NetBackup™ Snapshot Manager for Cloud インストールおよびアップグレードガイド

Last Published:
Product(s): NetBackup & Alta Data Protection (10.4)
  1. はじめに
    1.  
      配備方法について
    2.  
      NetBackup Snapshot Manager for Cloud を実行する場所の決定
    3.  
      クラウドでの NetBackup Snapshot Manager の配備について
  2. 第 I 部 NetBackup Snapshot Manager for Cloud のインストールと構成
    1. NetBackup Snapshot Manager for Cloud のインストールの準備
      1.  
        システム要件への準拠
      2.  
        NetBackup Snapshot Manager ホストのサイズの決定に関する推奨事項
      3.  
        NetBackup Snapshot Manager 拡張機能のサイズの決定に関する推奨事項
      4.  
        NetBackup Snapshot Manager をインストールするインスタンスの作成またはホストの準備
      5.  
        コンテナプラットフォーム (Docker、Podman) のインストール
      6.  
        NetBackup Snapshot Manager データを格納するボリュームの作成とマウント
      7.  
        インスタンスまたは物理ホストで特定のポートが開いていることの確認
      8.  
        NetBackup Snapshot Manager でのスナップショットジョブからのバックアップの準備
      9.  
        OCI のスナップショットジョブからのバックアップの Iptable ルール
    2. コンテナイメージを使用した NetBackup Snapshot Manager for Cloud の配備
      1.  
        NetBackup Snapshot Manager のインストールを開始する前に
      2.  
        Docker/Podman 環境への NetBackup Snapshot Manager のインストール
      3.  
        CIS レベル 2 v2 の構成済みホストへの NetBackup Snapshot Manager のインストール
      4.  
        NetBackup Snapshot Manager への接続のセキュリティ保護
      5.  
        NetBackup Snapshot Manager が正常にインストールされたことの確認
      6.  
        NetBackup Snapshot Manager の再起動
    3. NetBackup Snapshot Manager for Cloud 拡張機能の配備
      1.  
        NetBackup Snapshot Manager 拡張機能のインストールを開始する前に
      2.  
        NetBackup Snapshot Manager 拡張機能のダウンロード
      3. VM への NetBackup Snapshot Manager 拡張機能のインストール
        1.  
          VM に拡張機能をインストールする際の前提条件
        2.  
          VM への拡張機能のインストール
      4. Azure の管理対象 Kubernetes クラスタ (AKS) への NetBackup Snapshot Manager 拡張機能のインストール
        1.  
          Azure の管理対象 Kubernetes クラスタに拡張機能をインストールする際の前提条件
        2.  
          Azure (AKS) への拡張機能のインストール
      5. AWS の管理対象 Kubernetes クラスタ (EKS) への NetBackup Snapshot Manager 拡張機能のインストール
        1.  
          AWS の管理対象 Kubernetes クラスタに拡張機能をインストールする際の前提条件
        2. AWS (EKS) への拡張機能のインストール
          1.  
            拡張機能スクリプトを使用した拡張機能のインストール
      6. GCP の管理対象 Kubernetes クラスタ (GKE) への NetBackup Snapshot Manager 拡張機能のインストール
        1.  
          GCP の管理対象 Kubernetes クラスタに拡張機能をインストールする際の前提条件
        2.  
          GCP (GKE) への拡張機能のインストール
      7.  
        kustomize および CR YAML を使用した拡張機能のインストール
      8.  
        拡張機能の管理
    4. NetBackup Snapshot Manager for Cloud プロバイダ
      1.  
        NetBackup Snapshot Manager クラウドプロバイダを構成する理由
      2. AWS プラグインの構成に関する注意事項
        1.  
          AWS プラグイン構成の前提条件
        2.  
          クロスアカウントの構成を作成する前に
        3.  
          VPC エンドポイントを使用した AWS プラグイン構成の前提条件
        4.  
          NetBackup Snapshot Manager に必要な AWS アクセス権
        5.  
          NetBackup Snapshot Manager の AWS アクセス権の構成
      3. Google Cloud Platform プラグインの構成に関する注意事項
        1.  
          クレデンシャルオプションを使用した GCP プラグイン構成の前提条件
        2.  
          サービスアカウントオプションを使用した GCP プラグイン構成の前提条件
        3.  
          NetBackup Snapshot Manager で必要な Google Cloud Platform アクセス権
        4.  
          プラグイン構成のための GCP サービスアカウントの準備
        5.  
