Enterprise Vault™ 導入/計画

Enterprise Vault のインデックスについて

アーカイブ済みのデータを速く効率的に検索できるようにするために、Enterprise Vault はアイテムをアーカイブすると同時にインデックス付けします。インデックスはアーカイブごとに作成されます。アイテムがアーカイブに追加されるか、またはアーカイブから削除されると、関連付けられたインデックス文書がインデックスに追加されるか、またはインデックスから削除されます。ユーザーがアーカイブ内でアイテムの検索を実行するときに、Enterprise Vault は実際のアーカイブではなくインデックスを検索します。

インデックスが作成される情報が多いほど、インデックスを格納するために必要なディスク領域が増加します。表: インデックスデータの概算サイズ に、インデックスの概算サイズを、インデックスレベルごとのアーカイブされていないアイテムのサイズに対する割合で示します。

Enterprise Vault 10.0 では新しく 64 ビットの検索エンジンが導入されました。64 ビットインデックスは Enterprise Vault 10.0 以降のリリースを使ってインデックス付けされるアイテムのために作成されます。Enterprise Vault の以前のリリースを使って作成されたインデックスは 32 ビットインデックスでした。検索が 32 ビットインデックスと 64 ビットインデックスの両方を含むアーカイブで実行されると、Enterprise Vault は 32 ビットインデックスと 64 ビットインデックスに対して自動的に検索します。Enterprise Vault 管理コンソールには、必要に応じて 32 ビットインデックスを 64 ビットインデックスにアップグレードするための更新ツールが提供されています。このツールについて詳しくは、『管理者ガイド』の『インデックスの管理』を参照してください。

Enterprise Vault インデックスサービスはインデックスを作成、更新、検索するための各種タスクを管理します。これは、ストレージサービスと密接に相互運用して、アイテムが格納されたとき、または後になってから、アイテムをインデックス付けし、ストレージサービスが取り込むためのアイテムを検索します。ストレージサービスは、必要であればアイテムを HTML またはテキストに変換し、この変換された内容がアイテムのインデックス付けに使われます。Enterprise Vault ではテキストまたは HTML 形式に変換できないアイテムの内容のインデックスは作成しないため、このようなアイテムの内容を検索することはできません。たとえば、一部の種類のバイナリファイルでは内容を変換したり、検索したりできません。 ただし Enterprise Vault では、変換できないアイテムの属性のインデックスは作成されるため、アーカイブ内でアイテムを検索できます。

すべての Enterprise Vault サーバーにインデックスサービスをインストールする必要はありません。たとえば、Enterprise Vault の大規模な配備では、インデックスおよびストレージサービスをより強力なコンピュータに配置して、検索と取得のパフォーマンスを最適化することができます。関連付けられたストレージおよびインデックスサービスは別のコンピュータに配置することができます。良好なパフォーマンスを維持するには、コンピュータ間の接続が高速である必要があります。

インデックス付けを実行する Enterprise Vault サーバーをインデックスサーバーグループにグループ化して、拡張性と負荷分散を提供できます。

インデックスサーバーグループについてを参照してください。