Veritas NetBackup™ for Hyper-V 管理者ガイド
- 概要
- 注意事項および前提条件
- Hyper-V による NetBackup 通信の設定
- Hyper-V 用 NetBackup ポリシーの設定
- Hper-V バックアップオプション
- Hyper-V - 高度な属性
- Hyper-V の構成パラメータ
- Hyper-V 仮想マシンの参照
- Hyper-V インテリジェントポリシーの設定
- NetBackup Hyper-V for SCVMM
- Windows Server フェールオーバークラスタのサポート
- Hyper-V のバックアップとリストア
- 仮想マシン上の共有場所への個々の Hyper-V ファイルのリストア
- アクセラレータを使用した Hyper-V のバックアップ
- 推奨する実施例および詳細情報
- トラブルシューティング
- NetBackup for Hyper-V のログとその作成方法
- ポリシーの作成中のエラー
- Hyper-V に関連する NetBackup の状態コード
- 付録 A. VSS バックアップ方式: Hyper-V のオンラインおよびオフラインバックアップ
- 付録 B. Hyper-V パススルーディスク
- 付録 C. Hyper-V 仮想マシンをバックアップおよびリストアするための NetBackup コマンド
- Hyper-V に VM をリストアするための nbrestorevm の例
リストアした仮想マシンの起動に失敗する
このトピックは NetBackup for Hyper-V に関するものです。
次の問題によって、リストアした仮想マシンを起動できないことがあります。
別の Hyper-V サーバーに仮想マシンをリストアする場合、元の Hyper-V サーバーと対象のサーバーに同じ数のネットワークアダプタ (NIC) がなければ、対象のサーバー上のリストアした仮想マシンのネットワークアダプタを構成する必要があることに注意してください。これを行わないと、リストアした仮想マシンの起動に失敗し、次のようなメッセージが表示されます。
Microsoft Synthetic Ethernet Port (Instance ID {C549AG45-5925-49C0- ADD2-218E70A4A1EA}): Failed to power on with Error 'The system cannot find the path specified.' (0x80070003). (Virtual machine 5412BD43-DC85-31CB-A688-1B29CE2C57C8)
次のすべてに該当する場合、リストアされた仮想マシンは起動に失敗することがあります。
仮想マシンのバックアップ時に、仮想マシンは Hyper-V サーバー 2008 に存在していました。
バックアップ時に、仮想マシンは[オフ (Off)]状態ではありませんでした。
仮想マシンは Hyper-V サーバー 2008 R2 にリストアされています。
次のような Hyper-V メッセージが表示されます
An error occurred while attempting to start the selected virtual machine(s). <virtual machine name> could not initialize. Saved state file version is incompatible.
この場合、仮想マシンの保存された状態のファイルをリストア後に削除してから、仮想マシンを起動する必要があります。Hyper-V マネージャのインターフェースで、リストアされた仮想マシンを右クリックし、[Delete Saved State]を選択します。
Windows Server 2008 SP2 および Windows Server 2008 R2 での仮想マシンのリダイレクトリストア後、仮想マシンは、予期せず[保存済み (Saved)]状態になります。この仮想マシンも、起動に失敗します。仮想マシンが[オンライン (Online)]状態でバックアップされた場合、リストア後の想定される状態は[オフ (Off)]です。しかし Hyper-V のエラーが原因で、仮想マシンは、不適切に[保存済み (Saved)]状態になります。
リストア時に、Hyper-V-VMMS によってイベント ID 12340 が書き込まれます。サンプルメッセージは次のとおりです。
'Saved State' cannot read key '/configuration/_ba8735ef-e3a9- 4f1b-badd-dbf3a5909915_/VideoMonitor/State' from the repository. Error: %%2147778581'(7864368). (Virtual machine ID 0AD7DFCC-BDC0-4218-B6DF-7A3BC0A734BF)
Hyper-V マネージャで、リストア後に仮想マシンの保存された状態を削除してから、仮想マシンを起動する必要があります。
別のボリューム GUID に差分ディスクのあるボリューム GUID で構成された仮想マシンの場合、リダイレクトリストアはサポートされません。仮想マシンの vhd または vhdx ファイルがボリューム GUID でなくドライブ文字のボリュームで構成されている場合は、リダイレクトリストアはサポートされます。
代替場所への仮想マシンのリストアは、次のような場合に失敗することがあります。
仮想マシンの vhd または vhdx ファイルが GUID ベースのボリュームにあり、かつ
同じ vhd または vhdx の差分ディスクが別の GUID ベースのボリュームにある。
この場合、代替場所に仮想マシンをリストアしようとすると失敗します。このエラーの原因は Microsoft Hyper-V ライターにあります。vhd または vhdx ファイルと他の構成ファイルが正しい場所にリストアされても、仮想マシンの登録が失敗します。 その結果、Hyper-V はリストアされた仮想マシンを起動できません。次のログのような Hyper-V ライターのイベントログが表示されることがあります。
Failed to update the path of the parent disk for virtual hard disk 'E:\restore123\Volume{D2CC1448-BCFD-11CE-96DD- 001EC9EEF3B2}\test1\diff.vhd' for virtual machine 'test': The system cannot find the path specified. (0x80070003). The disk may not work properly. If you cannot start your virtual machine, remove the disk and try again.(Virtual machine ID <id>)
リストア後、新しい仮想マシンを構成し、その新しい仮想マシンに、リストアされた vhd または vhdx ファイルを接続する必要があります。 リストアされた .xml ファイルには仮想マシンの元の構成についての情報が含まれています。
仮想マシンが異なる Hyper-V サーバーにリストアされると、仮想 CD または DVD ドライブの場所によって仮想マシンを再起動できない場合があります。
次の場合に問題が発生します。
元の仮想マシンに、仮想 CD ドライブまたは仮想 DVD ドライブに接続されている CD の ISO イメージが存在した。
仮想マシンがリストアされた Hyper-V サーバーで、ISO イメージがバックアップ時の元の Hyper-V ホストと同じパスに存在しない。
例: 元々、仮想マシンの仮想 DVD ドライブに E:\cd1.iso が接続されていました。 しかし、E:\cd1.iso がターゲットの Hyper-V ホストに存在しないか、または、F:\cd1.iso のように、異なる場所に存在します。いずれの場合も、リストアした仮想マシンの電源を入れることはできません。
接続された CD または DVD の問題を解決する方法
- Hyper-V マネージャで、リストアした仮想マシンをクリックします。
- [設定]をクリックします。
- 適切な[IDE コントローラ]で、[DVD ドライブ]をクリックします。
- [メディア]ペインで、CD の正しい場所を指定するか、または[なし]を選択します。