NetBackup™ for Enterprise Vault™ Agent 管理者ガイド
- NetBackup Enterprise Vault の概要
- NetBackup for Enterprise Vault のインストール
- 構成
- Enterprise Vault によってバックアッププロバイダに提供される機能について
- Enterprise Vault のバックアップの実行
- Enterprise Vault のリストアの実行
- Enterprise Vault SQL データベースのリストアについて
- ディザスタリカバリ
- Enterprise Vault の Enterprise Vault Agent のサポート
- Enterprise Vault のポリシー構成
- Enterprise Vault 10.0 のバックアップに関する注意事項
- Enterprise Vault Agent のバックアップについて
- Enterprise Vault Agent のリストアについて
- Enterprise Vault Agent の機能と Enterprise Vault のサポート
- トラブルシューティング
- 付録 A. NetBackup Enterprise Vault Migrator
Enterprise Vault Migrator について
企業で保管されるデータの量が増え続けると、その増加に対応するためにストレージ環境を拡大する方法を見つける必要があります。さらに重要なこととして、企業は、最も費用効果の高い方法でデータの管理と保管を実施する方法を継続的に模索します。
Enterprise Vault Migrator を使用すると、プライマリディスクストレージの場所から、より費用効果の高いセカンダリディスクストレージの場所にデータを自動的に移行できます。ポリシーに基づいた自動移行戦略を定義して、アーカイブ済みのデータを、Enterprise Vault によって管理されるディスクから NetBackup で管理されるメディア形式に移動することができるようになります。
Enterprise Vault と NetBackup を連携すると、Enterprise Vault のアーカイブ済み項目を、NetBackup が管理するストレージデバイスに自動的に保管および取得できます。すべてのアーカイブ済み項目は、はじめは、Enterprise Vault 内のボルトストアパーティション内に格納されます。Enterprise Vault で項目がアーカイブされると、収集プロセスが実行され、その結果が CAB ファイルに置かれます。CAB ファイルが作成されると、移行プロセスを使用して Enterprise Vault から NetBackup への移行の準備が整います。Enterprise Vault の移行プロセスは、NetBackup ポリシーによって CAB ファイルのバックアップを開始する NetBackup の移行プロセスを呼び出します。バックアップが完了すると、Enterprise Vault は CAB ファイルのボルトストアパーティションのコピーを切り捨てます。これにより、Enterprise Vault のディスクストレージ領域が削減され、NetBackup インフラに行われた投資が活用されます。
NetBackup の移行プロセス中にインラインテープコピーを使用して複数のコピーを作成できます。ディスクストレージユニット (DSU) とディスクステージングストレージユニット (DSSU) は、NetBackup で制御されるディスクへの直接移行に対してもサポートされます。ただし、保持要件が大きく異なる可能性があるため、従来のバックアップと Enterprise Vault データは分離しておくことをお勧めします。