NetBackup™ Web UI Nutanix AHV 管理者ガイド

Last Published:
Product(s): NetBackup (10.2)
  1. 概要
    1.  
      NetBackup Web UI での AHV 資産の構成と保護の概要
  2. AHV クラスタの管理
    1.  
      AHV 仮想マシンを保護するためのクイック構成チェックリスト
    2.  
      AHV クラスタと NetBackup ホスト間、および Nutanix Prism Central と NetBackup ホスト間の安全な通信の構成
    3.  
      Windows バックアップホストで iSCSI イニシエータサービスを有効にする
    4.  
      Linux バックアップホストでの iSCSI イニシエータパッケージのインストール
    5.  
      Java GUI/CLI で追加したクラスタの Web UI への移行
    6.  
      Nutanix AHV クラスタの構成
    7.  
      iSCSI による AHV クラスタとの安全な通信のための CHAP 設定の構成
    8.  
      NetBackup が AHV との通信に使用するポートについて
    9.  
      AHV クラスタの追加または参照
    10.  
      AHV クラスタの削除
    11.  
      新しい Nutanix Prism Central の追加
    12.  
      新しい Prism Central サーバークレデンシャルの追加
    13.  
      Nutanix Prism Central の削除
    14.  
      インテリジェント VM グループの作成
    15.  
      インテリジェント VM グループへの権限の割り当て
    16.  
      インテリジェント VM グループを更新します。
    17.  
      インテリジェント VM グループの削除
    18.  
      iSCSI 用 CHAP の設定
    19.  
      AHV アクセスホストの追加
    20.  
      AHV アクセスホストの削除
    21.  
      AHV リソース形式のリソース制限の変更
    22.  
      AHV 資産の自動検出の間隔の変更
  3. クレデンシャルの管理
    1. AHV クラスタのクレデンシャルの管理
      1.  
        新しいクラスタのクレデンシャルの追加
      2.  
        AHV クラスタのクレデンシャルの更新と検証
    2. 新しい Nutanix Prism Central のクレデンシャルの管理
      1.  
        新しい Nutanix Prism Central クレデンシャルの追加
      2.  
        Nutanix Prism Central のクレデンシャルの更新と検証
    3.  
      資産に適用されているクレデンシャル名の表示
    4.  
      指定したクレデンシャルの編集または削除
  4. AHV 仮想マシンの保護
    1.  
      AHV 仮想マシンを保護する前の考慮事項
    2.  
      AHV VM またはインテリジェント VM グループの保護
    3.  
      VPC 内の AHV VM の保護
    4.  
      AHV 資産の保護設定のカスタマイズ
    5.  
      スケジュールと保持
    6.  
      バックアップオプション
    7.  
      仮想マシンの静止を有効にするための前提条件
    8.  
      VM またはインテリジェント VM グループの保護の解除
    9.  
      VM またはインテリジェント VM グループの保護状態の表示
  5. AHV 仮想マシンのリカバリ
    1.  
      AHV 仮想マシンをリカバリする前の考慮事項
    2.  
      リカバリ前チェックについて
    3.  
      AHV 仮想マシンのリカバリ
    4.  
      VPC 内の AHV VM のリカバリ
    5.  
      Nutanix AHV のファイルとフォルダのエージェントレスリストアについて
    6.  
      ファイルとフォルダのエージェントレスリカバリの前提条件
    7.  
      SSH 鍵指紋
    8.  
      Nutanix AHV エージェントレスリストアによるファイルとフォルダのリカバリ
    9.  
      リカバリターゲットのオプション
    10.  
      Nutanix AHV のリカバリ前チェック
    11.  
      Nutanix-AHV のファイルとフォルダのエージェントベースリストアについて
    12.  
      ファイルとフォルダのエージェントベースリカバリの前提条件
    13.  
      Nutanix AHV エージェントベースのリストアによるファイルとフォルダのリカバリ
    14.  
      制限事項
  6. AHV の操作のトラブルシューティング
    1.  
      NetBackup for AHV のトラブルシューティングのヒント
    2.  
      AHV クレデンシャルの追加中のエラー
    3.  
      AHV 仮想マシンの検出フェーズで発生するエラー
    4.  
      新たに検出された VM の状態のエラー
    5.  
      AHV 仮想マシンのバックアップの実行時に発生するエラー
    6.  
      AHV 仮想マシンのリストア中に発生するエラー
  7. AHV の API とコマンドラインオプション
    1.  
      API とコマンドラインオプションを使用した AHV 仮想マシンの管理、保護、リカバリ
    2.  
      AHV 構成の追加の NetBackup オプション
    3.  
      rename ファイルに関する追加情報

