NetBackup™ Web UI 管理者ガイド
- 第 I 部 NetBackup について
- データコレクタの登録
- 第 II 部 監視と通知
- 第 III 部 ホストの構成
- ホストプロパティの管理
- 作業負荷および NetBackup がアクセスするシステムのクレデンシャルの管理
- CyberArk 用のクレデンシャルの追加
- 配備の管理
- 第 IV 部 ストレージの構成
- 第 V 部 バックアップの構成
- 第 VI 部 セキュリティの管理
- セキュリティイベントと監査ログ
- セキュリティ証明書の管理
- ホストマッピングの管理
- マルチパーソン認証の構成
- ユーザーセッションの管理
- 多要素認証の構成
- プライマリサーバーのグローバルセキュリティ設定の管理
- アクセスキー、API キー、アクセスコードの使用
- 認証オプションの設定
- 役割ベースのアクセス制御の管理
- OS 管理者の NetBackup インターフェースへのアクセスの無効化
- 第 VII 部 検出とレポート
- 第 VIII 部 NetBackup 作業負荷と NetBackup Flex Scale
- 第 IX 部 ディザスタリカバリとトラブルシューティング
- 第 X 部 その他のトピック
- NetBackup カタログの追加情報
- NetBackup データベースについて
- NetBackup データベースのインストールについて
- インストール後の作業
- Windows での NetBackup データベース管理ユーティリティの使用
- UNIX での NetBackup データベース管理ユーティリティの使用
OST と AdvancedDisk のマルウェアスキャンのワークフロー
次の図に、OST と AdvancedDisk のマルウェアスキャンのワークフローを示します。
OST と AdvancedDisk のマルウェアスキャンには、次の前提条件があります。
インスタントアクセスマウントには、SPWS、VPFSD などの MSDP コンポーネントが必要です。そのため、OST と AdvancedDisk ストレージの場合、任意のメディアサーバーを MSDP ストレージサーバーとして構成して、インスタントアクセス API を処理できるようにする必要があります。
プライマリサーバーとメディアサーバーは、NetBackup バージョン 10.3 にアップグレードする必要があります。
メディアサーバーは、OST または AdvancedDisk ストレージサーバーにアクセスできる必要があります。
OST プラグインは、インスタントアクセス (MSDP コンポーネントが含まれるホスト) ホストに配備する必要があります。OST プラグインの新しいバージョンは必要ありません。
互換性のあるインスタントアクセスホスト (RHEL)。
OST と AdvancedDisk STU からの同時インスタントアクセスのスロットル制限は、MSDP からのインスタントアクセスと同じです。
サポート対象の OST デバイスの完全なリストについては、NetBackup ソフトウェア互換性リストまたは NetBackup ハードウェア互換性リストを参照してください。
次の手順は、OST と AdvancedDisk のマルウェアスキャンのワークフローを示しています。
オンデマンドスキャン API を使用して、バックアップイメージがプライマリサーバーの作業リストテーブルに追加されます。
プライマリサーバーは、指定したスキャンホストプールから利用可能なスキャンホストを識別します。
作業リストの処理の一部として、次の操作を行います。
(2.1) インスタントアクセス用メディアサーバーの作成:
バックアップイメージから、ストレージサーバーを見つけます。
ストレージサーバーから、適格なメディアサーバーを見つけます。
インスタントアクセス機能を備えたメディアサーバー。
NetBackup バージョン 10.3 以降のメディアサーバー。
選択したメディアサーバーにインスタントアクセス API 要求を送信します。
複数のメディアサーバーがインスタントアクセスマウント要求の対象である場合、進行中のインスタントアクセス要求の数が最小のメディアサーバーが選択されます。これにより、インスタントアクセス要求を分散し、負荷分散を実現できます。
(2.2) IM と TIR の取得
選択したメディアサーバーの、インスタントアクセス API のコンテキストで、プライマリサーバーから IM および TIR 情報をフェッチします。VPFSD によるバックアップイメージのマウントに OS が必要とするのと同じ形式で情報を格納します。
インスタントアクセスマウント後、IO ファイルの場合、VPFSD は OST API を使用してストレージサーバーからバックアップイメージを読み込みます。
mountId
、exportPath
、storageserver
、status
を使用してインスタントアクセスが実行されたイメージで、作業リストを更新します。
プライマリサーバーは、利用可能な MSDP メディアサーバーを識別し、マルウェアスキャンを開始するようメディアサーバーに指示します。
メモ:
インスタントアクセスマウント用に選択されたメディアサーバーと、スキャンホストとの通信用に選択されるサーバーは、同じサーバーまたは異なるサーバーにすることができます。
スキャン要求を受信すると、メディアサーバーのスキャンマネージャは、SSH を使用したリモート通信を介して、シンクライアント (
nbmalwareutil
) を使用してスキャンホスト上のマルウェアスキャンを開始します。スキャンホストの構成に応じて、メディアサーバーの NFS または SMB を使用して、スキャンホストからエクスポートをマウントします。このメディアサーバーで、バックアップイメージがインスタントアクセス API を使用してマウントされます。
スキャンホストプールに構成されているマルウェアツールを使用してスキャンが開始されます。
メモ:
メディアサーバーの VPFSD は、STS_XXX API を使用して OST または AdvancedDisk ストレージサーバーからバックアップイメージを開き、読み込みます。
スキャンが完了すると、スキャンホストは、インスタントアクセス API を使用してバックアップイメージがマウントされているメディアサーバーからエクスポートパスのマウントを解除します。
SSH を介してメディアサーバーに通知されるマルウェアスキャンの状態が更新されます。スキャンログは、メディアサーバーのログディレクトリにコピーされます。
メディアサーバーは、プライマリサーバーに通知されるスキャン状態と感染ファイルリスト (感染ファイルが存在する場合) を更新します。
プライマリサーバーは、スキャン結果を更新し、選択したメディアへのインスタントアクセス要求を削除します。
マルウェアスキャン状態の通知が生成されます。