NetBackup™ for Microsoft SQL Server 管理者ガイド

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Product(s): NetBackup & Alta Data Protection (10.4)
  1. NetBackup for SQL Server の概要
    1.  
      NetBackup for SQL Server の概要
  2. インストール
    1.  
      NetBackup for SQL Server のインストールの計画
    2.  
      NetBackup サーバーおよびクライアントの要件
    3.  
      NetBackup クラスタ内で NetBackup for SQL Server を使用するための要件
    4.  
      NetBackup for SQL Server のライセンス
  3. ホストの構成とジョブの設定
    1.  
      SQL Server ホストとユーザー権限の構成
    2.  
      vSphere 用の Veritas VSS プロバイダのインストール
    3.  
      SQL Server VSS Writer サービスの無効化
    4.  
      SQL Server のバックアップとリストアのための NetBackup サービスの設定
    5.  
      SQL Server のローカルセキュリティの権限の構成
    6.  
      自動検出されたマッピングの確認
    7.  
      分散アプリケーション、クラスタ、または仮想マシンのリストアマッピングの設定
    8.  
      ODBC 接続の構成
    9.  
      非表示の NetBackup for SQL Server の読み取り不可セカンダリインスタンスの構成
    10.  
      SQL Server エージェントのプライマリサーバーホスト名の構成
    11.  
      バックアップ操作を許可するジョブ数の設定
    12.  
      1 クライアントあたりの最大ジョブ数の構成
  4. SQL Server インテリジェントポリシーを使用した SQL Server オブジェクトの管理
    1.  
      アプリケーションユーティリティについて
    2. SQL Server オブジェクトの検出について
      1.  
        インスタンスのオンデマンドの検出
      2.  
        高度可用性グループまたは基本可用性グループのオンデマンドの検出
      3.  
        読み取りスケール可用性グループの検出
    3. SQL Server インスタンスと可用性レプリカの登録について
      1.  
        SQL Server のクレデンシャルについて
      2.  
        SQL Server インスタンスまたは可用性レプリカの登録
      3. インスタンスグループへのインスタンスまたは可用性レプリカの登録
        1.  
          インスタンスグループへのインスタンスまたは可用性レプリカの追加
        2.  
          インスタンスグループのクレデンシャルの検証
      4.  
        インスタンスまたは可用性レプリカの自動登録
      5.  
        nbsqladm コマンドを使用して、インスタンスまたは可用性レプリカを登録することを DBA に承認する
    4.  
      アプリケーションユーティリティからの SQL Server オブジェクトの削除
    5.  
      SQL Server インスタンスの手動での追加
    6.  
      インスタンスの有効化または無効化
    7.  
      インスタンスのクリーンアップ
  5. SQL Server インテリジェントポリシーを使用したバックアップの設定
    1.  
      SQL Server インテリジェントポリシーについて
    2.  
      SQL Server インテリジェントポリシーの作成
    3.  
      ポリシー属性について
    4.  
      スケジュールプロパティについて
    5.  
      SQL Server インテリジェントポリシーのスケジュールバックアップ形式
    6.  
      ポリシーへのインスタンスの追加
    7.  
      ポリシーへのデータベースの追加
    8.  
      バックアップ対象リストへのファイルグループまたはファイルの追加
    9.  
      バックアップ対象リストへのファイルまたはファイルグループの追加
    10.  
      インスタンスグループをバックアップポリシーに追加
    11. SQL Server バックアップの調整パラメータについて
      1.  
        SQL Server マルチストライプバックアップの構成
    12.  
      読み取り専用ファイルグループのバックアップ
    13.  
      読み書き可能なファイルグループのバックアップ
  6. SQL Server のリストアの実行
    1.  
      NetBackup MS SQL Client の初回の起動
    2.  
      SQL Server ホストおよびインスタンスの選択
    3.  
      SQL Server バックアップイメージの表示
    4.  
