NetBackup™ for Hyper-V 管理者ガイド
- はじめに
- 注意事項および前提条件
- Hyper-V による NetBackup 通信の設定
- Hyper-V 用 NetBackup ポリシーの設定
- Hyper-V インテリジェントポリシーの設定
- NetBackup Hyper-V for SCVMM
- Windows Server フェールオーバークラスタのサポート
- Hyper-V のバックアップとリストア
- 仮想マシンの共有場所への個々の Hyper-V ファイルのリストア
- アクセラレータを使用した Hyper-V のバックアップ
- 推奨する実施例および詳細情報
- トラブルシューティング
- NetBackup for Hyper-V のログとその作成方法
- ポリシーの作成中のエラー
- Hyper-V に関連する NetBackup の状態コード
- 付録 A. VSS バックアップ方式: Hyper-V のオンラインおよびオフラインバックアップ
- 付録 B. Hyper-V パススルーディスク
- 付録 C. Hyper-V 仮想マシンをバックアップおよびリストアするための NetBackup コマンド
NetBackup コマンドを使った Hyper-V インテリジェントポリシーの作成
このトピックでは、問い合わせ規則を適用して自動的に仮想マシンのバックアップを作成するポリシーを NetBackup コマンドを使って作成する方法について説明します。Windows Server 2016 以降での Hyper-V の機能であるブロックレベルの増分バックアップおよびアクセラレータが含まれます。
ポリシー作成のための NetBackup コマンドは次のディレクトリにあります。
Windows の場合: |
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UNIX または Linux の場合: |
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メモ:
仮想マシンのバックアップを作成するには、Hyper-V Server および SCVMM サーバー (ある場合) に NetBackup クライアントをインストールする必要があります。
VM を自動で選択するために NetBackup コマンドを使って Hyper-V ポリシーを作成するには
- NetBackup プライマリサーバーにサインインします。
- ポリシーを作成します。
bppolicynew policy_name
次に例を示します。
bppolicynew p1_auto_select_VMs
- ポリシーの属性を設定します。
bpplinfo policy_name -set -pt Hyper-V -use_virtual_machine 2 -hyperv_server "Hyper-V_server" -fi 1 -application_discovery 1 -snapshot_method "HV" -blkincr 1 -use_accelerator 1 -snapshot_method_args "nameuse=1,Virtual_machine_backup=2, file_system_optimization=1,exclude_swap=1,drive_selection=0, snapact=3,hv_snapshot_consistency_level=0"
- ポリシーのスケジュールを作成します。
bpplsched policy_name -add sched_label -st sched_type
-st オプションで利用可能なスケジュール形式は FULL (完全)、INCR (差分増分)、CINC (累積増分) のいずれかです。次に例を示します。
bpplsched p1_auto_select_VMs -add Full -st FULL
- Hyper-V Server を指定するには次のコマンドを実行します。
仮想マシンの検出を実行するホストを指定します。
Hyper-V Server を指定するには次のコマンドを実行します。
bpplclients policy_name -add Hyper-V_server Hyper-V_server_hardware_type Hyper-V_server_OS
次に例を示します。
bpplclients Accel_policy_auto_select1 -add scvmmserver3 Windows-x64 Windows
この例では、仮想マシンの検出を実行するホストは scvmmserver3 です。
Hyper-V クラスタを指定するには次のコマンドを実行します。
bpplclients policy_name -add Hyper-V_cluster
メモ:
ポリシーでクラスタのすべてのノードを検索することを許可するには、ドメインユーザーアカウントに
NetBackup Legacy Network Service
のログオンを設定する必要があります。NetBackup Legacy Network Service ログオン (vnetd.exe) のドメインユーザーアカウントへの変更を参照してください。
Hyper-V Server またはクラスタを管理する System Center Virtual Machine Manager(SCVMM)を指定する方法
bpplclients policy_name -add SCVMM_server SCVMM_server_hardware_type SCVMM_server_OS
bpplclients p1_auto_select_VMs -add hvserver3 Windows-x64 Windows
サーバーのハードウェアの種類とオペレーティングシステムを確認するには、NetBackup プライマリサーバーで次のコマンドを実行します。
bpplclients
詳しくは、『NetBackup コマンドリファレンスガイド』で bpplclients の例を参照してください。
- 仮想マシンを自動的に選択する問い合わせ規則を作成します。
bpplinclude policy_name -add "hyperv:/;server_type=value?filter=query_rule"
server_type=value に指定できる値は次のとおりです。これらの値では、大文字と小文字が区別されません。
Hyperv
NetBackup は、Hyper-V Server またはクラスタと通信して VM を検出します。Hyper-V Server または Hyper-V クラスタは NetBackup クライアントソフトウェアを含む必要があります。
Scvmm
NetBackup は、SCVMM サーバーと通信して VM を検出します。SCVMM サーバー (およびそれぞれの Hyper-V ホスト) が NetBackup クライアントソフトウェアを含む必要があります。
次に例を示します。
bpplinclude Accel_policy_auto_select1 - add "hyperv:/;server_type=Scvmm?filter=Displayname Contains 'Production'"
この問い合わせ規則は、SCVMM サーバーが管理する仮想マシンから選択します。この例では、「Production」という単語を含む表示名を持つ仮想マシンが選択されます。Contains は、表示名に他の文字も含まれる可能性があることを意味します。
Hyper-V 問い合わせ規則で使うことができるフィルタオプションについては、次のトピックで[フィールド (Field)]キーワードを参照してください。
問い合わせビルダーのフィールドの参照を参照してください。
- ポリシーを検証します。
bpclient -policy policy_name -validate - fi
ポリシーの検証が正常に行われた場合は、何も出力されません。そうでない場合は、次のエラーが表示されます。
Error code 48 : client hostname could not be found
- bpbackup コマンドを使用してバックアップを開始します。
bpbackup について詳しくは、『NetBackup コマンドリファレンスガイド』を参照してください。
仮想マシンを手動で選択できるようにするポリシーについては、次のトピックを参照してください。
NetBackup コマンドを使用して Hyper-V ポリシーを作成するを参照してください。
バックアップを実行する前に bpplinclude 問い合わせ規則をテストする方法
- ポリシーで指定されている Hyper-V Server または SCVMM サーバーで次を実行します。
install_path\NetBackup\bin nbdiscover -noxmloutput "query filter=query_rule" -noreason
ここで、"query filter=query_rule" はテストする実際の問い合わせです。次に例を示します。
"hyperv:/;server_type=Hyperv?filter=Displayname Contains 'Production'"
クエリールールがバックアップのために選択する仮想マシンの前にプラス記号 (+) が表示されます。ポリシー実行時にこれらの仮想マシンがバックアップに含まれます。
バックアップから除外される仮想マシンにはマイナス記号 (-) が表示されます。
-noreason オプションは、問い合わせが仮想マシンを除外した理由または問い合わせに失敗した理由の説明を省略します。説明のため、-noreason を省略します。
コマンドオプションの多くについての詳細は、マニュアルページか『NetBackup コマンドリファレンスガイド』を参照してください。