AHV 仮想マシンのリストア中に発生するエラー

次の表に、AHV 仮想マシンをリストアするときに発生する可能性がある問題を示します。

表: AHV 仮想マシンのリストア中に発生するエラー

エラーメッセージまたは原因

説明および推奨処置

Windows プライマリサーバーで、代替の場所への VM のリカバリが失敗する。

Windows NetBackup プライマリサーバーの場合は、rename ファイルが空の行で終わっていることを確認します。

リカバリ先を変更するときに、AHV クラスタを変更できない。

AHV クラスタのリストを表示できない場合は、RBAC の AHV クラスタへのアクセス権がない可能性があります。

この問題を解決するには、NetBackup セキュリティ管理者にお問い合わせください。

AHV クラスタに同じ UUID の VM が存在し、VM を上書きするオプションが有効でない場合、リカバリ前チェックは正常に完了するが、VM のリストアは失敗する。

次のエラーメッセージが表示される:

情報 bpVMutil (pid=1196) FTL - 仮想マシンが存在し、上書きオプションが指定されていないため、リストアを続行できません。リストアの終了。経過時間 Hypervisor ポリシーリストアエラー。(2822)(Info bpVMutil (pid=1196) FTL - Virtual machine exists and overwrite option not specified, can not proceed with restore. End Restore; elapsed time Hypervisor policy restore error. (2822))

リカバリ前チェックでは UUID ではなく VM 表示名と比較して VM がすでに存在するかを確認するため、このチェックは正常に完了します。しかし上書きオプションが設定されていないと、同じ UUID の VM がすでに存在する場合、リストアジョブは失敗します。

回避方法:

新しい UUID を持つ VM をリストアします。

  1. リカバリ処理を開始します。

  2. [リカバリオプション (Recovery Options)]ページで、[詳細 (Advanced)]をクリックします。

  3. [新しい VM UUID の作成 (Create a new VM UUID)]を有効にします。

  4. リカバリ処理を続行し、[リカバリの開始 (Start recovery)]をクリックしてリストアします。

同じ UUID を持つ既存の VM を上書きします。

  1. リカバリ処理を開始します。

  2. [リカバリオプション (Recovery Options)]ページで[既存の仮想マシンの上書き (Overwrite existing virtual machine)]オプションを有効にします。

  3. リカバリ処理を続行し、[リカバリの開始 (Start recovery)]をクリックしてリストアします。

Web UI を使用して別のドメインからインポートされた AHV VM イメージをリカバリしようとすると、リカバリ前チェックが失敗し、デフォルトで、リカバリホストがバックアップ中に使用されていたものと同じアクセスホストであることが表示される。

インポートされた AHV VM イメージのリカバリ中に、リカバリホストとしてターゲットドメインのアクセスホストを選択するか、ターゲットプライマリサーバーを選択します。

MSiSCSI サービスは無効です。リカバリホストで MSiSCSI サービスを有効にしてください。(MSiSCSI service is disabled. Enable the MSiSCSI service on the backup host.)

Windows バックアップリカバリで Microsoft iSCSI イニシエータサービス (MSiSCSI サービス) を有効にして、ジョブを再実行します。

リカバリホストに接続できませんでした。(Failed to connect to the recovery host.)

エージェントレスリストアに使用するリカバリホストにアクセスできません。

推奨処置:

リカバリホストにプライマリサーバーからアクセス可能であり、NetBackup メディアまたはクライアントがインストールされていることを確認します。

エージェントレスリストアをサポートするには、指定したリバカリホストが NetBackup バージョン 9.1 以降である必要があります。(The specified recovery host must be at NetBackup version 9.1 or later to support agentless restores.)

