NetBackup™ for PostgreSQL 管理者ガイド

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Product(s): NetBackup (10.0)
  1. NetBackup for PostgreSQL の概要
    1.  
      NetBackup for PostgreSQL エージェントについて
    2.  
      NetBackup for PostgreSQL エージェントがサポートする機能
    3.  
      NetBackup for PostgreSQL エージェント パッケージ
    4.  
      NetBackup for PostgreSQL エージェントのライセンスについて
  2. NetBackup for PostgreSQL エージェントのインストール
    1.  
      NetBackup for PostgreSQL エージェントのインストールの計画
    2.  
      オペレーティングシステムとプラットフォームの確認
    3.  
      NetBackup for PostgreSQL エージェントのインストールの前提条件
    4.  
      NetBackup for PostgreSQL エージェント のインストール後の要件
    5.  
      NetBackup for PostgreSQL エージェント パッケージの説明
    6.  
      NetBackup for PostgreSQL エージェント のインストール
    7.  
      パスワードの認証
    8.  
      NetBackup for PostgreSQL エージェント のアンインストール
  3. NetBackup for PostgreSQL の構成
    1.  
      nbpgsql.conf 構成ファイル
    2.  
      DataStore ポリシーを使用した PostgreSQL バックアップの構成
  4. NetBackup for PostgreSQL のバックアップおよびリストア
    1. PostgreSQL のバックアップについて
      1.  
        postgresql.conf 構成ファイル
    2.  
      PostgreSQL バックアップの実行
    3.  
      PostgreSQL バックアップの検証
    4.  
      PostgreSQL バックアップの問い合わせ
    5.  
      NetBackup カタログファイルからのバックアップ情報の削除
    6.  
      PostgreSQL のリストアについて
    7.  
      PostgreSQL リストアの実行
    8.  
      リダイレクトリストア
    9.  
      リストアのリカバリ
    10.  
      ディザスタリカバリ
  5. PostgreSQL のトラブルシューティング
    1.  
      NetBackup for PostgreSQL エージェント 使用時のエラーのトラブルシューティング
  6. 付録 A. NetBackup for PostgreSQL のコマンドおよび規則
    1.  
      NetBackup for PostgreSQL エージェントコマンドについて
    2.  
      NetBackup for PostgreSQL エージェントコマンドの表記規則
  7. 付録 B. NetBackup for PostgreSQL のコマンド
    1.  
      nbpgsql -o backup
    2.  
      nbpgsql -o restore
    3.  
      nbpgsql -o query
    4.  
      nbpgsql -o delete
  8.  
    索引

NetBackup for PostgreSQL エージェント 使用時のエラーのトラブルシューティング

問題を解決するための一般的なガイドライン

次の表に、NetBackup for PostgreSQL エージェント の使用中に発生する可能性がある問題を解決する手順を示します。

表: 問題を解決するための一般的な手順

手順

操作

説明

手順 1

エラーメッセージの確認

通常、エラーメッセージは、適切に行われなかった処理を示しています。コマンドラインにエラーメッセージが表示されなくても、問題が発生している疑いがある場合、ログやレポートを確認します。これらに、問題を直接示すエラーメッセージが含まれている場合があります。ログとレポートは、トラブルシューティングに不可欠な手段です。

手順 2

問題発生時に実行していた操作の確認.

次について質問します。

  • 試行された操作。

  • 使用した方法。

  • 使用していたサーバープラットフォームおよびオペレーティングシステムの種類。

  • マスターサーバーとメディアサーバーのどちらで問題が発生したか (サイトでマスターサーバーとメディアサーバーの両方が使用されている場合)。

  • クライアントの種類 (クライアントが関連する場合)。

  • 過去にその操作が正常に実行されたことがあるかどうか。正常に実行されたことがある場合、現在との相違点。

  • Service Pack のバージョン。

  • 最新の、特に NetBackup を使用する際に必要な修正が行われたオペレーティングシステムソフトウェアを使用しているかどうか。

  • デバイスのファームウェアのバージョン。公式のデバイス互換性リストに示されているバージョン以上かどうか。

手順 3

すべての情報の記録

重要になる可能性がある情報を入手します。

  • NetBackup のログ。

  • NetBackup for PostgreSQL エージェント ログに固有のログ。

  • NetBackup XBSA に固有のログ。

手順 4

問題の修正

問題を特定した後、情報を使用して問題を修正します。

手順 5

テクニカルサポートに連絡してください

問題を解決できない場合は、テクニカルサポートにお問い合わせください。

ログとレポートを使用したエラーのトラブルシューティング

エラーのトラブルシューティングを行うには、NetBackup のログ、NetBackup for PostgreSQL エージェント のログ、および NetBackup XBSA のログを参照してください。これらのログは次の場所にあります。