          NetBackup Snapshot Manager の GCP サービスアカウントの構成
        6.  
          GCP クロスプロジェクト構成
        7.  
          GCP 共有 VPC 設定
      4. Microsoft Azure プラグインの構成に関する注意事項
        1.  
          Microsoft Azure でのアクセス権の設定
        2.  
          Azure のスナップショットについて
      5. Microsoft Azure Stack Hub プラグインの構成に関する注意事項
        1.  
          Microsoft Azure Stack Hub でのアクセス権の設定
        2.  
          バックアップからリストアするための Azure Stack Hub VM のステージング場所の構成
      6. OCI プラグインの構成に関する注意事項
        1.  
          NetBackup OCI サポートの制限事項
        2.  
          OCI プラグイン構成の前提条件
        3.  
          OCI 構成パラメータ
        4.  
          OCI のホストサポートの設定
        5.  
          NetBackup Snapshot Manager に必要な OCI 権限
    5. クラウドホストまたは VM の資産を保護するための構成
      1.  
        資産の保護に使用する NetBackup Snapshot Manager の機能 (オンホストエージェントまたはエージェントレス) の決定
      2. NetBackup Snapshot Manager のオンホストエージェント機能を使用した資産の保護
        1. NetBackup Snapshot Manager エージェントのインストールおよび構成
          1.  
            NetBackup Snapshot Manager エージェントのダウンロードとインストール
          2. Linux ベースのエージェント
            1.  
              Linux ベースエージェントのインストールの準備
            2.  
              Linux ベースのエージェントの登録
          3. Windows ベースのエージェント
            1.  
              Windows ベースエージェントのインストールの準備
            2.  
              Windows ベースのエージェントの登録
        2. NetBackup Snapshot Manager アプリケーションプラグインの構成
          1.  
            アプリケーションプラグインの構成
          2. Microsoft SQL プラグイン
            1.  
              Microsoft SQL プラグインの構成に関する要件
            2.  
              Microsoft SQL Server のリストアの要件および制限事項
            3.  
              SQL AG データベースをリストアする前に必要な手順
            4.  
              SQL AG データベースをリストアした後に必要な追加手順
            5. SQL Server インスタンススナップショットのリストア後に必要な追加手順
              1.  
                SQL Server のホストレベルのリストア後に必要な手順
              2.  
                SQL Server インスタンスのディスクレベルのスナップショットを新しい場所にリストアした後に必要な手順
          3. Oracle プラグイン
            1. Oracle プラグインの構成に関する要件
              1.  
                Oracle データベースのデータとメタデータファイルの最適化
            2.  
              Oracle のリストアの要件および制限事項
            3.  
              Oracle スナップショットのリストア後に必要な追加手順
      3. NetBackup Snapshot Manager のエージェントレス機能を使用した資産の保護
        1.  
          エージェントレス構成の前提条件
        2.  
          エージェントレス機能の構成
        3.  
          NetBackup Snapshot Manager のアップグレード後のエージェントレス機能の構成
    6. Snapshot Manager for Cloud のカタログのバックアップとリカバリ
      1.  
        スクリプトの使用について
      2.  
        NetBackup Snapshot Manager データのバックアップ
      3.  
        NetBackup Snapshot Manager データのリカバリ
    7. NetBackup Snapshot Manager を使用したクラウド資産の保護
      1. NetBackup 保護計画
        1.  
          クラウド資産に対する NetBackup 保護計画の作成
        2.  
          NetBackup 保護計画へのクラウド資産のサブスクライブ
      2.  
        元のドライブのシャドウコピーを格納するための VSS の構成
      3.  
        AWS RDS データベースインスタンスをリストアした後に必要な追加手順
    8. NetBackup Snapshot Manager for Cloud でのボリュームの暗号化
      1.  
        NetBackup Snapshot Manager でのボリュームの暗号化のサポートについて
      2.  
        Azure でのボリュームの暗号化
      3.  
        GCP でのボリュームの暗号化
      4.  
        AWS でのボリュームの暗号化
      5.  
        OCI のボリュームの暗号化
    9. NetBackup Snapshot Manager for Cloud のセキュリティ
      1.  
