NetBackup™ for PostgreSQL 管理者ガイド

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Product(s): NetBackup & Alta Data Protection (10.4)

NetBackup for PostgreSQL 使用時のエラーのトラブルシューティング

問題を解決するための一般的なガイドライン

次の表に、NetBackup for PostgreSQL エージェント の使用中に発生する可能性がある問題を解決する手順を示します。

表: 問題を解決するための一般的な手順

手順

操作

説明

手順 1

エラーメッセージの確認.

通常、エラーメッセージは、適切に行われなかった処理を示しています。コマンドラインにエラーメッセージが表示されなくても、問題が発生している疑いがある場合、ログやレポートを確認します。これらに、問題を直接示すエラーメッセージが含まれている場合があります。ログとレポートは、トラブルシューティングに不可欠な手段です。

手順 2

問題発生時に実行していた操作の確認.

次について質問します。

  • 試行された操作。

  • 使用した方法。

  • 使用していたサーバープラットフォームおよびオペレーティングシステムの種類。

  • サイトでプライマリサーバーとメディアサーバーの両方を使用している場合、プライマリサーバーとメディアサーバーのどちらであるか。

  • クライアントの種類 (クライアントが関連する場合)。

  • 過去にその操作が正常に実行されたことがあるかどうか。正常に実行されたことがある場合、現在との相違点。

  • Service Pack のバージョン。

  • 最新の、特に NetBackup を使用する際に必要な修正が行われたオペレーティングシステムソフトウェアを使用しているかどうか。

  • デバイスのファームウェアのバージョン。公式のデバイス互換性リストに示されているバージョン以上かどうか。

手順 3

すべての情報を記録します。

重要になる可能性がある情報を入手します。

  • NetBackup のログ。

  • NetBackup for PostgreSQL エージェント ログに固有のログ。

  • NetBackup XBSA に固有のログ。

手順 4

問題の修正.

問題を特定した後、情報を使用して問題を修正します。

手順 5

ベリタスのテクニカルサポートに問い合わせてください。

問題を解決できない場合は、テクニカルサポートにお問い合わせください。

ログとレポートを使用したエラーのトラブルシューティング

NetBackup プライマリサーバーのログは次の場所にあります。

  • install_path\NetBackup\logs\bprd

  • install_path\NetBackup\logs\bpcd

  • install_path\NetBackup\logs\user_ops\dbext\logs

bprdbpcd のログファイルを有効にする必要があります。詳しくは『NetBackup トラブルシューティングガイド』を参照してください。

NetBackup クライアントに固有のログは次の場所にあります。

NetBackup XBSA に固有のログは次の場所にあります。

  • <NetBackup_install_path>/netbackup/logs/exten_client

NetBackup エラーのトラブルシューティング

NetBackup のエラーのトラブルシューティングについて詳しくは、『NetBackup トラブルシューティングガイド』および『NetBackup コマンドリファレンスガイド』を参照してください。

NetBackup for PostgreSQL のエラーのトラブルシューティング

表: NetBackup for PostgreSQL のエラーのトラブルシューティング では、操作の実行中に発生するエラーと、問題のトラブルシューティング方法の一覧を示し、説明します。

表: NetBackup for PostgreSQL のエラーのトラブルシューティング

問題

説明

解決方法

nbpgsql のバックアップが次のエラーで失敗します。

postgresql ライブラリをロードできません (Unable to load postgresql library)

  

nbpgsql のバックアップが次のエラーで失敗します。

データベースに接続できません。(Unable to connect to the database)

 

PostgreSQL 環境パスワードの認証 を参照してください。

nbpgsql のバックアップが次のエラーで失敗します。

xbsa.dll をロードできません (Unable to load xbsa.dll)

環境変数パスが NetBackup の bin ディレクトリに更新されていない場合、nbpgsql のバックアップが失敗します。

nbpgsql のバックアップを正常に実行するには:

  • 環境変数パスを NetBackup_install_path/bin に更新します。

nbpgsql のバックアップが次のエラーで失敗します。

XBSA を開始できませんでした (XBSA initiation failed)

nbpgsql.conf ファイルが必須パラメータで更新されていない場合、nbpgsql のバックアップが失敗します。

nbpgsql バックアップを正常に実行するには:

  • 有効なプライマリサーバー名、ポリシー名、スケジュールタイプを、nbpgsql.conf ファイルで、またはコマンドラインから構成します。

  • nbpgsql エージェントと NetBackup プライマリサーバーとの間で通信エラーがないかどうかを確認します。詳しくは、『NetBackup 管理者ガイド Vol. 1』を参照してください。