      NetBackup for SQL Server のオプション
    5.  
      SQL Server データベースのバックアップのリストア
    6.  
      SQL Server データベースの完全復旧の実行
    7.  
      SQL Server ファイルグループのバックアップのリストア
    8.  
      読み書き可能なファイルグループバックアップからの SQL Server データベースのリカバリ
    9.  
      SQL Server 読み取り専用ファイルグループのリストア
    10.  
      SQL Server データベースファイルのリストア
    11.  
      完全復旧を実行しない SQL Server トランザクションログイメージのリストア
    12.  
      SQL Server データベースの移動
    13.  
      SQL Server のページレベルのリストアの実行について
    14.  
      リダイレクトリストアの権限の構成
    15. 代替ホストへの SQL Server データベースのリダイレクト
      1.  
        プライマリサーバーの選択について
    16.  
      リモート SQL Server インストール上でのリストアの実行
    17.  
      複数ストリームの SQL Server バックアップのリストア
    18.  
      bplist を使った SQL Server バックアップの取得について
    19.  
      NetBackup for SQL Server のバックアップ名について
  7. VMware バックアップを使用した SQL Server データの保護
    1. VMware バックアップを使用したアプリケーションデータベースの保護について
      1.  
        VMware アプリケーションバックアップの制限事項
    2.  
      SQL Server を保護する NetBackup for VMware バックアップの構成について
    3.  
      SQL Server を保護する VMware バックアップの NetBackup サービスの設定
    4.  
      SQL Server を保護する VMware バックアップポリシーの構成
    5.  
      スナップショットレプリケーションの管理に Replication Director を使用して SQL Server を保護するための VMware ポリシーの構成
    6.  
      VMware バックアップからの SQL Server データベースのリストア
  8. Snapshot Client を使用したバックアップの設定
    1.  
      SQL Server 用の NetBackup Snapshot Client について
    2.  
      Snapshot Client を使用した SQL Server の操作
    3.  
      スナップショット方式
    4.  
      SQL Server スナップショットおよびインスタントリカバリバックアップの構成要件
    5.  
      SQL Server のスナップショットポリシーの構成
    6.  
      SQL Server のインスタントリカバリバックアップ用のポリシーの構成
    7. コピーのみのスナップショットバックアップによる差分バックアップの影響
      1.  
        コピーのみのバックアップの作成 (レガシー SQL Server ポリシー)
      2.  
        コピーのみではないインスタントリカバリバックアップの作成(レガシー SQL Server ポリシー)
    8. SQL Server エージェントのグループ化スナップショットについて
      1.  
        グループ化バックアップされたデータベースのリストア
  9. SQL Server 可用性グループの保護
    1.  
      SQL Server 可用性グループの保護について
    2. インテリジェントポリシーを使用した SQL Server 可用性グループの保護
      1.  
        SQL Server 可用性グループを保護するための前提条件
      2. SQL Server 可用性グループを保護するためのバックアップポリシーの構成
        1.  
          ポリシーへの可用性グループの追加
        2.  
          ポリシーへの可用性データベースの追加
        3.  
          可用性データベースのファイルグループまたはファイルのバックアップ選択リストへの追加
    3. レガシーポリシーを使用した SQL Server 可用性グループの保護
      1. SQL Server 可用性グループの優先レプリカの保護について (レガシーバックアップポリシー)
        1.  
          SQL Server 可用性グループを保護するための前提条件
        2.  
          SQL Server 可用性グループの優先レプリカまたはプライマリレプリカの自動バックアップポリシーの構成
        3.  
          優先レプリカまたはプライマリレプリカを保護するポリシーのバッチファイルの作成
        4.  
          優先レプリカまたはプライマリレプリカを保護するポリシーへのバッチファイルの追加
      2. SQL Server 可用性グループの特定のノードの保護について (レガシーバックアップポリシー)
