Veritas InfoScale™ Operations Manager 8.0.2 インストール/設定ガイド
- 第 I 部 Veritas InfoScale Operations Manager のインストールと設定
- Veritas InfoScale Operations Manager のインストールの計画
- システムの必要条件
- Veritas InfoScale Operations Manager のインストール、アップグレード、およびアンインストール
- 管理サーバーのインストールについて
- 管理対象ホストのインストール
- Management Server のアップグレードについて
- Veritas InfoScale Operations Manager データのバックアップと復元について
- 管理対象ホストの Veritas InfoScale Operations Manager 8.0.2 へのアップグレードについて
- 高可用性とディザスタリカバリ環境での Veritas InfoScale Operations Manager の設定
- Veritas InfoScale Operations Manager での高可用性機能の設定
- 1 対 1 の DR 環境での Management Server の設定
- 高可用性とディザスタリカバリ環境でのVeritas InfoScale Operations Manager の設定
- 高可用性設定の アップグレードについて
- 高可用性およびディザスタリカバリ設定の アップグレードについて
- Veritas InfoScale Operations Manager アドオンのインストールとアンインストール
- リポジトリへの Veritas InfoScale Operations Manager アドオンのアップロード
- Veritas InfoScale Operations Manager アドオンのインストール
- Veritas InfoScale Operations Manager のアンインストール
- リポジトリからの Veritas InfoScale Operations Manager アドオンの削除
- Veritas InfoScale Operations Manager アドオンの配備要求の取り消し
- 特定の管理対象ホストへの Veritas InfoScale Operations Manager アドオンのインストール
- 特定の管理対象ホストからの Veritas InfoScale Operations Manager アドオンのアンインストール
- 第 II 部 Management Server 環境の設定
- Veritas InfoScale Operations Manager の基本タスク
- ホストの追加と管理
- ホスト検出の概要
- エージェントレス検出の概要
- UNIX ホストへの OpenSSH のインストールについて
- エージェント設定を使った管理サーバーへの管理対象ホストの追加
- エージェントレス設定を使った Management Server への管理対象ホストの追加
- プロファイルを使用した、Management Server へのエージェントレスホストの追加
- エージェントレスホスト設定の編集
- ユーザーアクセスの設定
- 管理サーバーでの LDAP(Lightweight Directory Access Protocol)または AD(Active Directory)に基づく認証の追加
- CLI を使用した LDAP の構成
- 障害監視の設定
- Management Server パースペクティブでのルールの作成
- 管理サーバーパースペクティブでのルールの編集
- Management Server パースペクティブでのルールの削除
- Management Server パースペクティブのルールの有効化
- Management Server パースペクティブのルールの無効化
- Management Server パースペクティブでの障害の無効化
- 管理サーバーパースペクティブでの障害定義の無効化
- 仮想化環境の検出の設定
- VMware イベントのニアリアルタイム検出の設定
- Solaris ゾーンを検出するための必要条件
- 仮想化サーバーの追加
- 仮想化検出設定の編集
- 仮想化検出設定の更新
- ホットフィックス、パッケージとパッチの配備
- Veritas InfoScale Operations Manager のホットフィックス、パッケージまたはパッチのインストール
- Management Server の設定
- 拡張属性の設定
- Management Server 環境の情報の表示
- 付録 A. トラブルシューティング
- Management Server(MS)
- 管理対象ホスト(MH)
- Management Server(MS)
Linux 上の FIPS モードでの Veritas InfoScale Operations Manager Management Server とエージェントの設定
連邦情報処理標準 (FIPS) 140-2 標準 (通常は FIPS モードと呼ばれる) では、暗号化モジュールのセキュリティ要件が規定されています。米国連邦政府は、米国政府と連携する非軍事機関、請負業者、およびサービスプロバイダに対する暗号化標準を定めており、これらの組織は FIPS にも準拠する必要があります。そのため、FIPS 140-2 標準を設定して有効にする必要があります。
Veritas InfoScale Operations Manager Management Server とエージェントの FIPS モードを設定し、有効にできます。デフォルトでは、Veritas InfoScale Operations Manager Management Server プラットフォームのインストール時に FIPS 準拠モードはオフになります。ただし、配備内の 1 つ以上のノードの FIPS モードをオンにできます。FIPS モードで実行する Veritas InfoScale Operations Manager の設定には、次の処理シーケンスが含まれます。
Veritas InfoScale Operations Manager Management Server での FIPS モードの有効化 (Linux にインストール)
Veritas InfoScale Operations Manager (Tomcat、Java) で使われるサードパーティコンポーネントでの FIPS モードの有効化
Veritas InfoScale Operations Manager エージェント (Linux、Solaris、AIX) での FIPS モードの有効化
FIPS モードで Veritas InfoScale Operations Manager を設定するための前提条件
FIPS モードは、Linux システムに Veritas InfoScale Operations Manager サーバーを新規インストールした場合にのみ有効化できます。FIPS モードで動作する既存の Veritas InfoScale Operations Manager の設定はこのリリースではサポートされません。