ファイルまたはフォルダのエージェントレスリストアには、NetBackup バージョン 9.1 以降のリカバリホストが必要です。

推奨処置:

リカバリホストの NetBackup のバージョンを確認します。9.1 以上である必要があります。

UNIX の場合、NetBackup のサーバーとクライアントで /usr/openv/netbackup/bin/version ファイルを確認します。

Windows 版 NetBackup サーバーの場合、install_path\netbackup\version.txt ファイルを確認します。

リカバリホストのステージング場所が存在しません。(Recovery host staging location does not exist.)

エージェントレスリストア用のリカバリホストにステージング場所のパスが存在しません。

推奨処置:

  • デフォルトのステージング場所のパス、またはユーザー構成のステージング場所のパスが、リカバリホストで有効であることを確認します。NetBackup は、リカバリホストの次の場所をデフォルトのステージング場所として使用します。

    • UNIX の場合: {installpath}/openv/tmp/staging

    • Windows の場合: {installpath}\Netbackup\Temp\staging\

  • 使用するステージング場所のパスが存在することを確認します。ユーザー構成のステージング場所については、リカバリホストの有効なパスが bp.conf のパラメータ AGENTLESS_RHOST_STAGING_PATH = "path" で指定されていることを確認します。

リカバリホストのステージング場所で tar イメージが見つかりません。(Tar image not found at staging location on recovery host.)

リカバリホストのステージング場所で、エージェントレスリストアに必要な tar イメージが見つかりませんでした。

推奨処置:

ベリタステクニカルサポートに問い合わせて、リカバリホストの bpVMutil ログを共有してください。

内部エラーにより、リカバリの検証が失敗しました。(Internal error has caused failure of recovery validation.)

エージェントレスリストアのリカバリ前の検証を実行中に内部エラーが発生しました。

推奨処置:

リカバリホストで bpVMutil ログを保存し、ベリタステクニカルサポートにお問い合わせください。

リカバリホストに利用可能な十分な領域がありません。(Not enough space available on recovery host.)

リカバリホストのエージェントレスリストアのステージング場所に、選択したファイルをコピーするための十分な領域がない可能性があります。

推奨処置:

選択したファイルまたはフォルダの合計サイズに基づいて、リカバリホストのステージング場所に十分な空き領域が利用可能であることを確認します。または、エージェントレスリストアを実行するための十分な空き領域がある別のリカバリホストを選択します。

ターゲットホストに tar ユーティリティが存在しません。(Tar utility is not present on the target host.)

ターゲットホストで、エージェントレスリストアに必要な tar ユーティリティが見つかりませんでした。

推奨処置:

tar ユーティリティを配備してから再試行します。

指定されたステージング場所がターゲットホストに存在しないか、アクセスに必要な権限がユーザーにありません。

推奨処置:

ターゲットホストのステージング場所が存在し、場所にアクセスするための十分な権限がユーザーにあることを確認します。

ユーザーは、ターゲットホストのステージング場所に対して必要な権限がありません。(The user does not have required permission on the target host staging location.)

ユーザーに、ターゲットホストでリストアを続行するために必要な権限がありません。

推奨処置:

ターゲットホストのステージング場所が存在し、少なくともステージング場所の書き込みおよび実行権限がユーザーにあることを確認します。

ユーザーに root または管理者権限がありません。ファイルとフォルダをリストアするには、ユーザーに root 権限または管理者権限を付与します。

ユーザーに、ターゲットホストでリストアを続行するために必要な権限がありません。

推奨処置:

Windows ターゲットホストのローカル管理者グループに含まれるクレデンシャルを指定します。Linux ターゲットホストの場合は、ルートまたはすべての権限を持つ sudo アカウントのクレデンシャルを使用してください。

リカバリホストからターゲットホストの管理共有にアクセスできません。(Admin share of target host is not accessible from the recovery host.)