        1.  
          SQL Server 可用性グループの特定のレプリカに対する自動バックアップポリシーの構成
        2.  
          可用性グループの特定の可用性レプリカを保護するポリシーのためのバッチファイルの作成
        3.  
          可用性グループの特定のレプリカを保護するポリシーのためのバッチファイルの追加
    4.  
      NetBackup ドメインをまたぐ SQL Server 可用性グループの保護
    5.  
      SQL Server 可用性グループのバックアップイメージの参照
    6.  
      SQL Server 可用性データベースのセカンダリレプリカへのリストア
    7.  
      SQL Server 可用性データベースのプライマリとセカンダリレプリカへのリストア
    8.  
      可用性グループが複数の NetBackup ドメインにわたる場合の可用性データベースのリストア
  10. クラスタ環境での SQL Server の保護
    1.  
      クラスタ化された SQL Server インスタンスのバックアップの設定 (SQL Server インテリジェントポリシー)
    2.  
      クラスタ化された SQL Server インスタンスのバックアップの設定 (SQL Server レガシーポリシー)
    3.  
      仮想 SQL Server インスタンスのリストアの実行
  11. クライアントとバッチファイルを使用した SQL Server レガシーポリシーでのバックアップの設定
    1.  
      SQL Server のレガシーポリシーについて
    2.  
      SQL Server レガシーポリシーを使用するバックアップの設定について
    3.  
      SQL Server のバックアップとリストアのための NetBackup サービスの設定 (レガシー SQL Server ポリシー)
    4.  
      NetBackup レガシーバックアップポリシーのある SQL Server セキュリティについて
    5. NetBackup for SQL Server でのバッチファイルの使用について
      1.  
        バッチファイルで使用するキーワードおよび値
      2.  
        バッチファイルの作成
      3.  
        バッチファイルの実行
    6.  
      新しい SQL Server レガシーポリシーの追加
    7. スケジュールプロパティについて
      1.  
        レガシーポリシーのバックアップ形式
      2.  
        完全バックアップへの差分バックアップの変換
      3.  
        アプリケーションバックアップスケジュールの構成
      4.  
        アプリケーションバックアップスケジュールの例
      5.  
        自動バックアップスケジュールの構成
      6.  
        自動バックアップスケジュールの例
    8.  
      ポリシーへのクライアントの追加
    9.  
      バックアップ対象リストへのバッチファイルの追加
    10.  
      SQL Server ホストおよびインスタンスの選択
    11.  
      SQL Server バックアップ操作のオプション
    12.  
      バックアップ用に選択されたオブジェクトのプロパティの表示について
    13. SQL Server データベースのユーザー主導型バックアップの実行
      1.  
        SQL Server トランザクションログのユーザー主導型バックアップの実行
      2.  
        SQL Server データベースファイルグループのユーザー主導型バックアップの実行
      3. 読み取り専用ファイルグループのユーザー主導型バックアップの実行
        1.  
          SQL Server 読み取り専用バックアップセットの表示
      4.  
        読み書き可能なファイルグループのユーザー主導型バックアップの実行
      5.  
        SQL Server データベースファイルのユーザー主導型バックアップの実行
      6.  
        部分的なデータベースのバックアップの実行
    14.  
      リモート SQL Server インストールのバックアップの実行
    15.  
      失敗した SQL Server バックアップの自動再試行について
  12. 複数の NIC を備えている場合の NetBackup for SQL Server の使用
    1.  
      複数の NIC を備えている場合の SQL Server バックアップの設定について
    2.  
      プライベートインターフェース名を使った NetBackup クライアントの構成
    3.  
      複数の NIC を備えている場合に SQL Server のバックアップを設定する (SQL Server インテリジェントポリシー)
    4.  
      複数の NIC を備えている場合に SQL Server のバックアップを設定する (SQL Server レガシーポリシー)
    5.  
      複数の NIC を備えている場合に SQL Server のリストアを実行する
    6.  