(Windows) VSS スナップショットの作成に失敗しました (VSS snapshot creation failed)

nbpgsql 操作を実行する権限をユーザーが持っていない場合、nbpgsql のバックアップが失敗することがあります。

管理者モードで cmd.exe を実行します。

nbpgsql のリストア操作を実行しても、ターゲットの NetBackup クライアントからデータをリストアできません。

nbpgsql.conf ファイルが NetBackup のクライアント名とターゲットディレクトリで更新されていない場合、nbpgsql のリストアが失敗します。

リストアが成功した場合:

  • ターゲットディレクトリが有効で、空になっていることを確認します。

  • リストアを NetBackup ソースクライアントから開始します。

  • nbpgsql.conf ファイルで、NetBackup のクライアント名とターゲットディレクトリのパラメータを設定します。

nbpgsql のバックアップが次のエラーで失敗します。

(Linux) LVM のスナップショット作成中にエラーが発生しました (Error creating LVM snapshot)

ボリュームグループにスナップショット用の十分な容量がない場合、nbpgsql のバックアップが失敗することがあります。

ボリュームグループの容量を確認するには:

  1. 次のコマンドを実行します。

    $vgs

    コマンドによりボリュームグループの詳細が表示されます。

  2. 適切なスナップショットサイズで nbpgsql.conf ファイルを更新します。スナップショットは、インスタンスのサイズと同等以上のサイズでなければなりません。

正常なバックアップ後のエラーメッセージ:

<volume_group>/<snapshot_name> 0 / 4096 (29393616896) 後の読み取りエラー: 入力エラーまたは出力エラー。(&lt;volume_group>/&lt;snapshot_name> Read failure after 0 of 4096 at 29393616896: input or output error.)

または

<volume_group>/<snapshot_name> 0 / 4096 (4096) 後の読み取りエラー: 入力エラーまたは出力エラー。

(&lt;volume_group>/&lt;snapshot_name>: read failure after 0 of 4096 at 4096: input or output error.) ボリュームグループにスナップショットが含まれる場合に、nbpgsql のバックアップからこれらのエラーが返されます。バックアップを再度実行する前に、スナップショットをリストしてから削除できます。

メモ:

nbpgsql で作成された LVM スナップショット名の先頭には pgsqlsnap が付きます。

スナップショットを削除するには:

  1. 次のコマンドを実行して、既存のスナップショットをリストします。

    $lvs

    コマンドによりスナップショットの詳細が表示されます。

  2. スナップショットを削除するには、次のコマンドを実行します。

    $ lvremove -f <volume_group>/<snapshot_name>

Linux (LVM) の nbpgsql バックアップが次のエラーで失敗します。

スナップショットのマウント解除中にエラーが発生しました - デバイスまたはリソースがビジー状態です (Error unmounting the snapshot-Device or resource busy)

または

snapshot-pgsqlsnap_<timestamp> の削除中にエラーが発生しました (Error removing the snapshot-pgsqlsnap_<timestamp>)

メモ:

<timestamp> は LVM のスナップショット時刻です。

スナップショットやデバイスをマウント解除しようとしたとき、または既存のスナップショットを削除するときに、nbpgsql のバックアップが失敗します。

スナップショットをマウント解除するには

  1. 次のコマンドを実行して、マウントされているすべてのファイルシステムを表示します。

    $ mount-l

  2. スナップショットがまだある場合は、次のコマンドを使用してマウントディレクトリを作成します。

    $mount<mount_directory>

    メモ:

    このディレクトリは /mnt/<snapshot_name> に作成されます。スナップショットの接頭辞名は pgsqlsnap です。

  3. 次のコマンドを実行して、マウントディレクトリを削除します。

    $rm -rf <mount_directory>

  4. 次のコマンドを実行して、スナップショットを手動で削除します。

    lvremove -f <volume_group>/<snapshot_name>

リストアが成功しても、PostgreSQL サービスを開始できません。

リストア操作が成功するのは、PostgreSQL のマイナーバージョンが同じマシンにバックアップをリストアする場合のみです。

たとえば、PostgreSQL バージョン 9.6.x からファイルをバックアップした場合は、PostgreSQL バージョン 9.6.x のコンピュータにファイルをリストアする必要があります。

  • データのバックアップ元の PostgreSQL バージョンが、データのリストア先コンピュータの PostgreSQL バージョンと同じであることを確認してください。

アップグレード前のイメージからのリストアまたはリストアおよびリカバリが失敗し、次のエラーメッセージが表示されます。

2816 DataStore policy restore

メディアサーバーとクライアントのバージョンが一致しない場合に、アップグレード前のイメージからのリストアまたはリストアおよびリカバリがエラーで失敗します。

リストアまたはリストアおよびリカバリ操作で、クライアントのバージョンとメディアサーバーのバージョンが同じであることを確認します。