Veritas NetBackup™ リリースノート
- NetBackup 8.1.1 について
- 新機能、拡張機能および変更
- NetBackup 8.1.1 の新機能、変更点、拡張機能
- 操作上の注意事項
- NetBackup のインストールとアップグレードの操作上の注意事項
- NetBackup の管理と一般的な操作上の注意事項
- NetBackup 管理インターフェースの操作上の注意事項
- NetBackup アクセラレータの操作上の注意事項
- NetBackup Bare Metal Restore の操作上の注意事項
- NetBackup データベースとアプリケーションエージェントの操作上の注意事項
- NetBackup の国際化と日本語化の操作に関する注意事項
- NetBackup for NDMP の操作上の注意事項
- NetBackup Snapshot Client の操作上の注意事項
- NetBackup 仮想化の操作上の注意事項
- NetBackup for VMware の操作上の注意事項
- NetBackup for VMware の操作上の注意事項
- 付録 A. NetBackup ユーザーの SORT について
- 付録 B. NetBackup のインストール要件
- 付録 C. NetBackup の互換性の要件
- 付録 D. 他のNetBackup マニュアルおよび関連マニュアル
IPv6 のみを使用する NetBackup マスターサーバーとデュアルスタックホストにおける接続のタイムアウトの問題
NetBackup マスターサーバーで IPv6 のみを使用し、メディアサーバー (クライアントホスト) でデュアルスタックを使用する IP アドレスの混在環境で、マスターサーバーとメディアサーバー (クライアントホスト) 間の接続がタイムアウトします。これにより、安全な通信に関するピアホストの検証がタイムアウトする問題が発生する場合があります。bptestnetconn -w -H <IPV6 のみを使用するマスターサーバー名> コマンドは、接続に時間がかかり、実行するまでに 120 秒を超える場合もあります。
次のエラーメッセージが表示されます。
bptestnetconn -w -H <IPV6 のみを使用するマスターサーバー名> をメディアホストまたはクライアントホストで実行すると、マスターサーバーに接続するまでに時間がかかります。
nbutils vxul
デバッグログエントリに、次のように出力されます。
Connecting to [10.210.71.166]:[1556].,35:nbclnt_curl_prefnet::helper_connect,5 NON-Blocking connect in progress. Watch WRITE.,35:nbclnt_curl_prefnet::helper_connect,5 New sockfd is [5].,35:nbclnt_curl_prefnet::helper_connect,5 Returning VN_STATUS_SUCCESS,35:nbclnt_curl_prefnet::helper_connect,5 Returning VN_STATUS_SUCCESS,42:nbclnt_curl_prefnet::tryeach_iface_connect,5 Returning rc,49:nbclnt_curl_prefnet::establish_initial_connection,5 Returning VN_STATUS_SUCCESS,33:nbclnt_curl_prefnet::nbio_connect,5 RC [0] STAT [-1] MAXFD [5] TIMEOUT [150].,32:nbclnt_curl_prefnet::bio_connect,5 Non-blocking connect attempt failed. errno=[110]=[Connection timed out],48: nbclnt_curl_prefnet::helper_check_connect_status,1 :For host [pdqebl26vm12.pne.ven.veritas.com] already tried connecting to [10.210.71.166], now trying[2620:128:f0a1:9006::167].,39:nbclnt_curl_prefnet::iterate_next_iface,5 [vnet_addrinfo.c:9125] vnet_configured_stacks(), remote_ipv4_supported flag: 1 0x1,20:vnet_adjusted_family,1 [vnet_addrinfo.c:9126] vnet_configured_stacks(), remote_ipv6_supported flag: 1 0x1,20:vnet_adjusted_family,1 [vnet_addrinfo.c:5173] using interface ANY,27:vnet_get_pref_netconnection,4 Returning VN_STATUS_SUCCESS,44:nbclnt_curl_prefnet::usable_prefnet_settings,5 Returning VN_STATUS_SUCCESS,39:nbclnt_curl_prefnet::iterate_next_iface,5 Connecting to [2620:128:f0a1:9006::167]:[1556].,35:nbclnt_curl_prefnet::helper_connect,5
IPv6 のみを使用するマスターサーバーの DNS の参照では、IPv6 アドレスのみではなく、IPv4 と IPv6 の 2 つの IP アドレスで参照されます。マスターサーバーをデュアルスタックモードに設定すると、この問題が発生する可能性があります。メディアサーバー (クライアントホスト) とマスターサーバーデーモン間の接続を確立するときに、VNET API は IP アドレスをソートします。まず、bp.conf
ファイルで IP アドレスファミリーセットに関係なくすべての IPv4 アドレスをソートしてから IPv6 アドレスがソートされます。そのため、メディアサーバー (クライアントホスト) は最初に IPv4 アドレスで接続しようとしますが、マスターサーバーは IPv6 のみを使用しているためタイムアウトするので、IPv6 アドレスで接続を試みます。ただし、最終的には IPv6 による接続が成功する前にピアホストの検証操作がタイムアウトします。
回避策: IPv4 (IPv6 のみを使用するマスターサーバーでは使用できない IP アドレス) の接続を試行しないように、接続を開始するメディアサーバー (クライアントホスト) の bp.conf
ファイルで PREFERRED_NETWORK を設定します。PREFERRED_NETWORK パラメータは次のように設定します。
PREFERRED_NETWORK = <IPv4 アドレスのみを使用するマスターサーバー> PROHIBITED