        Azure Stack のセキュリティの構成
      2.  
        Azure Stack 用クラウドコネクタの構成
      3.  
        Azure Stack の CA 構成
  3. 第 II 部 NetBackup Snapshot Manager for Cloud のメンテナンス
    1. NetBackup Snapshot Manager for Cloud のログ記録
      1.  
        NetBackup Snapshot Manager のログ記録のしくみについて
      2. Fluentd ベースの NetBackup Snapshot Manager ログ記録のしくみ
        1.  
          NetBackup Snapshot Manager fluentd 構成ファイルについて
        2.  
          fluentd 構成ファイルの変更
      3.  
        NetBackup Snapshot Manager ログ
      4.  
        NetBackup Snapshot Manager ログ記録のトラブルシューティング
    2. NetBackup Snapshot Manager for Cloud のアップグレード
      1.  
        NetBackup Snapshot Manager for Cloud のアップグレードについて
      2.  
        サポート対象のアップグレードパス
      3.  
        アップグレードのシナリオ
      4.  
        NetBackup Snapshot Manager のアップグレードの準備
      5.  
        NetBackup Snapshot Manager のアップグレード
      6.  
        パッチまたは Hotfix を使用した NetBackup Snapshot Manager のアップグレード
      7.  
        NetBackup Snapshot Manager ホストへのオペレーティングシステムパッチの適用
      8. NetBackup Snapshot Manager の移行とアップグレード
        1.  
          NetBackup Snapshot Manager の移行を開始する前に
        2.  
          RHEL 8.8 での NetBackup Snapshot Manager の移行とアップグレード
      9.  
        ゾーンからリージョンへの移行のための GCP 構成
      10. アップグレード後のタスク
        1.  
          NetBackup Snapshot Manager 拡張機能のアップグレード
      11.  
        移行後のタスク
    3. NetBackup Snapshot Manager for Cloud のアンインストール
      1.  
        NetBackup Snapshot Manager のアンインストールの準備
      2.  
        NetBackup Snapshot Manager のバックアップ
      3.  
        NetBackup Snapshot Manager プラグインの構成解除
      4.  
        NetBackup Snapshot Manager エージェントの構成解除
      5.  
        NetBackup Snapshot Manager エージェントの削除
      6.  
        NetBackup Snapshot Manager のスタンドアロン Docker ホスト環境からの削除
      7.  
        NetBackup Snapshot Manager 拡張機能の削除 - VM ベースまたは管理対象 Kubernetes クラスタベース
      8.  
        NetBackup Snapshot Manager のリストア
    4. NetBackup Snapshot Manager for Cloud のトラブルシューティング
      1.  
        NetBackup Snapshot Manager のトラブルシューティング
      2.  
        Windows インスタンスが NetBackup Snapshot Manager ホストとの接続性を失った場合、SQL スナップショットまたはリストアおよび個別リストア操作が失敗する
      3.  
        元のディスクがインスタンスから切断されていると、ディスクレベルのスナップショットのリストアが失敗する
      4.  
        システム管理 ID を制御ノードプールに割り当てた後も検出が機能しない
      5.  
        スナップショットからの GCP バックアップでのパフォーマンスの問題
      6.  
        ホストエージェントでの移行後にエラーメッセージが表示されて失敗する
      7.  
        ファイルのリストアジョブがエラーメッセージで失敗する
      8.  
        データムーバーの通知が受信されない
      9.  
        スクリプトによるアップグレード時に AWS (EKS) での拡張機能のアップグレードが失敗する
      10.  
        バックアップジョブとリストアジョブがタイムアウトエラーで失敗する
      11.  
        共有 VPC サブネットが表示されない
      12.  
        コンテナマネージャが一時的な登録コンテナを適時に生成しないことがある
      13.  
        VM からの GCP リストアがファイアウォールルールの取得に失敗する
      14.  
        パラメータ化された VM のリストアで暗号化キーの取得に失敗する
      15.  
        セキュリティタイプが Trusted Launch の場合の VM のスナップショットからのリストアが失敗する
      16.  
        Snapshot Manager が、指定されたプラグインインスタンスに対して、指定されたクラウドドメインを取得できませんでした。
      17.  
        SELinux の設定に関する問題
      18.  
        スナップショットからの OCI バックアップとバックアップコピーからのリストアに関するパフォーマンスの問題
      19.  
        Amazon Linux 2023 マシンへの接続が失敗する
      20.  
        状態 49 エラーが表示される
      21.  
        バックアップからのリストアがエラーで失敗する

