NetBackup™ Web UI Kubernetes 管理者ガイド
- NetBackup for Kubernetes の概要
- NetBackup Kubernetes Operator の配備と構成
- イメージグループの管理
- NetBackup Kubernetes Operator での証明書の配備
- Kubernetes 資産の管理
- Kubernetes インテリジェントグループの管理
- Kubernetes 資産の保護
- Kubernetes 資産のリカバリ
- Kubernetes の問題のトラブルシューティング
datamover ポッドが Kubernetes のリソース制限を超過
NetBackup は、2 つのリソース制限プロパティを使用して、Kubernetes 作業負荷における実行中のバックアップジョブの合計数を制御します。NetBackup バージョン 10.0 では、datamover ポッドが Kubernetes クラスタごとに設定されたリソース制限[バックアップ]と [スナップショットからのバックアップ]を超過します。
例 1
Kubernetes クラスタあたりのスナップショットからのバックアップジョブのリソース制限は 1 に設定されています。
ジョブ ID 3020 と 3021 は、スナップショットからのバックアップの親ジョブです。datamover ポッドとそのクリーンアッププロセスの作成は、バックアップジョブのライフサイクルに含まれています。
ジョブ ID 3022 は子ジョブで、クラスタからストレージユニットへのデータ移動が行われます。
リソース制限の設定に基づき、ジョブ ID 3022 は実行状態であるのに対し、ジョブ ID 3021 はキューに投入された状態のままになります。バックアップジョブ ID 3022 が完了すると、親ジョブ ID 3021 が開始されます。
datamover ポッドをクリーンアップし、親ジョブ ID 3020 のライフサイクルを完了するプロセスを進めているため、ジョブ ID 3020 がまだ進行中であることに注意してください。
例 2
この段階で、NetBackup Kubernetes Operator が配備されている名前空間で 2 つの datamover ポッドが同時に実行されている場合があります。ジョブ ID 3020 の一環として作成された datamover ポッドはまだクリーンアップされていませんが、ジョブ 3021 の datamover ポッドの作成を開始しました。
スナップショットからのバックアップジョブが複数トリガされるビジー状態の環境では、リソース制限値を低く設定すると、バックアップジョブはほとんどの時間、キューに投入された状態になる可能性があります。
ただし、リソース制限の設定を高くすると、datamover ポッドがリソース制限で指定された数を超える場合があります。これにより、Kubernetes クラスタでリソースが不足する可能性があります。
3022 などのデータ移動ジョブは並行して実行されますが、クリーンアップアクティビティは順次処理されます。これは、datamover リソースのクリーンアップにかかる時間と組み合わせたときに、PVC または名前空間データのバックアップにかかる時間に近づくと、ジョブの完了がさらに遅延することになります。
データ移動とリソースのクリーンアップの合計時間がバックアップジョブと同じ場合、その後、永続ボリュームまたは名前空間データのバックアップジョブによって、ジョブの完了が遅れる可能性があります。
推奨処置: システムのリソースとパフォーマンスを確認し、それに応じてリソース制限値を設定します。この測定は、すべてのバックアップジョブで最高のパフォーマンスを実現するのに役立ちます。