FIPS モードは、Linux、Solaris、または AIX で実行されているエージェントでのみ有効化できます。このリリースでは、他のオペレーティングシステムで動作しているエージェントを FIPS モードで設定することはできません。
OpenSSL がインストールされているかどうかを確認するには、/usr/bin/openssl version コマンドを実行します。
Linux への Veritas InfoScale Operations Manager Management Server の新規インストールで FIPS モードを有効にするには
- Linux への Veritas InfoScale Operations Manager Management Server の新規インストールを実行します。
/opt/VRTSsfmcs/sec/bin/
にあるVRTSatlocal.conf
設定ファイルを開きます。- Security\Authentication\Client セクションで、次のように FIPS モードを有効にします。
[Security\Authentication\Client] "FipsMode"=dword:00000001 "ConnectTimeout"=dword:00000014
- ブラウザを開き、Veritas InfoScale Operations Manager Management Server を設定します。
- Veritas InfoScale Operations Manager Management Server の設定が成功したら、
/var/opt/VRTSsfmcs/sec/root/.VRTSat/profile/
にあるVRTSatlocal.conf
設定ファイルを開き、"FipsMode"=dword:00000001 が設定されているかどうかを確認できます。
Veritas InfoScale Operations Manager で使われている Tomcat と Java コンポーネントで FIPS モードを有効にするには
- 信頼できる認証局によって提供されたインポート済み証明書を使用して、Tomcat Web サーバー用の信頼できる Java KeyStore (JKS) を作成します。詳しくは、 https://www.veritas.com/support/en_US/article.100026835 を参照してください
- 次のファイルのバックアップを作成します。
/opt/VRTSsfmcs/webgui/jre/conf/security/java.security
/opt/VRTSsfmcs/webgui/tomcat/conf/server.xml
- 次のファイルをコピーして上書きします。
cp /opt/VRTSsfmcs/webgui/jre/conf/security/java.security.fips /opt/VRTSsfmcs/webgui/jre/conf/security/java.security
cp/opt/VRTSsfmcs/webgui/tomcat/conf/server.xml.fips /opt/VRTSsfmcs/webgui/tomcat/conf/server.xml
cp /opt/VRTSsfmcs/webgui/tomcat/bin/setenv.sh.fips /opt/VRTSsfmcs/webgui/tomcat/bin/setenv.sh
/opt/VRTSsfmcs/webgui/tomcat/conf/
にある server.xml を編集し、コネクタタグとコネクタ > SSLHostConfig タグに CMS ホスト名 (FQDN) をそれぞれ次のように追加します。defaultSSLHostConfigName="<FQDN>"
hostName="<FQDN>"
- 次のコマンドを使用して、Java KeyStore (JKS) を BC FIPS Keystore (BCFKS) 形式に変換します。
/opt/VRTSsfmcs/webgui/jre/bin/keytool -importkeystore -srckeystore .keystore -srcstoretype pkcs12 -deststoretype BCFKS -destkeystore .keystore -srcstorepass changeit -deststorepass changeit -providerclass com.safelogic.cryptocomply.jcajce.provider.CryptoComplyFipsProvider -J--module-path=/opt/VRTSsfmcs/webgui/jre/lib/ccj-3.0.1.jar -J--add-modules=ccj -J--add-exports=java.base/sun.security.provider=ccj -J--add-exports=java.base/sun.security.internal.spec=ccj
メモ:
JKS から BCFKS への変換を確認するには、次のコマンドを使用します: /opt/VRTSsfmcs/webgui/jre/bin/keytool -list -keystore /opt/VRTSsfmcs/webgui/tomcat/cert/.keystore -storepass changeit -storetype BCFKS -providername CCJ -providerpath "/opt/VRTSsfmcs/webgui/jre/lib/ext/ccj-3.0.1.jar" -providerclass com.safelogic.cryptocomply.jcajce.provider.CryptoComplyFipsProvider
- 次のコマンドを実行して VIOM Web サーバーを再起動します: /opt/VRTSsfmcs/bin/vomsc --restart web
Linux、Solaris、または AIX で実行されている Veritas InfoScale Operations Manager エージェントで FIPS モードを有効にするには
- ブラウザで Veritas InfoScale Operations Manager Management Server を開きます。
- Veritas InfoScale Operations Manager バージョン 8.0、8.0.2 の Linux、Solaris、または AIX エージェントを Veritas InfoScale Operations Manager Management Server に追加します。
FIPS モードは、Veritas InfoScale Operations Manager バージョン 8.0、8.0.2 の Linux、Solaris、または AIX で実行されているエージェントでのみ有効にできます。
メモ:
このリリースでは、他のオペレーティングシステムで動作しているエージェントを FIPS モードで設定することはできません。