CIS レベル 2 v2 の構成済みホストへの NetBackup Snapshot Manager のインストール

CIS (Center for Internet Security) は、さまざまなソフトウェアシステムに対して一連のベンチマークを提供します。これらのベンチマークは、ソフトウェアとシステムを強化するために使用されます。CISレベル1、2、3ベンチマーク。

NetBackup Snapshot Manager 環境は、Red Hat Enterprise Linux 8 マシンの CIS レベル 2 v2 ベンチマークでサポートされるようになりました。

CIS レベル 2 v2 の構成済みホストに NetBackup Snapshot Manager をインストールするには

  1. CIS レベル 2 v2 のベンチマークを使用した Red Hat Enterprise Linux 8 を準備します。
  2. CIS ホストでは、iptables ファイアウォールがサポートされます。
  3. 次のセクションで提供されるすべての「NetBackup Snapshot Manager ホスト要件」を満たしていることを確認します。

  4. IPv4 および IPv6 転送が有効になっていることを確認します。
  5. OpenScap ツールを使用して、NetBackup Snapshot Manager に必要な次の一連の規則でマシンを修復します。
    xccdf_org.ssgproject.content_rule_package_iptables-services_removed
    
    xccdf_org.ssgproject.content_rule_sysctl_net_ipv6_conf_all_forwarding
    
    xccdf_org.ssgproject.content_rule_sysctl_net_ipv4_ip_forward
    

    remediate オプションを指定して oscap コマンドを使用する例を次に示します。

    # oscap xccdf eval --skip-rule xccdf_org.ssgproject.content_rule_accounts_tmout --results demo-remediate2.xml --profile xccdf_org.ssgproject.content_profile_cis --remediate /usr/share/xml/scap/ssg/content/ssg-rhel8-ds-1.2.xml

    上記のコマンドは 、xccdf_org.ssgproject.content_rule_accounts_tmout ルールをスキップし、スキップされたこのルールでレポートを生成します。

    次に示すように、他の規則をスキップするには、 --skip-rule 引数を使用します。

    xccdf_org.ssgproject.content_rule_accounts_tmout  
    xccdf_org.ssgproject.content_rule_auditd_data_retention_admin_space_left_action  
    xccdf_org.ssgproject.content_rule_auditd_data_retention_max_log_file_action  
    xccdf_org.ssgproject.content_rule_auditd_data_retention_space_left_action  
    xccdf_org.ssgproject.content_rule_banner_etc_issue  
    xccdf_org.ssgproject.content_rule_banner_etc_issue_net  
    xccdf_org.ssgproject.content_rule_grub2_uefi_password  
    xccdf_org.ssgproject.content_rule_mount_option_var_noexec
    xccdf_org.ssgproject.content_rule_package_bind_removed  
    xccdf_org.ssgproject.content_rule_package_cups_removed  
    xccdf_org.ssgproject.content_rule_package_dhcp_removed  
    xccdf_org.ssgproject.content_rule_package_dovecot_removed  
    xccdf_org.ssgproject.content_rule_package_httpd_removed  
    xccdf_org.ssgproject.content_rule_package_mcstrans_removed  
    xccdf_org.ssgproject.content_rule_package_net-snmp_removed  
    xccdf_org.ssgproject.content_rule_package_openldap-clients_removed  
    xccdf_org.ssgproject.content_rule_package_rsync_removed  
    xccdf_org.ssgproject.content_rule_package_samba_removed  
    xccdf_org.ssgproject.content_rule_package_setroubleshoot_removed  
    xccdf_org.ssgproject.content_rule_package_squid_removed  
    xccdf_org.ssgproject.content_rule_package_talk_removed  
    xccdf_org.ssgproject.content_rule_package_telnet-server_removed  
    xccdf_org.ssgproject.content_rule_package_tftp-server_removed  
    xccdf_org.ssgproject.content_rule_package_vsftpd_removed  
    xccdf_org.ssgproject.content_rule_package_xinetd_removed  
    xccdf_org.ssgproject.content_rule_package_xorg-x11-server-common_removed  
    xccdf_org.ssgproject.content_rule_package_ypserv_removed  
    xccdf_org.ssgproject.content_rule_rsyslog_files_permissions  
    xccdf_org.ssgproject.content_rule_selinux_state  
    xccdf_org.ssgproject.content_rule_service_firewalld_enabled  
    xccdf_org.ssgproject.content_rule_set_firewalld_default_zone  
    xccdf_org.ssgproject.content_rule_sudo_require_authentication  
    xccdf_org.ssgproject.content_rule_sudo_require_reauthentication

    詳しくは、『 Red Hat System Design Guide』を参照してください。

  6. NetBackup Snapshot Manager をインストールして NetBackup プライマリサーバーに登録します。
  7. Podman の通信が正しく動作していることを確認します。Red Hat のナレッジベースの記事を参照してください。
  8. CIS レベル 2 v2 VM の作業負荷を保護するためにエージェントレス設定を実行する場合は、次のセクションで説明する要件を満たしていることを確認し、エージェントレス VM 作業負荷の /tmp フォルダから noexec 権限を削除します。

NetBackup Snapshot Manager の配備が成功した後、オープンキャップ CIS スコア 97% を達成することができます。