NetBackup™ Snapshot Manager for Cloud インストールおよびアップグレードガイド

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Product(s): NetBackup & Alta Data Protection (10.5.0.1)
  1. 概要
    1.  
      配備方法について
    2.  
      NetBackup Snapshot Manager for Cloud を実行する場所の決定
    3.  
      クラウドでの NetBackup Snapshot Manager の配備について
  2. 第 I 部 NetBackup Snapshot Manager for Cloud のインストールと構成
    1. NetBackup Snapshot Manager for Cloud のインストールの準備
      1.  
        システム要件への準拠
      2.  
        NetBackup Snapshot Manager ホストのサイズの決定に関する推奨事項
      3.  
        NetBackup Snapshot Manager 拡張機能のサイズの決定に関する推奨事項
      4.  
        NetBackup Snapshot Manager をインストールするインスタンスの作成またはホストの準備
      5.  
        コンテナプラットフォーム (Docker、Podman) のインストール
      6.  
        NetBackup Snapshot Manager データを格納するボリュームの作成とマウント
      7.  
        インスタンスまたは物理ホストで特定のポートが開いていることの確認
      8.  
        NetBackup Snapshot Manager でのスナップショットジョブからのバックアップの準備
      9.  
        OCI - スナップショットジョブからのバックアップの iptables ルール
    2. コンテナイメージを使用した NetBackup Snapshot Manager for Cloud の配備
      1.  
        NetBackup Snapshot Manager のインストールを開始する前に
      2.  
        Docker/Podman 環境への NetBackup Snapshot Manager のインストール
      3.  
        CIS レベル 2 v2 で構成されたホストへの NetBackup Snapshot Manager のインストール
      4.  
        NetBackup Snapshot Manager への接続のセキュリティ保護
      5.  
        NetBackup Snapshot Manager が正常にインストールされたことの確認
      6.  
        NetBackup Snapshot Manager の再起動
    3. NetBackup Snapshot Manager for Cloud 拡張機能の配備
      1.  
        NetBackup Snapshot Manager 拡張機能のインストールを開始する前に
      2.  
        NetBackup Snapshot Manager 拡張機能のダウンロード
      3. VM への NetBackup Snapshot Manager 拡張機能のインストール
        1.  
          VM に拡張機能をインストールする際の前提条件
        2.  
          VM への拡張機能のインストール
      4. Azure の管理対象 Kubernetes クラスタ (AKS) への NetBackup Snapshot Manager 拡張機能のインストール
        1.  
          Azure の管理対象 Kubernetes クラスタに拡張機能をインストールする際の前提条件
        2.  
          Azure (AKS) への拡張機能のインストール
      5. AWS の管理対象 Kubernetes クラスタ (EKS) への NetBackup Snapshot Manager 拡張機能のインストール
        1.  
          AWS の管理対象 Kubernetes クラスタに拡張機能をインストールする際の前提条件
        2. AWS (EKS) への拡張機能のインストール
          1.  
            拡張機能スクリプトを使用した拡張機能のインストール
      6. GCP の管理対象 Kubernetes クラスタ (GKE) への NetBackup Snapshot Manager 拡張機能のインストール
        1.  
          GCP の管理対象 Kubernetes クラスタに拡張機能をインストールする際の前提条件
        2.  
          GCP (GKE) への拡張機能のインストール
      7.  
        kustomize および CR YAML を使用した拡張機能のインストール
      8.  
        拡張機能の管理
    4. NetBackup Snapshot Manager for Cloud プロバイダ
      1.  
        NetBackup Snapshot Manager クラウドプロバイダを構成する理由
      2. AWS プラグインの構成に関する注意事項
        1.  
          AWS プラグイン構成の前提条件
        2.  
          クロスアカウントの構成を作成する前に
        3.  
          AWS Systems Service Manager を使用したアプリケーションの整合性スナップショットの前提条件
        4.  
          VPC エンドポイントを使用した AWS プラグイン構成の前提条件
        5.  
          NetBackup Snapshot Manager に必要な AWS アクセス権
        6.  
          NetBackup Snapshot Manager の AWS アクセス権の構成
      3. Google Cloud Platform プラグインの構成に関する注意事項
        1. クレデンシャルとサービスアカウントオプションを使用して GCP プラグインを構成するための前提条件
          1.  
            サービスアカウントオプションを使用して GCP プラグインを構成するための追加の前提条件
        2.  
          NetBackup Snapshot Manager で必要な Google Cloud Platform アクセス権
        3.  
          プラグイン構成のための GCP サービスアカウントの準備
        4.  
