NetBackup™ トラブルシューティングガイド
- 概要
- トラブルシューティングの手順
- NetBackup の問題のトラブルシューティング
- vnetd プロキシ接続のトラブルシューティング
- セキュリティ証明書失効のトラブルシューティング
- NetBackup のホスト名およびサービスエントリの検証
- 凍結されたメディアのトラブルシューティングについての注意事項
- NetBackup Web サービスの問題のトラブルシューティング
- PBX の問題の解決
- リモートホストの検証に関する問題のトラブルシューティング
- 自動イメージレプリケーションのトラブルシューティング
- NetBackup ユーティリティの使用
- NetBackup サポートユーティリティ (nbsu) について
- NetBackup の一貫性チェックユーティリティ (NBCC) について
- ロボットテストユーティリティについて
- NetBackup Smart Diagnosis (nbsmartdiag) ユーティリティについて
- ディザスタリカバリ
- UNIX および Linux のディスクリカバリ手順について
- UNIX および Linux のクラスタ化された NetBackup サーバーのリカバリについて
- Windows のディスクリカバリ手順について
- Windows のクラスタ化された NetBackup サーバーのリカバリについて
- NetBackup カタログのリカバリについて
- NetBackup カタログのリカバリと OpsCenter について
- NetBackup カタログ全体のリカバリについて
- NetBackup カタログイメージファイルのリカバリについて
- NetBackup リレーショナルデータベースのリカバリについて
特権のないユーザー (サービスユーザー) アカウントに関する問題
このトピックでは、特権のないユーザー、ルート以外のユーザー、またはサービスユーザーに固有の問題に関するトラブルシューティングの情報を提供します。
NetBackup 9.1 以降、マスターサーバーのほとんどのサービスを特権のないユーザーが実行できます。特権のないユーザーとして実行することを強くお勧めします。この新しいユーザーはサービスユーザーと呼ばれます。
サービスユーザーについて詳しくは『NetBackup セキュリティおよび暗号化ガイド』を参照してください。
nbcertcmd コマンドオプションは、サービスユーザーのコンテキストで内部的に実行されます。nbcertcmd コマンドオプションのログは、SERVICE_USER.xxxxxx_xxxxx.log ファイル内で確認できます。
表: サービスユーザーの問題のトラブルシューティング
通し番号 |
問題 |
考えられる理由 |
解決方法 |
---|---|---|---|
1 |
UNIX プラットフォームでの NetBackup のインストールまたはアップグレード中に、3 回のプロンプトが表示された後でもサービスユーザーを指定できない。 |
考えられる理由は、次のとおりです。
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解決方法は次のとおりです。
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2 |
UNIX プラットフォームで、非アクティブなクラスタノードに NetBackup をインストール中、次のいずれかのエラーが発生する。
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サービスユーザー名とユーザー ID が一致しません。 |
すべてのクラスタノードでサービスユーザー名とユーザー ID が一致していることを確認し、アクティブノードと非アクティブノードへの NetBackup のインストール時に同じユーザー名とユーザー ID を指定します。 |
3 |
UNIX プラットフォームで、非アクティブなクラスタノードの NetBackup のアップグレード中、次のエラーが発生する。 Failed to retrieve the 'SERVICE_USER' or 'SERVICE_USER_ID' entries from the configuration file on the server 'cluster_virtual_name'. You must provide the same 'SERVICE_USER' (daemon user name) that is configured on the active node.