NetBackup のログは次の場所にあります。

  • install_path\NetBackup\logs\bprd

  • install_path\NetBackup\logs\bpcd

  • install_path\NetBackup\logs\user_ops\dbext\logs

bprdbpcd のログファイルを有効にする必要があります。詳しくは『 NetBackup トラブルシューティングガイド』を参照してください。

NetBackup for PostgreSQL エージェント に固有のログは次の場所にあります。

  • install_path\nbpgsql.log

NetBackup XBSA に固有のログは次の場所にあります。

  • <NetBackup_install_path>/netbackup/logs/exten_client

NetBackup エラーのトラブルシューティング

NetBackup のエラーのトラブルシューティングについて詳しくは、『NetBackup トラブルシューティングガイド』および『NetBackup コマンドリファレンスガイド』を参照してください。

NetBackup for PostgreSQL エージェント のエラーのトラブルシューティング

表: NetBackup for PostgreSQL のエラーのトラブルシューティング では、操作の実行中に発生するエラーと、問題のトラブルシューティング方法の一覧を示し、説明します。

表: NetBackup for PostgreSQL のエラーのトラブルシューティング

問題

説明

解決方法

nbpgsql のバックアップが次のエラーで失敗します。

postgresql ライブラリをロードできません (Unable to load postgresql library)

この問題は、nbpgsql.conf ファイルが次を反映して更新されていないときに発生する場合があります。

  • postgresql ライブラリファイルの場所

  • PGSQL_LIB_INSTALL_PATH が正しい libpq.so ライブラリバージョンを指していません。

次を確認してから、再度バックアップを実行します。

  • nbpgsql.conf ファイルで、PostgreSQL ライブラリファイルの場所を追加または更新します。

  • PostgreSQL_LIB_INSTALL_PATH に正しいパスが設定されていることを確認します。libpq.so ライブラリバージョンを指している必要があります。

  • シンボリックリンク libpq.so (libpq.so.<n> を指す) を作成します。n は PostgreSQL ライブラリバージョンです。

    詳しくは、NetBackup for PostgreSQL エージェント のインストール後の要件を参照してください。

nbpgsql のバックアップが次のエラーで失敗します。

データベースに接続できません (Unable to connect to the database)

nbpgsql.conf ファイルが無効なユーザー名またはポート番号で更新されると、nbpgsql のバックアップが失敗します。

適切なデータベースユーザー名とポート番号を追加するには

  • nbpgsql.conf ファイルに適切なデータベースユーザー名とポート番号を構成するか、nbpgsql コマンドを使用して適切なオプションを指定します。

    詳しくは、nbpgsql.conf 構成ファイルを参照してください。

nbpgsql のバックアップが次のエラーで失敗します。

xbsa.dll をロードできません (Unable to load xbsa.dll)

環境変数パスが NetBackup の bin ディレクトリに更新されていない場合、nbpgsql のバックアップが失敗します。

nbpgsql のバックアップを正常に実行するには

  • 環境変数パスを NetBackup_install_path/bin に更新します。

nbpgsql のバックアップが次のエラーで失敗します。

XBSA を開始できませんでした (XBSA initiation failed)

nbpgsql.conf ファイルが必須パラメータで更新されていない場合、nbpgsql のバックアップが失敗します。

nbpgsql のバックアップを正常に実行するには

  • 有効なマスターサーバー名、ポリシー名、スケジュールタイプを、nbpgsql.conf ファイルで、またはコマンドラインから構成します。

  • nbpgsql エージェントと NetBackup マスターサーバーとの間で通信エラーがないかどうかを確認します。詳しくは、『NetBackup 管理者ガイド』を参照してください。

(Windows) VSS スナップショットの作成に失敗しました (VSS snapshot creation failed)

nbpgsql 操作を実行する権限をユーザーが持っていない場合、nbpgsql のバックアップが失敗することがあります。

管理者モードで cmd.exe を実行します。

nbpgsql のリストア操作を実行しても、ターゲットの NetBackup クライアントからデータをリストアできません。

nbpgsql.conf ファイルが NetBackup のクライアント名とターゲットディレクトリで更新されていない場合、nbpgsql のリストアが失敗します。

正常にリストアするには

  • ターゲットディレクトリが有効で、空になっていることを確認します。

  • リストアを NetBackup ソースクライアントから開始します。

  • nbpgsql.conf ファイルで、NetBackup のクライアント名とターゲットディレクトリのパラメータを設定します。

nbpgsql のバックアップが次のエラーで失敗します。

(Linux) LVM のスナップショット作成中にエラーが発生しました (Error creating LVM snapshot)

ボリュームグループにスナップショット用の十分な容量がない場合、nbpgsql のバックアップが失敗することがあります。

ボリュームグループの容量を確認するには

  1. 次のコマンドを実行します。

    $vgs

    コマンドによりボリュームグループの詳細が表示されます。

  2. 適切なスナップショットサイズで nbpgsql.conf ファイルを更新します。スナップショットは、インスタンスのサイズと同等以上のサイズでなければなりません。

正常なバックアップ後のエラーメッセージ:

<volume_group>/<snapshot_name> 0 / 4096 (29393616896) 後の読み取りエラー: 入力エラーまたは出力エラー。(&lt;volume_group>/&lt;snapshot_name> Read failure after 0 of 4096 at 29393616896: input or output error.)

