Veritas Access トラブルシューティングガイド
- 概要
- 一般的なトラブルシューティング手順
- Veritas Access の監視
- 一般的な回復手順
- Veritas Access の階層としてのクラウド機能のトラブルシューティング
- Veritas Access のインストールと設定に関する問題のトラブルシューティング
- LTR アップグレードのトラブルシューティング
- Veritas Access CIFS の問題のトラブルシューティング
- Veritas Access GUI 起動問題のトラブルシューティング
レプリケーションジョブの同期について
レプリケーションジョブの初回実行時に、Veritas Access はレプリケーション元からレプリケーション先にデータを完全にコピーします。以降のジョブ (手動またはスケジュールに従って実行) では、増分の変更のみをコピーします。
まれに、レプリケーション先にすでにデータが存在する場合、レプリケーションジョブでは増分の変更は行えません。このような状況になる例を以下に示します。
数日間または数週間レプリケーションを実行していない場合、VxFS ファイル変更ログで追跡している変更が上書きされたり、壊れたりしている可能性があります。レプリケーションにはこのログが必要です。
レプリケーションジョブを一時的に無効にして再開すると、次回のジョブでデータが完全にコピーされます。
レプリケーションの定義にいくつか変更を加えた場合。たとえば、以前は fs1/folder1 のレプリケーションジョブだったが、fs1/folder2 のデータもレプリケーションする場合などです。fs1/folder2 を完全にコピーする必要があるため、fs1/folder1 は増分変更のみが必要な場合でも再びコピーされます。
レプリケーションの方向を、レプリケーション先からレプリケーション元に逆にする必要がある場合。ほとんどのデータがレプリケーション先とレプリケーション元の両方に存在する場合でも、レプリケーション先で新しいジョブを作成すると、常に初回レプリケーション時に自動的に完全にコピーされます。
管理者がレプリケーション用の内部データベースを誤って削除してしまったときに利用可能なバックアップが存在しない場合、既存の設定で新しいジョブを作成しても完全にコピーされます。
このような場合、完全なコピーが開始されるまで待機せずに Replication> job sync コマンドを使用し、レプリケーション先の既存のデータを活用して完全なコピーを避けられます。Replication> job sync コマンドは、レプリケーションジョブを適切に定義された状態に戻すため、増分のレプリケーションを行えます。
ジョブを同期すると再び有効になるため、標準的なジョブを実行することも、レプリケーションの頻度を設定して増分のレプリケーションの実行もできます。
メモ:
同期は、有効になっているジョブでのみサポートされます。失敗したジョブから再開できない場合に Replication> job sync コマンドを使用して失敗した状態から回復するには、まずジョブを無効にしてから再び有効にします。次に、Replication> job sync コマンドを使用してジョブを同期します。
メモ:
一時停止しているレプリケーションジョブでは同期は実行できません。中断または停止している一時停止中のジョブで同期を実行する場合、一時停止しているジョブの前回の回復ポイントの目標 (RPO) は利用できません。