      複数の NIC が存在する場合に SQL Server クラスタのバックアップを設定する (SQL Server インテリジェントポリシー)
    7.  
      複数の NIC を備えている場合に SQL Server クラスタのバックアップを設定する (SQL Server レガシーポリシー)
    8.  
      複数の NIC を備えている場合に SQL Server クラスタのバックアップ用バッチファイルを作成する (SQL Server レガシーポリシー)
    9.  
      複数の NIC を備えている場合に SQL Server クラスタのリストアを実行する
  13. 処理速度とトラブルシューティング
    1.  
      NetBackup for SQL Server のコンポーネント
    2.  
      NetBackup for SQL Server でのデータベースのバックアップ方法
    3.  
      NetBackup for SQL Server でのデータベースのリカバリ方法
    4.  
      手動バックアップの実行
    5. SQL Server のトラブルシューティング用のデバッグログについて
      1.  
        NetBackup for SQL Server クライアントのデバッグレベルの設定
      2.  
        Veritas VSS プロバイダのログ
    6.  
      NetBackup for SQL Server のパフォーマンスに影響を与える要素
    7.  
      NetBackup for SQL Server の操作の監視について
    8.  
      NetBackup for SQL Server の最大トレースレベルの設定
    9.  
      クレデンシャルの検証に関するトラブルシューティング
    10.  
      失敗したファイルグループまたはファイルバックアップのレポート
    11.  
      大規模な SQL Server データベースのリストアにおけるタイムアウトエラーの最小化について
    12.  
      VMware のバックアップに関するトラブルシューティング
    13.  
      SQL Server の VMware バックアップ中に発生する SQL Server のログの切り捨てエラー
    14.  
      SQL Server の圧縮バックアップイメージを単一のストライプとして、または複数のストライプを含むイメージとしてリストアすると、SQL Server のリストアが失敗する
    15.  
      可用性グループクラスタに不正なバックアップイメージが表示される
    16.  
      SQL Server のホスト名または SQL Server データベース名の末尾にスペースがあると SQL Server データベースのリストアは状態コード 5 またはエラー (-1) で失敗する
    17.  
      SQL Server のホスト名、データベース名、データベース論理名の末尾にスペースがあると移動操作は状態コード 5 またはエラー (-1) で失敗する
    18.  
      可用性グループのレプリカを検出または参照できない
    19. SQL Server のディザスタリカバリについて
      1.  
        SQL Server のディザスタリカバリの準備
      2.  
        ディザスタリカバリの後の SQL Server のデータベースのリカバリ
  14. 付録 A. その他の設定
    1.  
      SQL Server 多重バックアップの構成
    2.  
      多重化された SQL Server バックアップのリストア
    3. SAP 環境での SQL Server バックアップおよびリストアについて
      1. SAP 環境での SQL Server の自動バックアップ用バッチファイルの作成
        1.  
          データベースバックアップのバッチファイルの作成
        2.  
          トランザクションログのバックアップのバッチファイルの作成
      2.  
        SQL Server でのバックアップの監視
      3. R/3 データベースのリストア
        1.  
          リストア操作への差分バックアップの組み込みについて
        2.  
          ディスククラッシュ後の R/3 データベースのリストア
        3.  
          データベースバックアップおよびトランザクションログのバックアップのリストア
      4.  
        SAP 環境での SQL Server のポリシー構成について
    4.  
      データベースログ配布をサポートするための NetBackup の構成
    5.  
      ログ配布が設定された環境での SQL Server のバックアップ
    6. NetBackup for SQL Server のデータベースミラーリング機能について
      1.  
        データベースミラーリングをサポートするための NetBackup の設定
      2.  
        ミラー化されたパートナーの同時バックアップの実行
      3.  
        ミラーリングされたデータベースのバックアップイメージのリストア
  15. 付録 B. 承認を受けた場所の登録
    1.  
      NetBackup データベースのスクリプトベースポリシーで使用する承認を受けた場所の登録

