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NetBackup ™ セキュリティおよび暗号化ガイド

Last Published: 2023-12-28

Product(s): NetBackup (10.3)

スキャンホストの前提条件

スキャンホストは、必要なマルウェアツールが構成されているホストマシンです。NetBackup と統合されると、NetBackup はスキャンホストでのスキャンを開始します。

次の前提条件を満たしていることを確認します。

スキャンホストに必要な最小構成は、8 つの CPU と 32 GB の RAM です。
マルウェアツールをインストールして構成する必要があります。
スキャンホストのサポート対象オペレーティングシステムについては、ソフトウェア互換性リストを参照してください。
スキャンホストには、NFS または SMB クライアントの共有タイプが構成されている必要があります。
スキャンホストで NetBackup フットプリントは不要です。NetBackup クライアントまたはメディアサーバーを備えた既存のシステムもスキャンホストとして使用できます。
スキャンホストは、SSH を介してメディアサーバーから到達可能である必要があります。
メモ:
メディアサーバーからホストをスキャンするための SSH 接続が成功する必要があります。
プラットフォームに応じて、次の手順を実行します。
(Windows の場合)
- OpenSSH は Windows スキャンホストで構成する必要があります。メディアサーバーからスキャンホストにアクセスできるように、OpenSSH のファイアウォールルールを作成します。
次の点に注意してください。
- Windows 2016 の場合は GitHub リポジトリから OpenSSH を取得し、Windows 2019 の場合は OpenSSH サーバー機能を有効にします。詳しくは、Microsoft 社のマニュアルを参照してください。
- メディアサーバーが 10.1.1 以降に更新された場合、Microsoft Visual C/C++ 再頒布可能パッケージは追加で依存関係になります。
  Windows スキャンホストで nbmalwareutil ユーティリティを実行するには、Visual C/C++ ランタイムライブラリ DLL が必要です。ランタイム DLL は、Microsoft Visual C++ 再頒布可能パッケージの最新のサポート対象ダウンロードに関する記事から取得できます。
(Linux の場合)
- Linux スキャンホストのデフォルトのログインシェルは bash である必要があります。
- NetBackup マルウェア検出ユーティリティをスキャンホストで実行するには、スキャンホストに libnsl.so.1 ライブラリをインストールします。libnsl ライブラリファイルの最新バージョン (/usr/lib64/libnsl.so.2 など) が存在する場合、/usr/lib64/libnsl.so.2 ファイルを指すソフトリンクファイル /usr/lib64/libnsl.so.1 を作成します。
  ソフトリンクファイルの作成例:
  # cd /usr/lib64 # ln -sf libnsl.so.2 libnsl.so.1
  メモ:
  libnsl* ライブラリファイルのインストールについてサポートを受けるには、オペレーティングシステムの管理者にお問い合わせください。
- Windows での管理者以外のユーザーの場合: Windows スキャンホストの管理者以外のユーザーを管理者グループに追加する必要があります。
- Linux での root 以外のユーザーの場合:
  - root 以外のユーザーを使用して ssh 接続を許可します。
    たとえば、/etc/ssh/sshd_config ファイルに Allow Users root scanuser エントリを追加します。
    メモ:
    スキャンユーザーは、システムで作成されている root 以外のユーザーです。
  - マウントおよびマウント解除するユーザー権限を指定します。sodoers ファイルにユーザー権限エントリを追加します。
    たとえば、/etc/sudoers ファイルで、次のいずれかを追加します。
    scanuser ALL=(ALL) NOPASSWD:ALL
    scanuser ALL=(ALL) NOPASSWD:/bin/umount, /bin/mount
  - スキャンホストで root 以外のユーザーを使用してマルウェアツールを構成します。
    メモ:
    root ユーザーを使用してスキャンを実行した場合は、/tmp/malware フォルダの権限を変更して、root 以外のユーザーに書き込み権限を付与します。
    メモ:
    例: chmod a+rwx /tmp/malware

NFS 共有形式の Windows スキャンホストの前提条件

ID マッピングへの変更が行われた場合は、Web UI からスキャンホストのクレデンシャル検証を再実行します。

ローカルの passwd ファイルマッピングを有効にします。

C:\Users\Administrator> Set-NfsMappingStore -EnableUNMLookup  $True  -UNMServer localhost
C:\Users\Administrator> nfsadmin mapping
 
The following are the settings on localhost
 
Mapping Server Lookup       : Enabled
Mapping Server              : localhost
AD Lookup                   : Disabled
AD Domain                   :

エントリは、それぞれのファイル (ファイルの種類の形式) で次のように指定する必要があります。
C:\Windows\System32\drivers\etc\passwd ファイル:
```
scanuser:x:1001:1001:Description:C:\Users\scanuser
```
C:\Windows\System32\drivers\etc\group ファイル:
```
scangroup:x:1001:1001
```
次のように nfsadmin クライアントを再起動します。
nfsadmin client stop
nfsadmin client start

PowerShell を使用して次のコマンドを実行して、ユーザーの ID (UID/GID) マッピングを確認します。

Get-NfsMappedIdentity -AccountName Administrator -AccountType User
 
UserIdentifier      : 0
GroupIdentifier     : 0
UserName            : Administrator
PrimaryGroup        :
SupplementaryGroups :

メモ:

VMware とクラウドの作業負荷ポリシーのスキャンの場合、UID と GID のマッピングを 0 に設定する必要があります。

(Azure または AWS でマーケットプレイスイメージからスキャンホストが作成されている場合) 次のように、スキャンホストの root アクセスを有効にします。

次のコマンドを使用して、root パスワードを変更します。
- sudo -i passwd
/etc/ssh/sshd_config ファイルを変更して、次のようにして root ログインに対して許可を付与します。
```
"PermitRootLogin yes" 
"PasswordAuthentication yes"
```
次のコマンドを使用してサービスを再起動します。
- service sshd reload
root ユーザーを有効にするには、/etc/cloud/cloud/cloud.cfg ファイルを次のように変更します。
disable_root 0