Veritas NetBackup™ Appliance リリースノート

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Product(s): Appliances (3.2)
Platform: NetBackup Appliance OS
  1. NetBackup appliance 3.2 について
    1.  
      NetBackup appliance 3.2 について
    2.  
      NetBackup Appliance のサードパーティの法的通知
  2. NetBackup appliance 3.2 の機能、拡張機能、変更
    1.  
      新機能、拡張機能、および変更点について
    2.  
      NetBackup Appliance 3.2 の新機能、拡張機能、変更点
  3. NetBackup Appliance ハードウェアの機能
    1.  
      NetBackup 52xx のハードウェアの機能
    2. NetBackup 53xx のハードウェアの機能
      1.  
        NetBackup 5330 アプライアンスのストレージシェルフについて
      2.  
        5U84 ストレージシェルフについて
    3. NetBackup Appliance ハードウェアの比較
      1.  
        NetBackup Appliance のメモリ要件について
  4. NetBackup Appliance の互換性
    1.  
      NetBackup Appliance ソフトウェアのアップグレードについて
  5. 操作上の注意事項
    1.  
      NetBackup appliance 3.2 の運用上の注意について
    2.  
      NetBackup Appliance 3.2 の新しい運用上の注意
    3.  
      NetBackup 5250 Appliance の新しい操作上の注意
    4.  
      NetBackup Appliance の一般的な注意
    5.  
      NetBackup Appliance ユーザーインターフェースの注意
    6.  
      インストールと構成の注意
    7. NetBackup サポートユーティリティについて
      1.  
        NBDNA (NetBackup Domain Network Analyzer)
      2.  
        NetBackup サポートユーティリティ (NBSU)
      3.  
        その他の利用可能なサポートについて
    8.  
      NetBackup appliance のログファイルについて
  6. 付録 A. リリース内容
    1.  
      現在のリリースの内容について
    2.  
      NetBackup Appliance 3.2 の一般的なリリース内容
    3.  
      NetBackup Appliance のセキュリティリリース内容
  7. 付録 B. 関連マニュアル
    1.  
      NetBackup アプライアンスのマニュアルについて

NetBackup Appliance 3.2 の新機能、拡張機能、変更点

次のリストに、NetBackup appliance 3.2 リリースの新機能、拡張機能、変更点を示します。

  • バージョン 3.2 のアップグレード前の要件

    メモ:

    次のアップグレードのシナリオと要件は、NetBackup 5250 Appliance モデルには該当しません。このモデルでは、改訂版のソフトウェアリリース 3.2 を使用します。この改訂版のソフトウェアバージョンには、以前の 3.2 リリースに含まれていない 5250 ハードウェアと関連ソフトウェア機能に対する特定のサポートが含まれています。新しい製品リリースであるため、現時点では 5250 のアップグレードパスはサポートされていません。

    NetBackup Appliance ソフトウェアバージョン 3.2 にアップグレードする前に、まず次の更新をインストールする必要があります。

    • HDD ファームウェアと BIOS の更新

      アプライアンスモデル 5230 および 5330 では、バージョン 3.2 へのアップグレード前に HDD ファームウェアの更新が必要になる可能性があります。アプライアンスモデル 5230 および 5330 の両方で、バージョン 3.2 へのアップグレード前に BIOS の更新が必要です。アプライアンスモデル 5240 および 5340 は影響を受けず、バージョン 3.2 にアップグレードする前にこれらの更新を必要としません。HDD ファームウェアと BIOS の両方の更新を含む Hotfix は、ソフトウェアバージョン 2.7.3 から 3.2 で利用できます。

    • MSDP 指紋の変換の Hotfix

      現在バージョン 2.7.3 または 3.0 を使用しているすべてのアプライアンスは、この Hotfix をインストールする必要があります。インストール後、指紋の変換が完了するまでに時間がかかることがあります。指紋の変換が完了するまで、アプライアンスをアップグレードすることはできません。