SQL Server バックアップの調整パラメータについて

[Microsoft SQL Server]ページには、バックアップのパフォーマンスを改善できる調整パラメータが含まれています。これらの設定とパフォーマンスに影響するほかの要因については、このトピックで説明されています。

NetBackup for SQL Server のパフォーマンスに影響を与える要素を参照してください。

注意:

ポリシーが複数のストライプを使用するようにも構成されている場合、スケジュールの多重化を有効にしないでください。1 つのバックアップポリシーに対して多重化と複数のストライプの両方が構成されていると、リストアに失敗します。

表: SQL Server バックアップの調整パラメータ

フィールド

説明

バックアップストライプ数 (Number of backup stripes)

このオプションでは、バックアップ操作を複数の並列実行ストリームに分割します。ストリームはアクティビティモニターのジョブに対応します。たとえば、値が 3 の場合、各データベースは 3 つのジョブを使用してバックアップされます。この構成は、テープドライブによる書き込み速度より SQL Server によるデータのダンプ速度が速い場合に適用されます。

このオプションのデフォルト値は 1 です。範囲は 1 から 32 です。

SQL Server マルチストライプバックアップの構成を参照してください。

ストライプあたりのクライアントバッファ (Client buffers per stripe)

(ストリームベースのバックアップのみ) このオプションはバッファ領域の可用性に影響します。NetBackup では、このパラメータを使用して、バックアップ操作時に各データストリームの読み込みまたは書き込みのために割り当てるバッファ数が決定されます。より多くのバッファ数を割り当てることによって、NetBackup から NetBackup マスターサーバーへのデータ送信を高速化できます。

このオプションのデフォルト値は 2 で、Double Buffering を有効にします。この値を大きくすると、パフォーマンスがわずかに向上する場合があります。範囲は 1 から 32 です。

最大転送サイズ (Maximum transfer size)

(ストリームベースのバックアップのみ) このオプションは、SQL Server バックアップイメージの読み込みと書き込みに使われるバッファサイズです。通常、この値を大きくすると、SQL Server のパフォーマンスが向上します。このオプションは、個々のバックアップ操作に対して設定できます。64 KB * 2^MAX_TRANSFER_SIZE のように計算されます。64 KB から 4 MB の範囲でサイズを指定できます。デフォルトは 4 MB です。

バックアップするブロックサイズ (Backup block size)

このオプションはストリームベースのバックアップのみに適用されます。SQL Server がバックアップイメージの読み込みと書き込みのために使用する、増分サイズを設定します。このサイズは個々のバックアップ操作に対して設定できます。512 バイト * 2^BLOCK_SIZE のように計算されます。このオプションの値の範囲は 0.5 KB から 64 KB です。デフォルトは 64 KB です。

並列バックアップ操作 (Parallel backup operations)

このオプションでは、データベースインスタンスごとの、同時に開始するバックアップ処理の数を指定します。範囲は 1 から 32 です。デフォルトは 1 です。

2 つ以上の並列バックアップ操作を設定する場合は、その他のオプションを設定する必要がある場合があります。

バックアップ操作を許可するジョブ数の設定を参照してください。

Microsoft SQL Server チェックサム (Microsoft SQL Server checksum)

SQL Server のバックアップチェックサムに、次のオプションのいずれかを選択してください。

  • なし。バックアップチェックサムを無効にします。

  • バックアップの前にチェックサムを検証するには、次のオプションのいずれかを選択してください。これらのオプションでは、バックアップ操作またはリストア操作でパフォーマンスが低下することに注意してください。

    • エラー時続行 (Continue on error)。バックアップ時に検証エラーが発生した場合でも、バックアップは続行します。

    • エラーによる失敗 (Fail on error)。バックアップ時に検証エラーが発生した場合、バックアップは停止されます。

Microsoft SQL Server の圧縮を使用 (Use Microsoft SQL Server compression)

SQL Server を使用してバックアップイメージを圧縮するには、このオプションを有効にします。SQL Server の圧縮を有効にした場合、NetBackup の圧縮を有効にしないでください。