          NetBackup Snapshot Manager の GCP サービスアカウントの構成
        5.  
          GCP クロスプロジェクト構成
        6.  
          GCP 共有 VPC 構成
      4. Microsoft Azure プラグインの構成に関する注意事項
        1.  
          Microsoft Azure でのアクセス権の設定
        2.  
          Azure のスナップショットについて
      5. Microsoft Azure Stack Hub プラグインの構成に関する注意事項
        1.  
          Microsoft Azure Stack Hub でのアクセス権の設定
        2.  
          バックアップからリストアするための Azure Stack Hub VM のステージング場所の構成
        3.  
          Azure Stack Hub スナップショットについて
      6. OCI プラグインの構成に関する注意事項
        1.  
          NetBackup OCI サポートの制限事項
        2.  
          OCI プラグイン構成の前提条件
        3.  
          OCI の構成パラメータ
        4.  
          OCI のホストサポートの構成
        5.  
          NetBackup Snapshot Manager に必要な OCI 権限
      7.  
        DBPaaS のクラウドサービスプロバイダのエンドポイント
    5. クラウドホストまたは VM の資産を保護するための構成
      1.  
        資産の保護に使用する NetBackup Snapshot Manager の機能 (オンホストエージェントまたはエージェントレス) の決定
      2. NetBackup Snapshot Manager のオンホストエージェント機能を使用した資産の保護
        1. NetBackup Snapshot Manager エージェントのインストールおよび構成
          1.  
            NetBackup Snapshot Manager エージェントのダウンロードとインストール
          2. Linux ベースのエージェント
            1.  
              Linux ベースエージェントのインストールの準備
            2.  
              Linux ベースのエージェントの登録
          3. Windows ベースのエージェント
            1.  
              Windows ベースエージェントのインストールの準備
            2.  
              Windows ベースのエージェントの登録
        2. NetBackup Snapshot Manager アプリケーションプラグインの構成
          1.  
            アプリケーションプラグインの構成
          2. Microsoft SQL プラグイン
            1.  
              Microsoft SQL プラグインの構成に関する要件
            2.  
              Microsoft SQL Server のリストアの要件および制限事項
            3.  
              SQL AG データベースをリストアする前に必要な手順
            4.  
              SQL AG データベースをリストアした後に必要な追加手順
            5. SQL Server インスタンススナップショットのリストア後に必要な追加手順
              1.  
                SQL Server のホストレベルのリストア後に必要な手順
              2.  
                SQL Server インスタンスのディスクレベルのスナップショットを新しい場所にリストアした後に必要な手順
          3. Oracle プラグイン
            1. Oracle プラグインの構成に関する要件
              1.  
                Oracle データベースのデータとメタデータファイルの最適化
            2.  
              Oracle のリストアの要件および制限事項
            3.  
              Oracle スナップショットのリストア後に必要な追加手順
      3. NetBackup Snapshot Manager のエージェントレス機能を使用した資産の保護
        1.  
          エージェントレス構成の前提条件
        2.  
          エージェントレス機能の構成
        3.  
          NetBackup Snapshot Manager のアップグレード後のエージェントレス機能の構成
    6. Snapshot Manager for Cloud カタログのバックアップとリカバリ
      1.  
        スクリプトの使用について
      2.  
        NetBackup Snapshot Manager データのバックアップ
      3.  
        NetBackup Snapshot Manager データのリカバリ
    7. NetBackup Snapshot Manager for Cloud 資産の保護
      1. NetBackup 保護計画
        1.  
          クラウド資産に対する NetBackup 保護計画の作成
        2.  
          NetBackup 保護計画へのクラウド資産のサブスクライブ
      2.  
        スナップショットとリストアポイントコレクションのタグの割り当て
      3.  
        元のドライブのシャドウコピーを格納するための VSS の構成
    8. NetBackup Snapshot Manager for Cloud でのボリュームの暗号化
      1.  
        NetBackup Snapshot Manager でのボリュームの暗号化のサポートについて
      2.  
        Azure でのボリュームの暗号化
      3.  
        GCP でのボリュームの暗号化
      4.  
        AWS でのボリュームの暗号化
      5.  
        OCI でのボリュームの暗号化
    9. NetBackup Snapshot Manager for Cloud のセキュリティ
      1.  
        Azure Stack のセキュリティの構成
      2.  
        Azure Stack 用クラウドコネクタの構成