エージェントレスリストアを実行するため、リカバリホストからリモートホストの管理共有にアクセスできません。

推奨処置:

  • ファイアウォールの例外が正しく設定されていることを確認します。

  • ファイルとプリンタの共有が有効になっていることを確認します。

  • GPO/ソフトウェア制限ポリシーまたはウイルス対策ソフトウェアがアクセスを遮断していないことを確認します。

  • ターゲットホストにアクセス可能で、正しいクレデンシャルが入力され、適切な権限が付与されていることを確認します。

ユーザーアカウント制御 (UAC) 環境でファイルまたはフォルダのエージェントレスリストアを行う場合は、Windows ターゲットホストのローカル管理者グループに含まれるドメインユーザーのクレデンシャルを指定します。

推奨処置:

ユーザーアカウント制御 (UAC) 環境でエージェントレスリストアを行う場合は、Windows ターゲットホストのローカル管理者グループに含まれるドメインユーザーのクレデンシャルを指定します。

エージェントレスリストアを実行できません。(Agentless restore is not possible.)

エージェントレスリストアの失敗で予期しない理由が戻されました。

推奨処置:

ベリタステクニカルサポートに問い合わせて、該当するログを共有してください。

オペレーティングシステムが一致しません。リカバリホストのオペレーティングシステムとバックアップされた VM のオペレーティングシステムが一致していることを確認してください。(Operating systems do not match. Ensure that the operating system of recovery host matches with the backed-up VM operating system.)

エージェントレスリストアは、リカバリホストとバックアップされた VM のオペレーティングシステムが同じ場合にのみ可能です。

推奨処置:

バックアップされた VM と同じオペレーティングシステムの代替リカバリホストを使用します。

バックアップイメージのオペレーティングシステムの取得に失敗しました。(Failed to retrieve the backup image operating system.)

エージェントレスリストアを実行するためにバックアップイメージのオペレーティングシステムを取得できません。これは内部エラーです。

リカバリホストのオペレーティングシステムは、指定した通信モードとの互換性がありません。リカバリホストのオペレーティングシステムに、指定した通信モードとの互換性があることを確認してください。(Recovery host operating system is not compatible with provided communication mode. Ensure that the operating system of recovery host and provided communication mode are compatible.)

エージェントレスリカバリ要求またはリカバリ前チェック要求で指定されたリカバリホストの OS の種類と通信の種類に互換性がありません。

推奨処置:

リカバリホストの OS の種類と通信の種類に互換性があることを確認します。リカバリホストが次の場合:

  • Linux: 通信の種類は SSH である必要があります。

  • Windows: 通信の種類は WMI である必要があります。

ターゲットホストの SSH 秘密鍵が無効です。(Target host SSH private key is invalid.)

エージェントレスリカバリ要求またはリカバリ前チェック要求の「sshKey」フィールドは、ターゲットホストの有効で空でない SSH 秘密鍵にする必要があります。

推奨処置:

認証形式が SSH_KEY の場合は、[sshKey]フィールドが指定されており、空でないことを確認します。

ファイルまたはフォルダのエージェントレスリストアでターゲットホストオペレーティングシステムがサポートされていません。(Target host operating system is not supported for the agentless files or folders restore. )

エージェントレスリストアではターゲットホストにリカバリパッケージを配備する必要があるため、ターゲットホストのオペレーティングシステムはサポートされません。

推奨処置:

SUSE Linux Enterprise Server、Microsoft Windows、Red Hat Enterprise Linux (RHEL)、Ubuntu のみがサポート対象のプラットフォームです。

この機能のサポート対象プラットフォームについて詳しくは、次の URL にある NetBackup クライアント互換性リストを参照してください: http://www.netbackup.com/compatibility

ターゲットホストのユーザー名またはパスワードが無効です。(Invalid target host user name or password.)

エージェントレスリカバリ要求またはリカバリ前チェック要求の認証の詳細で、ユーザー名とパスワードのフィールドを指定する必要があります。

推奨処置:

リカバリ要求とリカバリ前チェック要求の認証の詳細で、ユーザー名とパスワードのフィールドが正しく指定されており、空でないことを確認します。

ターゲットホストのステージング場所のパスに ASCII 以外の文字が含まれています。(Target host staging location path contains non-ASCII characters.)

