NetBackup™ Web UI VMware 管理者ガイド
インテリジェント VM グループの作成
クエリーと呼ばれるフィルタのセットに基づいて、インテリジェント VM グループを作成できます。NetBackup は、クエリーに基づいて自動的に仮想マシンを選択し、それらをグループに追加します。その後、グループに保護を適用できます。インテリジェントグループでは、VM 環境内の変更が自動的に反映されるため、グループ内の VM のリストを手動で修正する必要がないことに注意してください。
インテリジェント VM グループを作成するには
- 左側の[VMware]をクリックします。
- [インテリジェント VM グループ (Intelligent VM groups)]タブ、[追加 (Add)]の順にクリックします。
- グループの名前と説明を入力します。
- 適切な VMware サーバーを選択します。
次のいずれかを実行します。
[すべての VM を含める (Include all VMs)]を選択します。
このオプションでは、デフォルトクエリーを使用して、保護計画の実行時に vCenter または ESXi に現在あるすべての VM をバックアップ対象として選択します。
特定の条件を満たす VM のみを選択するには、独自のクエリーを作成するために[条件の追加 (Add condition)]をクリックします。
- 条件を追加するには、ドロップダウンを使用してキーワードとオペレータを選択して、値を入力します。
この手順の後に、オプションについて説明しますインテリジェント VM グループ作成のためのクエリーオプション。
以下がクエリーの例です。
この例のクエリーは、表示名に
prod
が含まれるすべての VM をグループに追加します。クエリーの効果を変更するには、[+ 条件 (Condition)]をクリックし、[AND]または[OR]をクリックしたら、キーワード、オペレータ、および条件の値を選択します。次に例を示します。
この例では、AND を使用してクエリーの範囲を絞り込みます。表示名に
prod
が含まれ、eng
という名前のタグを持つ VM のみが選択されます。VM の表示名にprod
が含まれず、eng
という名前のタグがない場合、その VM はグループに追加されません。クエリーの範囲を広げるには、[OR]を使用します。
この例では、[OR]が設定されているため、クエリーでグループに次のものが追加されます。
表示名に
prod
が含まれる VM (タグに関係なく)。eng
という名前のタグを持つ VM (表示名に関係なく)。
必要に応じて、条件にサブクエリーを追加することもできます。[+ サブクエリー (+ Sub-query)]をクリックし、[AND]または[OR]をクリックしてから、サブクエリーの条件のキーワード、オペレータ、値を選択します。次に例を示します。
この例では、サブクエリーを使用してクエリーの範囲をさらに絞り込みます。表示名に
prod
を含み、eng
という名前のタグを持つ VM のうち、clust
で始まるクラスタに含まれている VM のみが選択されます。 - クエリーをテストするには、[プレビュー (Preview)]をクリックします。
クエリーベースの選択処理は動的です。仮想環境の変更は、保護計画の実行時にクエリーが選択する仮想マシンに影響する可能性があります。その結果、保護計画が後で実行された時にクエリーが選択する VM が、プレビューに現在表示されているものと同一でなくなる可能性があります。
メモ:
[インテリジェント VM グループ (Intelligent VM groups)]でクエリーを使用する場合、クエリー条件に英語以外の文字が含まれていると、NetBackup Web UI に、クエリーに一致する正確な VM のリストが表示されないことがあります。ただし、バックアップ中は、VM の属性が英語以外でも、正しい VM が選択されます。
任意の属性に not equals フィルタ条件を使用すると、属性に値が存在しない (null) 資産を含む資産が返されます。tag などの複数値の属性では、属性値のうち少なくとも 1 つに一致しないと資産は戻されません。
インテリジェント VM グループのサーバーが更新されると、インテリジェントグループが新しいサーバー名前空間に登録されるため、そのインテリジェントグループに設定されているすべての既存のアクセス定義は削除されます。更新されたインテリジェントグループに新しいアクセス定義を追加する必要があります。
メモ:
VMware サーバーの VM の検出が、VMWARE_AUTODISCOVERY_INTERVAL オプションに設定された間隔に従って実行されます (デフォルトの間隔は 8 時間です)。クエリーが選択できる状態になるには、Web UI が各サーバー上の VM を検出する必要があります。VMware サーバーが Web UI に最近追加された場合、その VM は検出されない可能性があります。このオプションについて詳しくは、次の情報を参照してください。
NetBackup サーバーの VMWARE_AUTODISCOVERY_INTERVAL オプションを参照してください。
VM をすぐに検出する方法については、次の情報を参照してください。
VMware サーバーの資産の手動での検出を参照してください。
- グループを保護計画に追加せずに保存するには、[追加 (Add)]をクリックします。
保存して保護計画に追加するには、[追加と保護 (Add and protect)]をクリックして計画を選択し、[保護する (Protect)]をクリックします。
メモ:
[プレビュー (Preview)]をクリックするかグループを保存した場合、グループの VM を選択するときに、クエリーオプションでは大文字小文字が区別されます。[仮想マシン (Virtual machine)]で、グループに選択されていない VM をクリックすると、[仮想マシングループのメンバー (Member of virtual machine groups)]フィールドは
none
になります。ただし、保護計画にグループを追加したときに、保護計画のバックアップが実行されると、一部のクエリーオプションは、大文字と小文字が区別されないものとして扱われます。その結果、同じ VM がグループに含められてバックアップされる場合があります。
各オプションの大文字小文字関連の動作は、「インテリジェント VM グループ作成のためのクエリーオプション」を参照してください。
表: クエリーキーワード
キーワード |
説明 |
---|---|
cluster |
VM が存在するクラスタ (ESXi Server のグループ) の名前。 保護計画の実行時には大文字と小文字は区別されません。 |
datacenter |
データセンターの名前。 保護計画の実行時には大文字と小文字は区別されません。 |
datastore |
データストアの名前。 保護計画の実行時には大文字と小文字が区別されます。 |
displayName |
VM の表示名。 保護計画の実行時には大文字と小文字が区別されます。 |
host |
ESXi Server の名前。ESXi ホスト名は vCenter Server で定義された名前と一致する必要があります。 保護計画の実行時には大文字と小文字は区別されません。 |
tag |
VM のタグの名前。 保護計画の実行時には大文字と小文字が区別されます。 |
dnsName |
vSphere Client の VM の DNS 名。 保護計画の実行時には大文字と小文字は区別されません。 |
hostName |
IP アドレスの逆引きから導かれる VM 名。 保護計画の実行時には大文字と小文字は区別されません。 |
instanceUuid |
VM のインスタンス UUID。 例: 保護計画の実行時には大文字と小文字は区別されません。 |
表: クエリー演算子
演算子 |
説明 |
---|---|
Starts with |
文字列の先頭に値が出現する場合に一致します。 たとえば、入力した値が「 |
Ends with |
文字列の末尾に値が出現する場合に一致します。 たとえば、入力した値が「 |
Contains |
入力した値が文字列のどこにある場合でも一致します。 たとえば、入力した値が「 |
= |
入力した値にのみ一致します。 たとえば、入力した値が「 |
!= |
入力した値と等しくない任意の値と一致します。 |