      3.  
        Azure Stack の CA 構成
  3. 第 II 部 NetBackup Snapshot Manager for Cloud のメンテナンス
    1. NetBackup Snapshot Manager for Cloud のログ記録
      1.  
        NetBackup Snapshot Manager のログ記録のしくみについて
      2. Fluentd ベースの NetBackup Snapshot Manager ログ記録のしくみ
        1.  
          NetBackup Snapshot Manager fluentd 構成ファイルについて
        2.  
          fluentd 構成ファイルの変更
      3.  
        NetBackup Snapshot Manager ログ
      4.  
        エージェントレスログ
      5.  
        NetBackup Snapshot Manager ログ記録のトラブルシューティング
    2. NetBackup Snapshot Manager for Cloud のアップグレード
      1.  
        NetBackup Snapshot Manager for Cloud のアップグレードについて
      2.  
        サポート対象のアップグレードパス
      3.  
        アップグレードのシナリオ
      4.  
        NetBackup Snapshot Manager のアップグレードの準備
      5.  
        NetBackup Snapshot Manager のアップグレード
      6.  
        パッチまたは Hotfix を使用した NetBackup Snapshot Manager のアップグレード
      7.  
        NetBackup Snapshot Manager ホストへのオペレーティングシステムパッチの適用
      8. NetBackup Snapshot Manager の移行とアップグレード
        1.  
          NetBackup Snapshot Manager の移行を開始する前に
        2.  
          RHEL 8.x および 9.x での NetBackup Snapshot Manager の移行とアップグレード
      9.  
        ゾーンからリージョンへの移行のための GCP 構成
      10. アップグレード後のタスク
        1.  
          NetBackup Snapshot Manager 拡張機能のアップグレード
      11.  
        移行後のタスク
    3. NetBackup Snapshot Manager for Cloud のアンインストール
      1.  
        NetBackup Snapshot Manager のアンインストールの準備
      2.  
        NetBackup Snapshot Manager のバックアップ
      3.  
        NetBackup Snapshot Manager プラグインの構成解除
      4.  
        NetBackup Snapshot Manager エージェントの構成解除
      5.  
        NetBackup Snapshot Manager エージェントの削除
      6.  
        NetBackup Snapshot Manager のスタンドアロン Docker ホスト環境からの削除
      7.  
        NetBackup Snapshot Manager 拡張機能の削除 - VM ベースまたは管理対象 Kubernetes クラスタベース
      8.  
        NetBackup Snapshot Manager のリストア
    4. NetBackup Snapshot Manager for Cloud のトラブルシューティング
      1.  
        NetBackup Snapshot Manager のトラブルシューティング
      2.  
        Windows インスタンスが NetBackup Snapshot Manager ホストとの接続性を失った場合、SQL スナップショットまたはリストアおよび個別リストア操作が失敗する
      3.  
        元のディスクがインスタンスから切断されていると、ディスクレベルのスナップショットのリストアが失敗する
      4.  
        システム管理 ID を制御ノードプールに割り当てた後も検出が機能しない
      5.  
        スナップショットからの GCP バックアップでのパフォーマンスの問題
      6.  
        ホストエージェントでの移行後にエラーメッセージが表示されて失敗する
      7.  
        ファイルのリストアジョブがエラーメッセージで失敗する
      8.  
        データムーバーの通知が受信されない
      9.  
        バックアップジョブとリストアジョブがタイムアウトエラーで失敗する
      10.  
        暗号化キーを使用した GCP リストアがエラーメッセージで失敗する
      11.  
        検出後に Amazon Redshift クラスタおよびデータベースを利用できない
      12.  
        共有 VPC サブネットが表示されない
      13.  
        コンテナマネージャがエフェメラル登録コンテナを適時に量産しないことがある
      14.  
        VM からの GCP リストアがファイアウォールルールの取得に失敗する
      15.  
        パラメータ化された VM のリストアで暗号化キーの取得に失敗する
      16.  
        セキュリティの形式がトラステッド起動の VM のスナップショットからのリストアが失敗する
      17.  
        Snapshot Manager が、指定されたプラグインインスタンスに対して、指定されたクラウドドメインを取得できない
      18.  
        SELinux の構成に関する問題
      19.  
        スナップショットからの OCI バックアップとバックアップコピーからのリストアに関するパフォーマンスの問題
      20.  
        Amazon Linux 2023 マシンへの接続が失敗する
      21.  
        スナップショットコピーからのシングルファイルリストアがエラーで失敗する
      22.  
        Windows クラウド VM で MS SQL アプリケーションのバックアップ、リストア、SFR ジョブがエラーで失敗する
      23.  
        状態 49 エラーが表示される
      24.  
        バックアップからのリストアがエラーで失敗する