ターゲットホストのステージング場所のパスでは ASCII 文字のみがサポートされます。

推奨処置:

ACSII 文字のみを使用して、ターゲットホスト上のカスタムのステージング場所を指定します。

指定したパスがローカルディスクに存在しません。(Specified path does not exist on the local disk.)

ターゲットホストのステージング場所にネットワークパスは指定できません。

推奨処置:

ローカルディスクにあるターゲットホストのカスタムのステージング場所を指定します。

ターゲットホストへの WMI 接続に失敗しました。(WMI connection to the target host is failed.)

リカバリホストからのターゲットホストへの WMI 接続に失敗しました。

推奨処置:

  • WMI と DCOM サービスで接続するには、リモート WMI サービスに接続するために必要な権限がユーザーに付与されている必要があります。

  • WMI トラフィックがファイアウォールを通過できるように、ファイアウォールの例外を設定します。

  • GPO/ソフトウェア制限ポリシーまたはウイルス対策ソフトウェアがアクセスを遮断しないようにします。

  • ターゲットホストにアクセスできることを確認します。指定したターゲットホストのクレデンシャルを検証します。

  • ターゲットホストとドメインの信頼関係が維持されていることを確認します。ドメイン間で通信する場合は、これらのドメイン間に双方向の信頼関係が存在する必要があります。

指定されたファイルがリモートサーバーで見つかりません。(Unable to find the specified file on the remote server.)

指定されたファイルがリモートサーバーで見つかりません。

推奨処置:

ターゲットホストで指定したステージング場所が存在することを確認するか、別の有効なステージング場所を指定します。

ディレクトリと同じ名前のファイルが存在します。(File exists with same name as the directory.)

ステージング場所として指定されたディレクトリパスと同じ名前の既存のファイルがターゲットホストにあります。

推奨処置:

ステージング場所と同じ名前とパスの既存のファイルがリモートホストに存在するかどうかを確認します。存在する場合は、そのファイルの名前を変更するか、ファイルを削除します。または、代替のステージング場所を指定します。

ユーザーの管理者権限の検証に失敗しました。(Failed to validate administrative privileges for the user.)

ターゲットホストのユーザーに、ファイルとフォルダのエージェントレスリストア操作を続行するための管理者権限がありません。

推奨処置:

Windows ターゲットホストのローカル管理者グループに含まれるクレデンシャルを使用します。

Linux ターゲットホストの場合は、ルートまたはすべての権限を持つ sudo アカウントのクレデンシャルを使用してください。

Windows API を使用したネットワークリソースへの接続に失敗しました。(Failed to connect a network resource using windows API.)

ファイルまたはフォルダのエージェントレスリストアを実行するため、リカバリホストからターゲットホストの管理共有にアクセスできません。

推奨処置:

ファイルおよびフォルダのエージェントレスリストア操作の一環として、ユーザーが指定したクレデンシャルを使用してターゲットホスト上のリカバリホストから SMB 管理共有が作成されます。このエラーは通常、エージェントレスリストアのターゲットホストに Windows OS が搭載され、リカバリホストからターゲットホストの管理共有にアクセスできない場合に発生します。ターゲットホストで以下を確認します。

  • ファイアウォールの例外が正しく設定されている

  • ファイルとプリンタの共有が有効になっている

  • GPO/ソフトウェア制限ポリシーまたはウイルス対策ソフトウェアがアクセスを遮断していない

  • ターゲットホストに有効なクレデンシャルでアクセスできる

ターゲットホストでユーザーのホームディレクトリを取得できません。カスタムのステージング場所を指定してください。(Unable to retrieve user's home directory on the target host. Specify the custom staging location.)

ユーザーのデフォルトのステージング場所 (ホームディレクトリ) をターゲットホストで取得できません。有効なカスタムのステージング場所のパスをユーザーが入力する必要があります。

推奨処置:

ユーザーのホームディレクトリが存在することを確認するか、有効なカスタムのステージング場所で試行します。

ホストとの SSH セッションの確立に失敗しました。(Failed to establish SSH session with host.)