SQL Server の圧縮は、スナップショットバックアップではサポートされません。

[利用できないデータベース (オフライン、リストア中など) をスキップ (Skip unavailable (offline, restoring, etc.) databases)]

NetBackup では、NetBackup が正常にバックアップできない状態のデータベースをスキップします。これらの状態にはオフライン、リストア中、リカバリ中、緊急モード、などがあります。

NetBackup は利用できないデータベースのバックアップをスキップしますが、ポリシーに含まれている他のデータベースのバックアップを続行します。バックアップは状態 0 で完了し、ジョブの詳細にデータベースがスキップされたことが示されます。

SQL Server インテリジェントポリシーのスケジュールバックアップ形式を参照してください。

コピーのみバックアップ (Copy-only backup)

このオプションでは、SQL Server によって帯域外 (アウトオブバンド) のバックアップが作成されるため、通常のバックアップシーケンスは妨げられません。データベースの完全インスタントリカバリバックアップの場合を除き、デフォルト値は空です。

コピーのみのスナップショットバックアップによる差分バックアップの影響を参照してください。

読み取り専用ファイルグループをスキップ (Skip read-only file groups)

このオプションでは、バックアップから読み取り専用のファイルグループが除外されます。その結果、イメージにすべてのファイルグループが含まれないため、バックアップは部分的なイメージになります。部分的なイメージには、読み書き可能なファイルグループのデータ、プライマリファイルグループのデータが含まれます。

このオプションは、[データベース全体 (Whole database)]のバックアップ選択にのみ適用されます。

読み書き可能なファイルグループのバックアップを参照してください。

差分バックアップを完全バックアップに変換する (完全バックアップが存在しない場合) (Convert differential backups to full (when no full exists))

データベースまたはファイルグループに対して以前の完全バックアップが存在しない場合は、NetBackup は差分バックアップを完全バックアップに変換します。

エージェントは、各データベースの完全バックアップが存在するかどうかを確認します。以前の完全バックアップが存在する場合は、差分バックアップが次のように完全バックアップに変換されます。

  • 差分バックアップのデータベースを選択すると、バックアップは完全データベースバックアップに変換されます。

    [読み取り専用ファイルグループをスキップ (Skip read-only file groups)]オプションを選択すると、バックアップが読み書き可能なファイルグループの完全バックアップに変換されます。

  • 差分バックアップでファイルグループを選択すると、NetBackup は次を行います。

    • 選択したファイルグループがデフォルトのデータベースファイルグループである場合には、NetBackup はバックアップを完全ファイルグループバックアップに変換します。

    • 選択したファイルグループがセカンダリファイルグループであり、プライマリファイルグループのバックアップが存在しない場合には、NetBackup はバックアップを部分的な完全データベースバックアップに変換します。このバックアップには、選択したファイルグループとデフォルトのファイルグループが含まれます。

    • 選択したファイルグループがセカンダリファイルグループであり、プライマリファイルグループのバックアップが存在する場合には、NetBackup は選択したファイルグループの完全ファイルグループバックアップにバックアップを変換します。

  • スナップショットバックアップポリシーの場合は、差分バックアップから完全バックアップに正常に変換するために、NetBackup 向けに[完全バックアップ (Full backup)]スケジュールを作成する必要があります。

注意: NetBackup は、データベースまたはファイルグループで完全バックアップを実行したことがない場合にのみ差分バックアップを変換します。完全バックアップが NetBackup カタログに存在しないにもかかわらず、SQL Server が既存の完全 LSN を検出する場合には、NetBackup は完全バックアップではなく差分バックアップを実行します。この場合は、ネイティブツールを使った完全バックアップのリストアや、NetBackup MS SQL Client を使った差分バックアップのリストアが可能です。または、NetBackup でバックアップを期限切れにすると、完全バックアップを NetBackup カタログにインポートできます。その場合は、NetBackup MS SQL Client を使って完全と差分の両方のバックアップをリストアできます。