      アップグレード前の要件の完全なチェックリストについては、次の記事を参照してください。

      https://www.veritas.com/support/en_US/article.100046066

  • rpm プレフライトチェックと Appliance Upgrade Readiness Analyzer のアップグレードについて

    アプライアンスリリース 2.7.3 以降、アプライアンスのアップグレード rpm は、アプライアンスでアップグレードの準備ができているかどうかを判断するプレフライトチェック用のスクリプトを実行します。プレフライトチェックでは、複数のシステムパラメータを分析して、検出された結果とアップグレードを続行できるかどうかについての情報が提供されます。プレフライトチェックによりアップグレードの要件を満たさない問題が発覚した場合は、アップグレードできません。次のアップグレードを試行する前に、報告された問題すべてに対処する必要があります。

    Appliance Upgrade Readiness Analyzer ツールには、アップグレード rpm と同じ基本チェック項目が含まれています。このツールには、アップグレード rpm に含まれていない追加のチェック項目が含まれていることもあります。アップグレード rpm のリリース後にベリタスが他のアップグレードの問題について認識した場合、アップグレード rpm と Analyzer ツールに違いが生じる可能性があります。Analyzer ツールは、アプライアンスリリース間にいつでも更新およびリリースされる場合があります。

    アップグレード前のチェック結果を最も正確に取得するため、アップグレードを試みる前に、利用可能な最新バージョンの Analyzer ツールをダウンロードして実行することをお勧めします。Analyzer ツールをダウンロードするには、次の記事を参照してください。

    https://www.veritas.com/support/en_US/article.100040055

    Analyzer ツールを使用する場合の推奨されるベストプラクティスを次に示します。

    • アップグレードのメンテナンス期間の前に Analyzer ツールを実行します。

      これは、Analyzer ツールの結果で報告された必要な変更を実装するために十分な時間があることを確認することが目的です。

    • アップグレードの直前に Analyzer ツールを再度実行します。

      これにより、前回の分析以降に行われた環境内の変更がアップグレードに影響を与える可能性があるかどうかを確認します。

  • このリリース以降、NetBackup Appliance は外部認証局 (ECA) の配備をサポートします。配備は、新規アプライアンスまたは出荷時設定のアプライアンスに対してメディアサーバーの役割構成を選択したときに行われます。高可用性 (HA) 設定のアプライアンスの場合、計算 (初期) ノードの配備は初期構成中に行われ、HA の設定時に再び行われます。パートナーノードの場合、HA 設定にパートナーノードを追加するときに配備が行われます。詳しくは、次のマニュアルを参照してください。

    『NetBackup 52xx Appliance 初期構成ガイド』

    『NetBackup 53xx Appliance 初期構成ガイド』

    『NetBackup Appliance 高可用性リファレンスガイド』

    メモ:

    NetBackup Appliance シェルメニューまたは Appliance Management Console (AMS) を使用したバージョン 3.2 へのアップグレードでは、ECA の配備はサポートされません。アップグレードが正常に完了したら NetBackup の ECA を有効にできます。詳しくは、『NetBackup Appliance コマンドリファレンスガイド』を参照してください。さらに、mongodbtomcatnginx などのアプライアンスインフラストラクチャサービスに ECA を構成できます。詳しくは、『NetBackup Appliance セキュリティガイド』を参照してください。

  • バージョン 3.2 へのアップグレードでは、アプライアンスへの接続に使用されるキー交換アルゴリズムも更新されます。アップグレードの前に、アプライアンスに接続するための次のキー交換アルゴリズムを SSH クライアントがサポートしていることを確認します。

    • diffie-hellman-group-exchange-sha256

    • diffie-hellman-group18-sha512

    • diffie-hellman-group16-sha512

    • diffie-hellman-group14-sha256

    • ecdh-sha2-nistp256

    • 6ecdh-sha2-nistp384

    • ecdh-sha2-nistp521

      SSH クライアントが上記のアルゴリズムをサポートしていない場合、アプライアンスに接続しようとすると、問題を通知するエラーメッセージが表示されます。

  • このリリース以降、ユニバーサル共有の保護ポイントを作成して、ストレージライフサイクルポリシーのデータ管理機能を利用できます。保護ポイントは、ユニバーサル共有に存在するデータのポイントインタイムコピーです。保護ポイント内のデータはカタログ化されており、ストレージライフサイクルポリシーのデータ管理機能を使用して管理できます。ほとんどの場合、保護ポイントの作成は数秒で完了します。詳しくは、『NetBackup Appliance セキュリティガイド』を参照してください。