システム要件への準拠

NetBackup Snapshot Manager ホストの要件

NetBackup Snapshot Manager をインストールするホストは、次の要件を満たしている必要があります。

NetBackup Snapshot Manager ホストのサイズの決定に関する推奨事項を参照してください。

表: NetBackup Snapshot Manager ホストのオペレーティングシステム、プロセッサ、およびパッケージの要件

カテゴリ

要件

オペレーティングシステム

詳しくは、NetBackup Snapshot Manager SCL (ソフトウェアの互換性リスト) を参照してください。

プロセッサアーキテクチャ

詳しくは、NetBackup Snapshot Manager SCL (ソフトウェアの互換性リスト) を参照してください。

NetBackup Snapshot Manager ホストのパッケージ

次に、NetBackup Snapshot Manager ホストにインストールするオペレーティングシステム固有の必須パッケージを示します。

  • Ubuntu: lvm2、udev

  • SUSE: lvm2、udev

  • RHEL: podman-plugins、lvm2、systemd-udev、udica、policycoreutils-devel

  • OEL: podman-plugins、lvm2、systemd-udev、udica、policycoreutils-devel

メモ:

NetBackup Snapshot Manager の単一のホスト名または FQDN には、64 文字の制限があります。これはインストール時に必要です。

マルチエイリアス機能は、Snapshot Manager ではサポートされなくなりました。

Snapshot Manager バージョン 10.4 以降のインストールは、旧バージョンの NetBackup プライマリサーバー (10.2 以前) ではサポートされません。10.2 以前のリリースからのアップグレードサポートの場合:

NetBackup Snapshot Manager のアップグレード

表: NetBackup Snapshot Manager ホストのシステム要件

NetBackup Snapshot Manager がインストールされているホスト

要件

アマゾンウェブサービス (AWS) インスタンス

  • Elastic Compute Cloud (EC2) インスタンスタイプ: t3.large

  • vCPU: 2

  • RAM: 16 GB

  • root ディスク: ソリッドステートドライブ (GP2) 付き 64 GB

  • データボリューム: スナップショット資産データベースに対する暗号化があるタイプ GP2 の 50 GB EBS (Elastic Block Store) ボリューム。このデータボリュームは開始時の値として使用し、必要に応じてストレージを拡張します。

PaaS 作業負荷の場合:

  • Elastic Compute Cloud (EC2) インスタンスタイプ: m4.2xlarge

  • CPU: 8

  • RAM: 32 GB

Microsoft Azure VM

  • 仮想マシン形式: D2s_V3 標準

  • CPU コア: 2

  • RAM: 16 GB

  • ルートディスク: 64 GB SSD

  • データボリューム: スナップショット資産データベース用の 50 GB Premium SSD バージョン 1。ストレージアカウントの種類 Premium_LRS。ホストキャッシュを読み取り/書き込みに設定します。

Azure クラウドで RHEL インスタンスに NetBackup Snapshot Manager を配備する前に、次の操作を行ってください。

  • Red Hat Subscription Manager を使用して Red Hat に RHEL インスタンスを登録する

  • ディスク容量の最小要件を満たすために RHEL インスタンスのデフォルトの LVM パーティションを拡張する

Microsoft Azure Stack Hub VM

  • 仮想マシン形式:

