してください。Exchange 2007 以降では、個々のメールボックスのバックアップはサポートされません。
GRT が有効化された Exchange の増分バックアップを重複排除ディスクストレージデバイスに送信しないことをお勧めします。トランザクションログには主として、重複排除が正しく行われない固有のデータが含まれます。最良の結果を得るには、重複排除ディスクストレージデバイスに Exchange を完全バックアップし、ディスクストレージデバイスへの増分バックアップを行うバックアップ定義を作成します。
GRT 対応バックアップジョブを実行する場合は、デフォルトのステージング場所を変更します。デフォルトの場所はリカバリとステージングの GRT 対応リストアジョブに使われます。パフォーマンスを高速化するために、場所をシステムボリューム内に存在しないボリュームに変更する必要があります。
GRT 対応バックアップのトランザクションログファイルは 75,000 未満にする必要があります。75,000 を超えるトランザクションログファイルがある場合は、バックアップジョブの完了に必要な時間が長くなる可能性があります。
インフォメーションストアにスケジュールされている保守と、データベースバックアップを同時に実行しないでください。これらの操作を同時に実行すると、Exchange Server データベースで問題が発生する可能性があります。
他のバックアップジョブとは別に Exchange バックアップジョブを実行します。
Active Directory は定期的にバックアップします。
システム状態とシャドウコピーコンポーネント(該当する場合)に対しては通常のバックアップを実行します。これらを選択すると、IIS(Internet Information Services)メタベースと Windows レジストリがバックアップされます。
システム設定またはアプリケーション設定を変更した後は、バックアップを実行します。
オフラインバックアップを実行する場合は、.Edb ファイルと .Stm ファイル、すべてのトランザクションログファイルを含む、ストレージグループを構成するすべてのファイルをバックアップします。
データベースの 3 つ以上のコピーが存在する Exchange 2010/2013 DAG に対して、一貫性チェックを無効にすることができます。
すべてのトランザクションログのリストアの影響に注意してください。既存のトランザクションログオプションは削除しないでください。このオプションを有効にして操作を実行すると、インフォメーションストアデータベースを開始またはマウントするときに既存のトランザクションログのトランザクションが適用されます。それらのトランザクションにバックアップの実行後に行われた削除が含まれる場合、それらの削除も適用されます。その結果、リカバリするデータが削除される可能性があります。この場合は、[既存のデータを削除し、バックアップセットからデータベースとトランザクションログのみをリストアする]オプションを有効にします。このオプションを指定すると、バックアップ後に生成された Exchange データが破棄されます。または、2 つ目のリカバリサーバーを使うことができます。Exchange 2007 または Exchange 2010 以降のリカバリデータベースのリカバリストレージグループ機能を使ってリストアを実行することもできます。
Microsoft Eseutil ユーティリティを使ってデータベースを修復する必要がある場合は、リカバリサーバーに十分なディスク領域があるか確認してください。インフォメーションストアデータベースの実際のサイズの 125% 程度の領域が必要です。Eseutil ユーティリティを実行する一時的な場所として別のディスクまたはボリュームを指定することもできます。詳しくは Microsoft 社のマニュアルを参照してください。
ログファイルとパッチファイルを格納する Exchange Server 上の有効な一時的な場所を指定してください。一時的な場所には、リカバリするトランザクションログを格納できる十分な領域が必要です。
リストア操作後データベースをマウントするときに問題が発生した場合は、Restore.env ファイルを参照してください。このファイルの情報は、問題をトラブルシューティングするときに役立つ場合があります。このファイルを読み込むには、/cm スイッチを指定して Eseutil ユーティリティを実行します。詳しくは Microsoft 社のマニュアルを参照してください。
データベースがマウントされるようにリストアジョブを構成する場合は、[リストア後にコミットする]オプションを選択します。手動のハードリカバリを実行するには、/cc スイッチを指定して Eseutil ユーティリティを実行してください。詳しくは Microsoft 社のマニュアルを参照してください。
ソースサーバー以外の Exchange Server にリストアした場合は、次を確認してください。
リカバリサーバーが元のサーバーと同じ Exchange フォレストにあることを確認します。
Exchange Server が、元のサーバーと同じバージョンの Exchange を使用して、元のサーバーの Service Pack レベル以上を実装していることを確認します。
データベースを別のデータベース名にリダイレクトする場合、Exchange 2010 以降のソースデータベースの名前と異なるデータベース名を使用する必要があります。また、上書きを許可するオプションが有効になっているターゲットサーバーに、空のデータベースがすでに存在している必要があります。
ディザスタリカバリとデータリカバリのシナリオによって期待する結果が得られるように、テストを定期的に実行します。
Exchange データベースの管理、障害対策、リカバリについては、Microsoft 社のマニュアルを参照してください。
Exchange Server の構成の詳細を文書化します。追加の変更をすべて文書化します。適用されるすべてのホットフィックスと Service Pack に注意してください。