  • このリリース以降、NetBackup Appliance は 2 要素認証 (2FA) をサポートします。以下、このリリースの 2FA サポートについて説明します。

    • nbasecadmin ユーザーまたは NetBackup 管理者の役割を持つユーザーは、NetBackup Web UI の 2FA を構成できます。

    • 2FA は、NetBackup™ Web UI を使用する Active Directory (AD) または Lightweight Directory Access Protocol (LDAP) のドメインユーザーでのみサポートされます。現在、NetBackup Appliance シェルメニューまたは NetBackup Appliance Web コンソールを使用する場合、2FA 機能はサポートされません。

    • 2FA を構成するには、アプライアンスで AD または LDAP がすでに構成されている場合でも、NetBackup のために別の AD または LDAP を構成する必要があります。

      詳しくは、『NetBackup Appliance セキュリティガイド』を参照してください。

  • このリリース以降、VxUpdate を使用して、アプライアンスマスターサーバーからクライアントソフトウェアを更新し、EEB をインストールできます。VxUpdate パッケージの格納に使用される NetBackup パッケージリポジトリを管理するための新しいコマンドが NetBackup Appliance シェルメニュー (シェルメニュー) に追加されました。

    メモ:

    VxUpdate は、クライアント上での既存のソフトウェアバージョンの更新のみをサポートします。クライアントへの新しいクライアントインストールの配備はサポートしていません。

    詳しくは、『NetBackup Appliance アップグレードガイド』を参照してください。

  • このリリース以降、アップグレードからのロールバックの進行中に、アプライアンスのシェルメニューにログインしようとすると次のバナーが表示されます。

    Rollback is in progress.....
    Cannot interrupt or stop a rollback that is in progress.
    Wait for rollback to complete.
  • このリリース以降、アップグレードプロセスはすべてのストレージパーティションの状態をチェックします。いずれかのパーティションが正常にインポートまたはマウントされていない場合、アップグレードはロールバックを一時停止または開始します。

  • このリリース以降、インスタントアクセス機能が NetBackup 5230 Appliance でサポートされます。この機能を使用すると、NetBackup のバックアップイメージからインスタントアクセス仮想マシンを作成できます。仮想マシンは瞬時に利用可能になるため、ほぼゼロのリカバリ時間目標を達成できます。NetBackup は仮想マシンのスナップショットをバックアップストレージデバイスに直接マウントするため、ESXi ホストまたはクラスタはスナップショットを通常の仮想マシンとして扱えます。

    この機能の使用方法について詳しくは、『NetBackup Web UI VMware 管理者ガイド』を参照してください。

  • このリリース以降、インスタントアクセス機能を使用した VMware サポートに対して次の改善が行われました。

    • 複数ファイルと複数フォルダのダウンロードおよび復元操作の追加

    • いくつかのエラーコードの強化

    • VM の vMotion サポートの追加

    • LDM サポートの追加

    • Windows ACL の保持機能の追加

    • SFR 速度の向上

    • NBU ジョブの状態を表示する機能の追加

    • 各ファイルの詳細表示によるファイルの閲覧エクスペリエンスを強化

  • このリリース以降、NetBackup Appliance はアップグレード時に詳細な遠隔測定情報を収集します。サービスの状態、ストレージの状態、領域の使用状況、RAID の状態、IPMI の状態に関する情報は、アップグレードのさまざまな段階でイベントの形式で収集されます。コールホームが有効になっている場合、収集したログとイベントは AutoSupport サーバーに送信されます。コールホームが無効になっている場合、ログとイベントはアプライアンスに保存されます。

  • このリリース以降、NetBackup マスターサーバーおよびメディアサーバーアプライアンスで宛先ネットワークアドレス変換 (DNAT) がサポートされます。この機能は、ネットワークアドレス変換 (NAT) クライアントとの通信をサポートします。アプライアンスの初期設定が完了した後、アプライアンスのシェルメニューから DNAT を有効にできます。詳しくは、『NetBackup Appliance コマンドリファレンスガイド』を参照してください。

