NetBackup™ Bare Metal Restore™ 管理者ガイド
- Bare Metal Restore の概要
- BMR の構成
- クライアントの保護
- リストア環境の設定
- 共有リソースツリー
- 共有リソースツリーの作成
- 共有リソースツリーの管理
- ブートメディアの管理
- クライアントのリストア
- BMR ディスクリカバリ動作
- ネットワークブートによる BMR クライアントのリストアについて
- メディアブートによる BMR クライアントのリストアについて
- 指定した時点へのリストアについて
- 異なるディスクへのリストアについて
- 異なる システムへのリストア
- NetBackup メディアサーバーのリストアについて
- 外部プロシージャについて
- SAN (ストレージエリアネットワーク) のサポートについて
- 複数のネットワークインターフェースのサポートについて
- Windows ドライバパッケージの管理
- クライアントおよび構成の管理
- BMR ブートサーバーの管理
- トラブルシューティング
- クライアントバックアップからの仮想マシンの作成に関する問題のトラブルシューティング
- クライアントリストアの成功後もリストアタスクがディザスタリカバリドメインに完了状態で保持されることがある
- クライアントバックアップからの仮想マシンの作成
- Bare Metal Restore アクティビティの監視
- 付録 A. NetBackup BMR 関連の付録
- BMR ブートサーバーに対するネットワークサービスの設定
- 自動イメージレプリケーションを使用した他の NetBackup ドメインへの BMR クライアントのリカバリ
Solaris のゾーンリカバリのサポート
BMR を使用して Solaris ゾーンをバックアップおよびリストアする場合は、Solaris ゾーン固有の注意事項に対応する必要があります。
Bare Metal Restore では Solaris システムを実行しているゾーンをリストアできます。BMR を使用して非グローバルゾーンを個々にリストアすることはできません。システム内のすべての非グローバルゾーンが、グローバルゾーンのリストアの一環として再作成されます。グローバルおよび非グローバルなゾーンが ZFS ファイルシステムに基づいていれば、「vfstab」構成は必要となりません。
Dissimilar Disk Restore によるリストアシナリオですべての非グローバルゾーンをリストアする方法
- ゾーンファイルをリストアするために、ゾーン (ゾーンパスとも呼ばれる) をホスティングするファイルシステムを再マッピングします。
再マッピングされていないスライスがグローバルゾーンから非グローバルゾーンにインポートされると、BMR によって、ゾーン構成からそのスライスが削除されます。
異なるディスクに再マッピングされているスライスがグローバルゾーンから非グローバルゾーンにインポートされると、BMR によって、ゾーン構成やゾーンの vfstab (ZONEPATH/root/etc/vfstab) エントリが再調整され、新しいデバイス名が使われます。
再マッピングされていないシステムがグローバルゾーンファイルから非グローバルゾーンにインポートされると、BMR によって、システムへの参照がゾーン構成から削除されます。
- テスト
非グローバルゾーンによってインポートまたは使用されたすべてのファイルシステムは、BMR によるリストア後に再作成およびリストアする必要がある場合があります。通常、これらのファイルシステムは、グローバルゾーンの vfstab (/etc/vfstab) には表示されません。
BMR では、/etc/vfstab 内のエントリを基に、リストアの対象となるファイルシステムが記述されます。動的に作成およびマウントされ、/etc/vfstab に表示されないファイルシステムは (NetBackup によってバックアップされている場合でも)、自動的にリストアされることはありません。このようなファイルシステムを BMR で強制的にリストアする最も簡単な方法は、使われているデバイスとマウントポイントが記述されている /etc/vfstab に、Mount at boot フィールドを No に設定したエントリを追加します。その後、動的ファイルシステムは、以前のとおり継続して使用できます。BMR では、これらのファイルシステムが認識され、DDR にマッピング解除されていない限り、再作成されます。NetBackup によってバックアップされている場合は、その内容がリストアされます。
ゾーン機能により、動的にマウントされたファイルシステムが次のように表示されます。
グローバルゾーンのデバイスを含む FS エントリ
グローバルゾーンからインポートされているが、マウントは非グローバルゾーンの /etc/vfstab によって、またはゾーン自身によって動的に行われたデバイスエントリ
BMR のゾーンリストアを自動化するには、次に示すように、BMR がこれらをリストアする原因となっているエントリをグローバルゾーン (/etc/vfstab) に追加します (DDR によってマッピング解除されている場合を除く)。
FS エントリの場合、グローバルゾーンのデバイスは、非グローバルゾーンのルートの下に表示されるマウントポイントを持つ特別な raw 値として使用されます。グローバルゾーンの /etc/vfstab に追加するエントリでは、グローバルゾーンのデバイスパスを、ゾーンパスを含めた非グローバルゾーンのマウントポイントへのフルパスとともに使用する必要があります。たとえば、次のようなゾーンがあるとします。
zonepath=/export/zone1 fs: dir=/export special=/dev/dsk/c0t9d0s6 raw=/dev/rdsk/c0t9d0s6 type=ufs
/etc/vfstab のグローバルゾーンのエントリでは、次のようになります。
/dev/dsk/c0t9d0s6 /dev/rdsk/c0t9d0s6 /export/zone1/root/export ufs - no -
非グローバルゾーンによってマウントされたデバイスエントリの場合は、BMR によるリストアを構成する際に、次に示す処理を行う必要があります。
使用される動的マウントには、ゾーンパスの下に、インポートされるデバイスパスが含まれます。非グローバルゾーン内の /etc/vfstab によってマウントされるデバイスの場合、ゾーンには、次のような 1 つ以上のデバイスエントリがあります。
zonepath=/export/zone2 device: match=/dev/*dsk/c0t0d0s4
表示されるデバイスは、非グローバルゾーンの /etc/vfstab では次のようになります。
/dev/dsk/c0t0d0s4 /dev/rdsk/c0t0d0s4 /local ufs - yes -
このコマンドによって、グローバルゾーンは、
/export/zone2/dev/dsk/c0t0d0s4 (マウントポイント
/export/zone2/root/local 上) を動的にマウントするようになります。ただし、BMR でファイルシステムを自動的に再作成するようにするには、代わりに次のような記述エントリをグローバルゾーンの /etc/vfstab に追加する必要があります。
/dev/dsk/c0t0d0s4 /dev/rdsk/c0t0d0s4 /export/zone2/root/local ufs - no -
(ゾーンパスに対する相対デバイスパスを使用すると、BMR はファイルシステム全体をリストアするのではなく、マウントポイントを再作成するだけです。)
DDR を使用する場合、BMR による編集を許可するには、デバイスの一致にワイルドカードを使用しないでください。デバイスの指定にワイルドカードが含まれていると、ゾーンに影響する DDR マッピング (マッピング解除やディスク間でのファイルシステムの移動など) が行われた場合に、BMR ではエントリを編集できなくなります。影響を受けるゾーンの /etc/vfstab は編集されますが、デバイスの一致が記述されているエントリが編集されるのは、そこにワイルドカードが含まれていない場合のみです。
たとえば、次のエントリを変更します。
match=/dev/*dsk/c0t0d0s4
このエントリでは、次のように 2 つのデバイスエントリを使う必要があります。
match=/dev/dsk/c0t0d0s4 match=/dev/rdsk/c0t0d0s4
例に示すようにエントリを変更した場合、BMR DDR はゾーンの定義と vfstab ファイルを正しく更新します。