    • DS2_v2 Standard - CPU コア数 2、RAM 7 GB

    • DS3_v2 Standard - CPU コア数 4、RAM 14 GB

  • ルートディスク: 64 GB SSD

  • データボリューム: スナップショット資産データベース用の 50 GB Premium SSD バージョン 1。ストレージアカウントの種類 Premium_LRS。ホストキャッシュを読み取り/書き込みに設定します。

Azure Stack Hub クラウドで RHEL インスタンスに NetBackup Snapshot Manager を配備する前に、次の操作を行ってください。

  • Red Hat Subscription Manager を使用して Red Hat に RHEL インスタンスを登録する

  • ディスク容量の最小要件を満たすために RHEL インスタンスのデフォルトの LVM パーティションを拡張する

Google Cloud Platform (GCP) VM

  • 仮想マシンタイプ: n2-standard-4

  • vCPU: 2

  • RAM: 16 GB

  • ブートディスク: 64 GB の標準永続ディスク

  • データボリューム: 自動暗号化があるスナップショット資産データベース用の 50 GB SSD 永続ディスク

    メモ:

    LVM のインデックス付けに対応するため、NetBackup Snapshot Manager ホストでマルチパスサービスが無効になっていることを確認します。

メモ:

カスタムイメージを使用して NetBackup Snapshot Manager を配備する場合は、「ゲスト環境をインストールする」に記載されている GCP のガイドラインに従います。

OCI (Oracle Cloud Infrastructure)

  • VM タイプ (シェイプタイプ): VM.Standard.E4.Flex/ VM.Standard.E5.Flex/ VM.Standard3.Flex/ VM.Optimized3.Flex

  • OCPU: 1

  • RAM: 16 GB

  • ブートボリューム: 50 GB

  • データボリューム: 50 GB

メモ:

スナップショットからのバックアップとシングルファイルリストアを使用するには、Oracle Cloud Agent が実行されており、ブロックボリューム管理プラグインが OCI コンソールから有効になっていることを確認します。詳しくは、Oracle のマニュアルを参照してください。

ディスク容量の要件

NetBackup Snapshot Manager はホスト上の次のファイルシステムを使用して、インストール時にすべてのコンテナイメージとファイルを保存します。

  • / (ルートファイルシステム)

  • /var

/var ファイルシステムは、コンテナの実行時にさらに使用されます。NetBackup Snapshot Manager のインストールまたはアップグレード先のホストに、次のコンポーネント用の十分な空き容量があることを確認します。

表: NetBackup Snapshot Manager コンポーネントの空き容量に関する考慮事項

コンポーネント

空き容量の要件

NetBackup Snapshot Manager コンテナ

最小 10 GB (推奨 30 GB) の空き容量。

NetBackup Snapshot Manager エージェントとプラグイン

350 MB の空き容量 (構成する各 NetBackup Snapshot Manager プラグインおよびエージェント用)

さらに、NetBackup Snapshot Manager は NetBackup Snapshot Manager データを格納するために個別のボリュームも必要です。このボリュームを作成して NetBackup Snapshot Manager ホストの /cloudpoint に確実にマウントします。

表: NetBackup Snapshot Manager データボリュームの空き容量に関する考慮事項

ボリュームのマウントパス

サイズ

/cloudpoint

50 GB 以上

NetBackup Snapshot Manager ホストのサイズの決定に関する推奨事項を参照してください。

ファイアウォールポートの要件

インバウンドとアウトバウンドのファイアウォールポートの要件を次に示します。

  • 次のインバウンドポートを開く必要があります。

    • 443: プライマリ、メディア、クライアントからの API 要求を処理します。デフォルトポートで構成する場合は、カスタムポートのファイアウォールでインバウンドを許可する必要があります。

    • 5671: Snapshot Manager のエージェント用。

  • 次のアウトバウンドポートが必要です。

    • 22: Linux VM (OpenSSH) と Windows VM (WMI) へのエージェントレス接続用。

    • 1556: NetBackup プライマリサーバーへの登録用。

バックアップコピーからの SFR (シングルファイルリストア) に必要な追加ポートを次に示します。

  • Windows の場合: ストレージサーバーから SMB 共有にアクセスするには、ポート 139 と 445 をクライアント (オンホストエージェントが実行されているターゲット VM) からアウトバウンドに開く必要があります。

