Enterprise Vault.cloud™ レガシーインポートガイド

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Product(s): Veritas Alta Archiving (Version Not Specified)

レガシー電子メールメッセージの割り当て

Veritasデータ管理チームは、レガシー電子メールメッセージを受信した後、Enterprise Vault.cloud にインポートする前に、メッセージを安全にキャプチャしてインデックスを付けます。インデックス付けのプロセスでは、組織のレガシー電子メールメッセージを個々の Enterprise Vault.cloud アカウントに割り当てます。個々のアカウントへの電子メールメッセージの割り当ては、メッセージの送信者やメッセージの受信者など、メッセージの各部分に基づいて行われます。インデックス付けのプロセス中に、1 つの電子メールメッセージが、いくつかの異なるアカウントに一致して割り当てられる場合があります。電子メールメッセージが正しいアカウントに割り当てられるようにするために、メッセージに関連付けられる一意のハッシュキーや共通名を使用します。

受信した各レガシー電子メールメッセージに、一意のハッシュキーを関連付けます。一意のハッシュキーは、識別コードとも呼ばれます。一意のハッシュキーには、次の情報を表すいくつかの番号が含まれています。

  • 会社 ID

  • 件名

  • 日付

  • 送信者

  • 受信者 (転送、CC、BCC の受信者を含む)

一意のハッシュキーを使用して、組織のすべてのレガシー電子メールメッセージを割り当て、それらを組織の Enterprise Vault.cloud アカウントすべてと照らし合わせて調べます。インデックス付けのプロセスで、一意のハッシュキーが、アカウントに含まれるその他すべての一意のハッシュキーと比較されます。一意のハッシュキーがすでに存在する場合、電子メールメッセージは重複として破棄されます。一意のハッシュキーがまだ存在しない場合、電子メールメッセージはアカウントに割り当てられます。

メモ:

この重複排除プロセスを使用して、同じ電子メールメッセージの複数のコピーを破棄します。このプロセスによって、Enterprise Vault.cloud インスタンスに対する検索速度が向上します。

社内の電子メールメッセージとは、同じ電子メールドメイン内の 2 人のユーザー間で送信されるメッセージを指します。Microsoft Outlook とその他の電子メールアプリケーションでは、多くの場合、メッセージの送信者と受信者の共通名を使用して、社内の電子メールメッセージにラベルが付けられます。たとえば、jane.doe@example.com に joe.smith@example.com から送信されたメッセージには、Joe Smith から Jane Doe としてラベルが付けられます。インデックス付けのプロセス中に、Veritasデータ管理チームは、これらの共通名を使用して、レガシー電子メールメッセージを個々の Enterprise Vault.cloud アカウントに割り当てることができます。ただし、共通名を使用できるのは、組織がすべての共通名のリストを CSV ファイルで提供している場合だけです。この CSV ファイルには、組織内のすべてのユーザーの名、姓、電子メールアドレス、Enterprise Vault.cloud アカウントのユーザー名が含まれている必要があります。

メモ:

共通名の CSV ファイルは、電子メールメッセージの抽出中に組織がVeritasデータ管理チームに提供する、CSV マッピングファイルとは別のファイルです。

インデックス付けのプロセスで、電子メールメッセージの共通名は、アカウントの名および姓と比較されます。ただし、次の制限事項により、共通名を使用してアカウントに割り当てられた電子メールメッセージを重複排除することはできません。

  • 共通名を含むレガシー電子メールメッセージの一意のハッシュキーが、完全な電子メールアドレスを含む同じメッセージのハッシュキーと異なる場合。2 つのメッセージの一意のハッシュキーが異なるため、重複排除プロセスはどちらのメッセージも重複として破棄しません。

  • 組織内の複数のユーザーに同じ共通名がある場合。インデックス付けプロセスでは、重複した電子メールメッセージを正しく割り当てて破棄することはできません。2 人のユーザーが同じ共通名を持っていて、そのうち 1 人のユーザーが組織に所属しなくなった場合、両方のユーザーのすべてのレガシー電子メールメッセージは、組織に所属しているユーザーに割り当てられます。2 人のアクティブなユーザーが同じ共通名を使用している場合、両方のユーザーのレガシー電子メールメッセージは、割り当てられていないレガシーアカウントに割り当てられます。システムは、2 人のユーザーを区別できません。

メモ:

これらの制限事項により、レガシー電子メールメッセージをユーザーアカウントに割り当てるために共通名を使用することはお勧めしません。可能であれば、PST ファイルを使用してすべてのレガシー電子メールストアをユーザーアカウントに一致させます。