Veritas NetBackup™ Appliance 容量計画とパフォーマンスチューニングガイド
- このマニュアルについて
- 第 I 部 容量計画
- 第 II 部 ベストプラクティス
- 第 III 部 パフォーマンスチューニング
- 第 IV 部 容量計画とパフォーマンスチューニングのクイックリファレンス
企業向けバックアップシステムのユースケースの対応
バックアップ要件を分析した後、次のステップは集まってバックアップシステムを設計するコンポーネントの特定を始めることです。完全で効率的なバックアップシステムを設計するときには、各コンポーネントを選ぶときに選択を決定づける主要な問題点を特定する必要もあります。たとえば、大きなデータセットを持つ数の増え続けるクライアントをバックアップする必要がある場合、問題点は考慮するバックアップソリューションが拡張可能なストレージオプションを構成できることを確認することです。
遭遇する可能性のある共通の問題点を以下に一覧で示します。
適切なハードウェア、オペレーティングシステム、必須 IT アプリケーション、バックアップソフトウェアを選択します。これらはそれぞれ複数の変数が使われていて、メンテナンスのためにやりとりするベンダーが多すぎるなど、相互運用性の課題が多くなっています。
長期保持のためだけにテープを選択します。
各タイプにはそれぞれの問題点があるため、適切なディスクストレージを選択します。
DAS (ダイレクト接続ストレージ) は追加のハードウェアおよびファイルシステムのメンテナンスを必要とします。
SAN (ストレージエリアネットワーク) は複雑さと運用コストが増します。
NAS (ネットワーク接続ストレージ) はネットワークに負担をかけます。
大きいデータセットを持つクライアントをバックアップするために適切なソリューションを選択します。大きいデータセットは、扱う際に複数の課題があります。
大きいデータベースとアプリケーションサーバー
大きい NAS ファイラ
専用バックアップネットワークの作成が必要となるために遅くなるネットワーク
バックアップ処理時間帯の超過などの問題による、スケジュールされた完全バックアップの失敗。
次の問題に対応するために仮想マシン (VM) の保護を選択します。
リソースの制約
VM の数が時間とともに増えたときの、VM の無秩序な拡大の取り扱い。これは単純に VM を作成しやすくするためで、これらの VM がすべてビジネスに絶対に必要だという理由からではありません。
重複排除プールの対比
表: ユースケースと考えられるソリューションで、上記の各問題点を別々のユースケースで評価し、それらに対処するためのソリューションを特定します。
表: ユースケースと考えられるソリューション
問題点 |
Veritas NetBackup Appliance を使った考えられるソリューション |
---|---|
遅いネットワークへの対処 |
複数の接続性オプションを考慮できます。
|
大きいデータセットを含むクライアントへの対処 |
以下を使って複数の側面からスケールアウトする能力:
|
大きいデータセットを持つクライアントのバックアップの問題への対処 - SAN クライアント |
大きいデータセットを持つクライアントの保護 - SAN クライアント
|
NetApp や EMC などのストレージファイラのバックアップへの対応 |
NetApp および EMC ファイラの保護
|
高重複排除率の達成 |
高重複排除率のためのインテリジェントな重複排除ストリームハンドラ NetBackup アクセラレータは、すべてのファイルの効率的なスキャンを行い、各完全バックアップ時に変更されたセグメントのみをアプライアンスに送信するために使用されます。完全バックアップを生成するために必要な操作は、アプライアンスおよびプライマリサーバーでバックグラウンドで実行されます。このため、完全バックアップは少ない MSDP ストレージ領域を使用して重複排除されます。 |
従来のファイルサーバーへの対応 |
最適化された合成、アクセラレータ、クライアント側重複排除を使った従来のファイルサーバーと NAS の保護
|
VMware 要件への適応 |
NetBackup 52xx Appliance に組み込まれた VMware バックアップホストのため、NetBackup Appliance を使うことで直接 vSphere バックアップを行うことができます。
詳しくは、『 NetBackup™ Appliance 管理者ガイド』の「VMware バックアップホストとして使う NetBackup アプライアンスについて」のセクションを参照してください。 |