  • Linux の場合: ストレージサーバーから NFS 共有にアクセスするには、ポート 2049 と 111、標準の NFS ポート、2049 と 111 をクライアント (オンホストエージェントが実行されているターゲット VM) からアウトバウンドに開く必要があります。

NetBackup Snapshot Manager エージェントとプラグインのサポート対象アプリケーション、オペレーティングシステム、クラウドプラットフォーム

NetBackup Snapshot Manager は次のアプリケーション、オペレーティングシステム、クラウドプラットフォームをサポートしています。

これらの資産は、NetBackup Snapshot Manager の構成方法、NetBackup Snapshot Manager クラウドエージェントとプラグイン (旧名はオフホストプラグイン) を使用するかどうか、NetBackup Snapshot Manager アプリケーション設定プラグイン (旧名はオンホストプラグイン) を使用するかどうか、または NetBackup Snapshot Manager エージェントレス機能を使用するかどうかにかかわらずサポートされます。

表: サポート対象アプリケーション、オペレーティングシステム、クラウドプラットフォーム

カテゴリ

サポート

アプリケーション

メモ:

サポートされているバージョンの完全なリストについては、NetBackup Snapshot Manager SCL (ソフトウェア互換性リスト) を参照してください。

サポート対象資産のオペレーティングシステム

  • RHEL (Red Hat Enterprise Linux)

  • Windows Server

  • OEL (Oracle Enterprise Linux)

メモ:

サポートされているバージョンの完全なリストについては、NetBackup Snapshot Manager SCL (ソフトウェア互換性リスト) を参照してください。

クラウドプラットフォーム

アマゾンウェブサービス (AWS)

アプリケーションを保護する場合、アプリケーションは t2.large 以上の仕様の AWS インスタンスタイプでホストされている必要があります。現在、NetBackup Snapshot Manager では t2.medium 以下のインスタンスタイプで実行されているアプリケーションはサポートされません。

t2 シリーズのインスタンスは、AWS によって推奨されるデバイスの命名規則に従っている場合にのみサポートされます。

詳しくは、次のリンクを参照してください。

Microsoft Windows ベースのアプリケーションを保護するには、t2.xlarge または t3.xlarge 以上の仕様のインスタンスタイプを使用します。

AWS の構成に必要な権限について詳しくは、次のリンクを参照してください。

NetBackup Snapshot Manager に必要な AWS アクセス権を参照してください。

Microsoft Azure

アプリケーションを保護する場合、アプリケーションは D2s_V3 標準以上の仕様の Azure 仮想マシン形式でホストされている必要があります。

Microsoft Windows ベースのアプリケーションを保護するには、B4ms または D4s_V3 以上の仕様の仮想マシンを使用します。

メモ:

NetBackup Snapshot Manager Azure プラグインは Premium SSD v2 (PremiumV2_LRS)、UltraSSD_LRS、Premium_LRS、Standard_LRS、StandardSSD_LRS のディスク形式をサポートします。

その他のすべてのディスク形式は、スナップショットのリストア操作中にデフォルトで Standard_LRS になります。

Azure の構成に必要な権限について詳しくは、次のリンクを参照してください。

Microsoft Azure でのアクセス権の設定を参照してください。

Microsoft Azure Stack Hub (2008 以降)

アプリケーションを保護する場合、アプリケーションは DS2_v2 Standard 以降の仕様の Azure Stack Hub 仮想マシン形式でホストされている必要があります。詳しくは、「Azure Stack Hub でサポートされている VM サイズ」を参照してください。

メモ:

NetBackup Snapshot Manager Azure Stack Hub プラグインは Premium_LRS、Standard_LRS、StandardSSD_LRS のディスク形式をサポートします。

その他のすべてのディスク形式は、スナップショットのリストア操作中にデフォルトで Standard_LRS になります。

Microsoft Azure Stack の構成に必要な権限について詳しくは、次のリンクを参照してください。

Microsoft Azure Stack Hub でのアクセス権の設定を参照してください。

GCP (Google Cloud Platform)