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bpgetconfig コマンドで、アクティブノードからサービスユーザーと ID を取得できませんでした。 |
アクティブノードのサービスユーザーを指定し、すべてのクラスタノードでサービスユーザーのユーザー ID が同じであることを確認します。 |
4 |
UNIX プラットフォームで、NetBackup のインストールまたはアップグレード中、次のエラーが発生する。 /usr/openv 内のファイルの所有者としてユーザー serviceuser を設定できません。 |
これは、インストールディレクトリの所有権を変更するときの問題が原因である可能性があります。 |
次の見出しの下にあるインストールトレースで指定されたエラーを修正します。 Fix below errors and then retry |
5 |
Windows 証明書ストアで外部 CA が構成され、サービスがローカルサービスアカウントのコンテキストで実行されている場合、NetBackup ホストの通信が機能しない。 |
NetBackup サービスに、秘密鍵へのアクセス権がありません。通常、この場合のエラーは nbpxyhelper ログで確認できます。 Windows API CryptAcquireCertificatePrivateKey がエラー「0x80090016: キーセットが存在しません」で失敗します。 |
次のように、秘密鍵の権限を確認します。 証明書を右クリックします。[すべてのタスク]、[秘密キーの管理]の順にクリックします。 すべての NetBackup サービスに、秘密鍵を読み取る権限が必要です。 次のコマンドを実行して権限を設定します。 nbcertcmd -setWinCertPrivKeyPermissions 以下のコマンドを実行して構成を検証します。 nbcertcmd -ecaHealthCheck |
6 |
setconfig コマンドが次のエラーで失敗する。 Failed to open /usr/openv/netbackup/bp.conf.d53: Permission denied (13) |
/usr/openv/netbackup の所有権がルートユーザーに変更されています。 その他の原因として、rpm を使用して言語パックがインストールされている可能性があります。 |
次のコマンドを実行して、所有権の問題を解決します。 /usr/openv/netbackup/bin/goodies/ update_install_folder_perms |
7 |
|
サービスユーザーアカウントに、ポリシーで指定されたディザスタリカバリ (DR) パスへのアクセス権がない可能性があります。 |
状態コード 9201 と 9202 を確認します。 『NetBackup 状態コードガイド』を参照してください。 サービスユーザーアカウントにアクセス権を付与する方法については『NetBackup セキュリティおよび暗号化ガイド』を参照してください。 |
8 |
ディザスタリカバリに失敗する。 |
NBHostIdentity -import コマンドが失敗します。 |
次の項目について確認します。
|
9 |
次のコマンドのいずれかがエラー「サービスユーザーアカウント [service_user_name] に指定されたパスとその内容へのアクセス権があることを確認してください。」で失敗する。
パス: UNIX の場合: Install_Path/db/bin Windows の場合: Install_Path\netbackup\bin |
サービスユーザーアカウントに、指定したパスとその内容に対するアクセス権が付与されていない場合があります。 |
サービスユーザーアカウントにアクセス権を付与する方法については『NetBackup セキュリティおよび暗号化ガイド』を参照してください。 |
10 |
VMware サーバーの追加操作が失敗する。 |
500 システムエラー |
サービスユーザーアカウントが temp ディレクトリ (/tmp) にアクセスできることを確認します。 |
11 |
bpjava-test-login ワークフローの問題 |
ファイル所有権が「ルート」と表示されます。 |
ファイルの所有権をサービスユーザーアカウントに変更します。 |
12 |
nbcertcmd 操作が失敗する。 |
権限の不足 |
certmapinfo.json ファイルが作成され、サービスユーザーによって所有されているかどうかを確認します。 |
13 |
nbcertcmd または bpnbaz がエラーコード 123 で失敗する。 |
秘密鍵ファイル (PrivKeyFile-2048.pem)、公開鍵ファイル (PubKeyFile-2048.pem)、または ACL (アクセス制御リスト) の更新に失敗しました。 |
NetBackup の SID が構成され、公開鍵と秘密鍵の両方が AT_DATA_DIR に存在することを確認します。 |
14 |
NBAC の構成時に、nbserviceusercmd -changeUser 操作が認証エラーで失敗した。 |
新しいサービスユーザーが NBAC セキュリティ管理者グループに属していません。 |
新しいサービスユーザーを NBAC セキュリティ管理者グループに追加します。次のコマンドを実行します。 vssaz addazgrpmember --azgrpname \"Security Administrators\" --prplinfo prplinfo |
15 |
NetBackup 9.1 のインストールおよびアップグレード後、NBAC (NetBackup アクセス制御) または EA (拡張監査) が有効な場合、ルートユーザーの NetBackup 管理コンソールへのログインが失敗する。 |
ユーザー証明書ディレクトリが変更されました。 |
環境内で NBAC または EA が有効になっている場合は、NetBackup のアップグレード後に bpnbat -login コマンドを実行する必要があります。 |
16 |
ECA (外部 CA) の健全性チェックが失敗するため、nbcertcmd -enrollCertificate コマンドが失敗する。 次のパスにあるファイルへのアクセス中にエラーが発生しました。 certificates/private key/passphrase file/crl |
コマンド nbcertcmd -enrollCertificate はサービスユーザーのコンテキストで実行されますが、サービスユーザーに関連ファイルへのアクセス権がありません。 |
サービスユーザーに必要なアクセス権を付与します。 enrollCertificate コマンドを再度実行する前に、次のコマンドを実行してアクセス権を確認することをお勧めします。 nbcertcmd -ecaHealthCheck -serviceUser user_name |