  • このリリース以降、Appliance Management Server (AMS) バージョン 1.3 では、次の機能がサポートされます。

    • Emergency Engineering Binary (EEB) のアンインストール

      AMS から EEB を削除またはアンインストールします。

    • ネットワークスロットル

      AMS にパッケージをダウンロードするための帯域幅を制限します。

    • NetBackup Virtual Appliance のログインページ

      Virtual Appliance ユーザー向けに新しいログインページが提供されます。

      これらの機能について詳しくは、『Veritas Appliance Management ガイド』を参照してください。

  • このリリース以降、NetBackup 5240 CloudCatalyst Appliance の初期設定手順が変更されました。クラウドストレージプロバイダの構成は、NetBackup 管理コンソールのクラウドストレージ構成ウィザードを使用して行う必要があります。この構成を完了したら、重複排除 (MSDP) プールカタログのバックアップポリシーを手動で作成する必要があります。詳しくは、『NetBackup 52xx Appliance 初期構成ガイド』を参照してください。

  • このリリース以降、NetBackup のマルチスレッドエージェントサービス (mtstrmd) がすべてのアプライアンスの HA 環境で実行されるようになりました。このサービスにより、HA 環境での MSDP のパフォーマンスが向上します。

  • このリリース以降、NetBackup のspoold プロセスの変更によって、HA セットアップまたはスイッチオーバー操作中に発生する可能性のあるタイムアウトの問題が解消されます。

  • このリリース以降、IPMI (Intelligent Platform Management Interface) プロトコルのセキュリティ関連の問題を軽減するため、IPMI ポート (623) はデフォルトで無効になっています。IPMI プロトコルに関連するセキュリティ関連の問題 (CVE-2013-4786) について詳しくは、以下を参照してください。

    https://nvd.nist.gov/vuln/detail/CVE-2013-4786

NetBackup 5250 Appliance のリリース
  • Veritas 5250 Appliance は、利用可能なバックアップ容量を 429.4 TiB まで拡張できるハードウェアとソフトウェアのストレージシステムです。このシステム自体で、2U NetBackup 5250 Appliance は、購入したアプライアンス構成に応じて 9.1 TiB/10 TB または 36.4 TiB/40 TB の内部ストレージを提供します。Veritas 2U12 65.5 TiB/72 TB ストレージシェルフは、65.5 TiB/72 TB のストレージを提供します。6 台のストレージシェルフを接続すると、429.4 TiB/472 TB のストレージを使用できるようになります。詳しくは、『NetBackup 5250 Appliance 製品説明ガイド』を参照してください。

    注意:

    5250 Appliance では、必要なハードウェアおよび関連ソフトウェア機能のサポートが含まれる改訂版のソフトウェアリリース 3.2 が使用されます。5250 Appliance のサポート対象ソフトウェアの最小バージョンは、各ユニットに付属している改訂版の 3.2 バージョンです。再イメージングが必要になった場合は、改訂版の 3.2 以降のソフトウェアバージョンを使用する必要があります。

    メモ:

    改訂版の 3.2 ソフトウェアバージョンは、他のアプライアンスのモデルにはインストールできません。改訂版の 3.2 ソフトウェアバージョンを使用して 5230、5240、5330、5340 Appliance を再イメージングしようとすると、ブロックされます。

  • NetBackup 5250 Appliance は、NetBackup バージョン 8.2 を搭載して出荷されます。NetBackup 8.2 のリリース以降、重要な問題に対処するために、複数の Emergency Engineering Binary (EEB) がリリースされました。新しい 5250 Appliance を配備した後は、最適なパフォーマンスを確保するために、指定の EEB をすぐにインストールすることをお勧めします。これらの EEB は、インストール処理を簡素化するためのバンドルとして利用可能です。個別にインストールすることもできます。詳しくは、次の記事を参照してください。

    https://www.veritas.com/support/en_US/article.100047650

  • NetBackup 5250 Appliance には、SSD (ソリッドステートドライブ) が含まれています。SSD には、出荷時にアプライアンスにインストールされている ISO イメージと IPSec 証明書のバックアップコピーが含まれています。シャーシの交換後に IPsec 証明書が消失した場合は、SSD から再インポートできます。詳しくは、次のマニュアルを参照してください。

    『NetBackup Appliance セキュリティガイド』

    『NetBackup Appliance コマンドリファレンスガイド』