次のすべての条件を満たしていることを確認してから、再試行します。

  • 通信での使用でサポートされている暗号は aes256-ctr です。この暗号がリカバリホストとターゲットホストの両方でサポートされていることを確認します。

  • リカバリホストとターゲットホストの両方で、次の HMAC (Hash-based Message Authentication Code) プロトコルの少なくとも 1 つがサポートされていることを確認します。

    • hmac-sha2-256

    • hmac-sha2-512

  • ホストキーの生成に使用される方法が、次のいずれかであることを確認します。

    • ECDSA_SHA2_NISTP256

    • ECDSA_SHA2_NISTP384

    • ECDSA_SHA2_NISTP521

    • SSH_RSA

    • SSH_DSS

ホストの SSH 鍵指紋の検証に失敗しました。(Failed to verify SSH key fingerprint of host.)

指定されたターゲットホストの SSH 鍵指紋が正しくありません。

推奨処置:

ターゲットホストの SSH 鍵指紋を確認して再試行します。

指定されたユーザー名またはパスワードでのホストの認証に失敗しました。(Failed to authenticate the host with provided username or password.)

指定されたユーザー名またはパスワードでのターゲットホストの認証に失敗しました。

推奨処置:

ターゲットホストのユーザー名またはパスワードが正しいことを確認して再試行します。

指定された SSH 鍵でのホストの認証に失敗しました。(Failed to authenticate the host with specified SSH key.)

指定された SSH 秘密鍵でのターゲットホストの認証に失敗しました。

推奨処置:

ターゲットホストの SSH 秘密鍵の生成にキーのパスフレーズが使用されている場合は、キーのパスフレーズとともに SSH 秘密鍵を確認して再試行します。対応する公開鍵がターゲットホストの /root/.ssh フォルダの authorized_keys ファイルに存在することを確認します。

一致する SSH 鍵指紋のホストキー方式がターゲットホストで見つかりません。(Matching SSH Key fingerprint host key method not found on target host.)

指定した SSH 鍵指紋のホストキー方式がターゲットホストで見つかりません。

推奨処置:

指定された SSH 鍵指紋でサポートされるホストキー方式がターゲットホストで利用可能であることを確認するか、ターゲットホストで構成されているホストキー方式の SSH 指紋を指定します。

NetBackup クライアントソフトウェアが存在する仮想マシンに個々のファイルをリストアした場合にリストアが失敗する。

NetBackup クライアントが存在する仮想マシンに個々のファイルをリストアする場合は、ファイアウォールがリストアを妨害していないことを確認します。ファイアウォールがリストアを停止する場合は、ファイアウォールをオフにし、リストアを再試行します。

Linux 仮想マシンからファイルをリストアするときにマウントポイントを利用できない。

Linux 仮想マシンの場合、ext2ext3ext4xfs のファイルシステムのみが個々のファイルのリストアでサポートされます。

パーティションが他のファイルシステムでフォーマットされている場合、バックアップは成功しますが、NetBackup はそのファイルのファイルシステムアドレスをマッピングできません。その結果、NetBackup はそのパーティションから個々のファイルをリストアできません。ext2ext3ext4xfs パーティションにあったファイルのみを個別にリストアできます。

メモ:

元のマウントポイントから個々のファイルをリストアするには、「/」(ルート) パーティションを ext2ext3ext4、または xfs としてフォーマットする必要があります。「/」(ルート) パーティションを別のファイルシステム (ButterFS など) でフォーマットする場合、マウントポイントは解決できません。その場合、/dev レベル (/dev/sda1 など) から ext2ext3ext4、または xfs ファイルをリストアできます。ファイルの元のマウントポイントレベルからはファイルをリストアできません。

永続的なデバイス命名規則を使用していない Linux VM では、複数のディスクコントローラ (IDE、SCSI、SATA など) によって個々のファイルのリカバリが複雑になることがある。