または

<volume_group>/<snapshot_name> 0 / 4096 (4096) 後の読み取りエラー: 入力エラーまたは出力エラー。

(&lt;volume_group>/&lt;snapshot_name>: read failure after 0 of 4096 at 4096: input or output error.) ボリュームグループにスナップショットが含まれる場合に、nbpgsql のバックアップからこれらのエラーが返されます。バックアップを再度実行する前に、スナップショットをリストしてから削除できます。

メモ:

nbpgsql で作成された LVM スナップショット名の先頭には pgsqlsnap が付きます。

スナップショットを削除するには

  1. 次のコマンドを実行して、既存のスナップショットをリストします。

    $lvs

    コマンドによりスナップショットの詳細が表示されます。

  2. スナップショットを削除するには、次のコマンドを実行します。

    $ lvremove -f <volume_group>/<snapshot_name>

nbpgsql のバックアップが次のエラーで失敗します。

「PostgreSQL ライブラリをロードできません (Failed to load PostgreSQL Library)」

この問題は、nbpgsql.conf ファイルが次を反映して更新されていないときに発生する場合があります:

  • PostgreSQL ライブラリファイルの場所。

  • PGSQL_LIB_INSTALL_PATHlibpq.so を指していません。

次を確認してから、再度バックアップを実行します。

  • nbpgsql.conf ファイルで、PostgreSQL ライブラリファイルの場所を追加または更新します。

    詳しくは、nbpgsql.conf 構成ファイルを参照してください。

  • PGSQL_LIB_INSTALL_PATH が正しいパスに設定されていることを確認します。libpg.so.<n> を指している必要があります。n は PostgreSQL ライブラリバージョンです。

  • シンボリックリンク libpq.so (libpq.so.<n> を指す) を作成します。<n> は、PostgreSQL ライブラリバージョンです。

Linux (LVM) の nbpgsql バックアップが次のエラーで失敗します。

スナップショットのマウント解除中にエラーが発生しました - デバイスまたはリソースがビジー状態です (Error unmounting the snapshot-Device or resource busy)

または

snapshot-pgsqlsnap_<timestamp> の削除中にエラーが発生しました (Error removing the snapshot-pgsqlsnap_<timestamp>)

メモ:

<timestamp> は LVM のスナップショット時刻です。

スナップショットやデバイスをマウント解除しようとしたとき、または既存のスナップショットを削除するときに、nbpgsql のバックアップが失敗します。

スナップショットをマウント解除するには

  1. 次のコマンドを実行して、マウントされているすべてのファイルシステムを表示します。

    $ mount-l

  2. スナップショットがまだある場合は、次のコマンドを使用してマウントディレクトリを作成します。

    $mount<mount_directory>

    メモ:

    このディレクトリは /mnt/<snapshot_name> に作成されます。スナップショットの接頭辞名は pgsqlsnap です。

  3. 次のコマンドを実行して、マウントディレクトリを削除します。

    $rm -rf <mount_directory>

  4. 次のコマンドを実行して、スナップショットを手動で削除します。

    lvremove -f <volume_group>/<snapshot_name>

リストアが成功しても、PostgreSQL サービスを開始できません。

リストア操作が成功するのは、PostgreSQL のマイナーバージョンが同じマシンにバックアップをリストアする場合のみです。

たとえば、PostgreSQL バージョン 9.6.x からファイルをバックアップした場合は、PostgreSQL バージョン 9.6.x のコンピュータにファイルをリストアする必要があります。

  • リストア操作を正常に実行するため、PostgreSQL エージェントと NetBackup が同じバージョンであることを確認してください。

  • データのバックアップ元の PostgreSQL バージョンが、データのリストア先コンピュータの PostgreSQL バージョンと同じであることを確認してください。

RHEL または SUSE でエージェントをインストールした後、nbpgsql.conf ファイルが見つかりません。

NetBackup 8.2 以降、RHEL または SUSE でのエージェントのインストール時に、デフォルトでは nbpgsql.conf ファイルが作成されません。RPM インストーラは、インストール先ディレクトリ /usr/NBPostgreSQLAgent/ に既存の任意のファイルを単に上書きするため、既存の構成ファイルは上書きされません。

nbpgsql.conf ファイルが存在しない場合、オプションを指定せずにバックアップユーティリティコマンドを実行して、ファイルを作成できます。たとえば、./nbpgsql のようにします。このコマンドは、デフォルトの nbpgsql.conf ファイルを作成します。