バックアップ後ログを切り捨て (Truncate logs after backup)

このオプションでは、トランザクションログをバックアップし、トランザクションログのアクティブでないエントリを削除します。デフォルトではこのオプションは有効です。

ログバックアップを完全バックアップに変換します (完全バックアップが存在しない場合)(Convert log backups to full (when no full exists))

データベースに対して以前の完全バックアップが存在しない場合、NetBackup はトランザクションバックアップを完全バックアップに変換します。

このオプションでは、完全リカバリデータベースが単純リカバリモデルに切り替えられ、完全リカバリモデルに戻されたかどうかも検出されます。このシナリオでは、ログチェーンは分割され、SQL Server は、以降のログバックアップを作成するには、その前に差分バックアップを必要とします。NetBackup がこの状況を検出した場合は、バックアップはデータベースの差分バックアップに変換されます。

注意: NetBackup は、データベースで完全バックアップを実行したことがない場合にのみトランザクションログのバックアップを変換します。完全バックアップが NetBackup カタログに存在しないにもかかわらず、SQL Server が既存の完全 LSN を検出する場合、NetBackup は完全バックアップではなくトランザクションログのバックアップを実行します。この場合、ネイティブツールを使用した完全バックアップのリストアや、NetBackup MS SQL Client を使用した差分バックアップとログバックアップのリストアが可能です。または、バックアップが NetBackup で期限切れになっている場合、完全バックアップを NetBackup カタログにインポートできます。その場合は、NetBackup MS SQL Client を使用して完全バックアップ、差分バックアップ、ログバックアップをリストアできます。

可用性データベースのバックアッププリファレンス (Availability Database Backup Preference)

[インスタンスとデータベースを選択 (Select instances and databases)]タブでの選択によって、このリストで選択できるオプションが決まります。インスタンスとインスタンスグループに対しては、[なし (None)]と[可用性データベースをスキップする (Skip availability databases)]のみを使用できます。

  • なし (None)

    指定されたインスタンスでバックアップを実行します。

  • プライマリレプリカを保護する (Protect primary replica)

    バックアップは、プライマリレプリカで常に行われます。このオプションは、可用性レプリカと標準データベースおよび可用性データベースの両方があるインスタンスに適用されます。

  • 優先レプリカを保護する (Protect preferred replica)

    SQL Server のバックアッププリファレンスを優先します。これらのプリファレンスには、優先レプリカ、バックアップの優先度、除外されたレプリカが含まれます。NetBackup によるバックアップジョブは、レプリカごとに開始されることに注意してください。目的のバックアップソースではないレプリカではバックアップがスキップされます。このオプションは、可用性レプリカと標準データベースおよび可用性データベースの両方があるインスタンスに適用されます。

  • 可用性データベースをスキップする (Skip availability databases)

    インスタンスの可用性データベースをスキップします。このオプションは、スタンドアロンデータベースと可用性データベースの両方を含むインスタンスがポリシーに含まれている場合、可用性グループに属さないデータベースのみを保護する目的で使用します。

VDI タイムアウト (秒) (VDI timeout (seconds))

SQL Server 仮想デバイスインターフェースのタイムアウト間隔を指定します。選択した間隔は、データベースとトランザクションログのバックアップ両方に適用されます。

バックアップのデフォルト値は 300 です。リストアのデフォルト値は 600 です。範囲は 300 から 2147483647 です。

スナップショットのグループサイズ (Group size for snapshots)

このオプションは、データベースのグループを一緒に静止し、スナップショットを作成してグループとしてバックアップします。NetBackup は、グループ化できるデータベースを自動的に検出して、この値までグループ化します。マスターデータベース用に個別のスナップショットが作成されます。可用性データベースと標準データベースの両方が同じポリシーに含まれている場合、各可用性グループと標準データベースに対して個別のスナップショットが作成されます。制限に達すると、NetBackup で追加のスナップショットが作成されます。

デフォルト値は 1 です。範囲は 1 から 64 です。