この問題は、/dev/sda や/dev/sdb のような非永続的なデバイス命名規則が原因で発生する場合があります。VM に SCSI ディスクと SATA ディスクがある場合、[ファイルとフォルダをリストアする (Restore files and folders)]、[ファイルとフォルダを追加 (Add files and folders)]ナビゲーションインターフェースは VM のファイルの誤ったマウントポイントを示すことがあります。たとえば、元々 /vol_a にあったファイルが、リストアしようとして参照すると /vol_b の下に表示される場合があります。リストアは正常に終了しても、リストアされたファイルが元のディレクトリに存在しない場合があります。

推奨処置:

リストアした VM のファイルを検索して適切な場所に移動します。複数のディスクコントローラを持つ Linux VM でこの問題を防ぐため、ベリタスでは、ファイルシステムのマウントに永続的なデバイス命名方法を使用することをお勧めします。永続的な命名規則を使用するとデバイスのマウントに一貫性が生じ、今後、バックアップからファイルをリストアしてもこの問題は起きません。永続的なデバイス命名規則では、UUID を使用してデバイスをマウントできます。

次に、UUID を使用してマウントしたデバイスを含む /etc/fstab ファイルの例を示します。

  • UUID=93a21fe4-4c55-4e5a-8124-1e2e1460fece /boot ext4 defaults 1 2。

  • UUID=55a24fe3-4c55-4e6a-8124-1e2e1460fadf /vola ext3 defaults 0 0。

デバイスの UUID を見つけるには、次のコマンドのいずれかを使用できます。

  • blkid

  • ls -l /dev/disk/by-uuid/

永続的なデバイス命名規則を使用しない Ubuntu VM の場合、[ファイルとフォルダをリストアする (Restore files and folders)]、[ファイルとフォルダを追加 (Add files and folders)]ナビゲーションインターフェースに VM のファイルの誤ったマウントポイントが表示され、個々のファイルのリカバリが失敗することがあります。

この問題は、非永続的なデバイス命名規則が原因で発生し、予期しないマウントポイントの変更を引き起こすことがあります。Ubuntu VM の場合、[ファイルとフォルダをリストアする (Restore files and folders)]、[ファイルとフォルダを追加 (Add files and folders)]ナビゲーションインターフェースに VM のファイルの誤ったマウントポイントが表示されることがあります。たとえば、ファイルとフォルダをリストアするために参照すると /dev/ubuntu-vg/ubuntu-lv の下に表示され、個々のファイルのリカバリが失敗することがあります。

推奨処置:

Ubuntu VM でこの問題を防ぐため、ベリタスでは、ファイルシステムのマウントに永続的なデバイス命名方法を使用することをお勧めします。永続的な命名規則を使用するとデバイスのマウントに一貫性が生じ、今後、バックアップからファイルをリストアしてもこの問題は起きません。永続的なデバイス命名規則では、UUID を使用してデバイスをマウントできます。

次に、UUID を使用してマウントしたデバイスを含む /etc/fstab ファイルの例を示します。

  • UUID=93a21fe4-4c55-4e5a-8124-1e2e1460fece /boot ext4 defaults 1 2。

  • UUID=55a24fe3-4c55-4e6a-8124-1e2e1460fadf /vola ext3 defaults 0 0。

デバイスの UUID を見つけるには、次のコマンドのいずれかを使用できます。

  • blkid

  • ls -l /dev/disk/by-uuid/

選択したターゲットホストが Linux 8.1 の場合、エージェントベースのリストアは実行できません。

NetBackup では、8.1 Linux プラットフォームのエージェントベースのリストアはサポートされていません。

NetBackup 8.1 の場合、エージェントベースのリストアは Windows プラットフォームでのみサポートされ、Linux プラットフォームではサポートされません。

推奨処置

エージェントベースのリストアを実行するには、Linux ターゲットホストを 8.2 以降にアップグレードします。

仮想マシンの作成に失敗しました。リストアを続行できません。(Virtual machine creation failed, cannot proceed with restore.)

bpVMutil

pid=3144

VPC (仮想プライベートクラウド) 環境で VM のリストアに使用されるバージョンが 10.1.1 より前のバックアップホストの場合、リストアジョブは失敗します。

推奨処置

VPC 環境にある VM をリストアするには、バックアップホストのバージョン 10.1.1 以降を使用します。