アプリケーションを保護する場合、アプリケーションは n2-standard-4 以上の仕様の GCP 仮想マシン形式でホストされている必要があります。

Google Cloud Platform の構成に必要な権限について詳しくは、次のリンクを参照してください。

NetBackup Snapshot Manager で必要な Google Cloud Platform アクセス権を参照してください。

OCI (Oracle Cloud Infrastructure)

アプリケーションを保護する場合は、x86_64 マシンでアプリケーションをホストします。2 つの OCPU と 16 GB の RAM を使用します。

OCI の構成に必要な権限について詳しくは、次のリンクを参照してください。

NetBackup Snapshot Manager に必要な OCI 権限を参照してください。

アプリケーションリストア機能を使用するには、OCI コンソールからホストする VM のブロックボリューム管理プラグインを有効にします。詳しくは、以下を参照してください。

ブロックボリューム管理プラグインの有効化

NetBackup Snapshot Manager タイムゾーン

NetBackup Snapshot Manager を配備するホストのタイムゾーン設定が、要件に従っており、パブリック NTP サーバーと同期していることを確認します。

デフォルトでは、NetBackup Snapshot Manager は NetBackup Snapshot Manager のインストール先のホストに設定されているタイムゾーンを使用します。ログのすべてのエントリのタイムスタンプは、ホストマシンのクロック設定に従います。

プロキシサーバーの要件

NetBackup Snapshot Manager を配備しているインスタンスが、プロキシサーバーの背後にある場合、つまり、NetBackup Snapshot Manager インスタンスがプロキシサーバーを使用してインターネットに接続する場合は、NetBackup Snapshot Manager のインストール時にプロキシサーバーの詳細を指定する必要があります。NetBackup Snapshot Manager インストーラは、プロキシサーバーの情報を、NetBackup Snapshot Manager コンテナ固有の一連の環境変数に格納します。

次の表に、NetBackup Snapshot Manager インストーラに提供する必要がある環境変数とプロキシサーバー情報を示します。この情報を手元に用意してください。NetBackup Snapshot Manager のインストール時にこれらの詳細を入力する必要があります。

表: NetBackupSnapshot Manager に必要なプロキシサーバーの詳細

NetBackup Snapshot Manager インストーラによって作成される環境変数

説明

VX_HTTP_PROXY

すべての接続に使用される HTTP プロキシ値が格納されます。たとえば、"http://proxy.mycompany.com:8080/" です。

VX_HTTPS_PROXY

すべての接続に使用される HTTP プロキシ値が格納されます。たとえば、"http://proxy.mycompany.com:8080/" です。

VX_NO_PROXY

プロキシサーバーをバイパスできるホストが格納されます。たとえば、"localhost,mycompany.com,192.168.0.10:80" です。

メモ:

NetBackup Snapshot Manager をクラウドに配備する場合は、このパラメータで次の値をそれぞれ設定していることを確認します。

AWS インスタンス、Azure VM、OCI インスタンスの場合: 169.254.169.254

GCP 仮想マシンの場合: 169.254.169.254,metadata,metadata.google.internal

NetBackup Snapshot Manager はこれらのアドレスを使用して、インスタンスメタデータサービスからインスタンスメタデータを収集します。

プロキシサーバー経由で外部と通信する必要がある NetBackup Snapshot Manager サービスは、NetBackup Snapshot Manager のインストール時に設定された事前定義済みの環境変数を使用します。

FIPS サポート要件

FIPS サポートは、次の場合にのみ適用されます。

  • NetBackup、NetBackup Snapshot Manager およびすべての保護対象の作業負荷の FIPS 準拠の状況は、次の表に示すとおりです。

    コンポーネント

    FIPS の状態

    FIPS の状態

    NetBackup

    Y

    N

    Y

    Y

    NetBackup Snapshot Manager

    N

    Y

    Y

    Y

    作業負荷システム

    Y/N

    Y/N

    Y

    N

    推奨

    N

    N

    Y

    N

  • RHEL 8 プラットフォームでの新規インストールと、VM ベース (BYOD) の配備のみに限定されます。

メモ:

OCI の NetBackup Snapshot Manager 配備は FIPS 準拠ではありません。