Veritas InfoScale™ 7.3.1 ソリューションガイド - Linux

Last Published:
Product(s): InfoScale & Storage Foundation (7.3.1)
  1. 第 I 部 Veritas InfoScale の概要
    1. Veritas InfoScale の概要
      1.  
        Veritas InfoScale 製品スイートについて
      2.  
        Veritas InfoScale Foundation について
      3.  
        Veritas InfoScale Storage について
      4.  
        Vertias InfoScale Availability について
      5.  
        Veritas InfoScale Enterprise について
      6.  
        Veritas InfoScale 製品スイートのコンポーネント
  2. 第 II 部 Veritas InfoScale 製品のソリューション
    1. Veritas InfoScale 製品のソリューション
      1.  
        Veritas InfoScale 製品の使用例
      2.  
        Veritas InfoScale 7.3.1 製品全体での機能のサポート
      3.  
        Sybase データベースでの SmartMove とシンプロビジョニングの使用
      4.  
        単一のクラスタ内でアプリケーション分離機能を使用した複数のパラレルアプリケーションの実行
      5.  
        アプリケーション分離機能を使用した専用ストレージノードでの FSS ストレージ容量の拡張
      6.  
        Veritas InfoScale 製品の使用例情報
  3. 第 III 部 データベースのパフォーマンスの向上
    1. データベースアクセラレータの概要
      1.  
        Veritas InfoScale 製品コンポーネントのデータベースアクセラレータについて
    2. Veritas Concurrent I/O によるデータベースパフォーマンスの向上
      1. 同時 I/O について
        1.  
          同時 I/O の動作
      2. 同時 I/O の有効化と無効化のタスク
        1.  
          Sybase の同時 I/O の有効化
        2.  
          Sybase の同時 I/O の無効化
    3. Atomic Write I/O によるデータベースパフォーマンスの向上
      1.  
        atomic write I/O について
      2.  
        atomic write I/O の必要条件
      3.  
        atomic write I/O 機能の制限事項
      4.  
        Storage Foundation の atomic write I/O 機能で MySQL データベースをサポートするしくみ
      5.  
        VxVM および VxFS でエクスポートされる IOCTL
      6.  
        VxVM RAW ボリュームでの atomic write I/O の MySQL サポート
      7.  
        VxFS ファイルシステム上の MySQL 用 atomic write I/O サポートの設定
      8.  
        アトミック書き込み対応ファイルシステムを動的に拡張する
      9.  
        atomic write I/O サポートを無効にする
  4. 第 IV 部 PITC の使用
    1. PITC 方法の理解
      1. PITC(Point-In-Time Copy)の概要
        1.  
          プライマリホストに対する PITC ソリューションの実装
        2.  
          オフホストに対する PITC ソリューションの実装
      2.  
        PITC を使う状況
      3. Storage Foundation PITC テクノロジについて
        1. ボリュームレベルのスナップショット
          1.  
            ボリュームスナップショットの永続 FastResync
          2.  
            ボリュームスナップショットのデータ整合性
        2.  
          Storage Checkpoint
    2. バックアップと回復
      1.  
        Storage Foundation and High Availability Solutions のバックアップと回復の方法
      2. 複数の PITC の保持
        1.  
          複数の PITC の設定
        2.  
          PITC の更新
        3.  
          論理的破損からの回復
        4.  
          更新されたスナップショットイメージを使用したオフホスト処理
      3. データベースのオンラインバックアップ
        1. 同一ホスト上でのデータベースのオンラインバックアップ作成
          1.  
            バックアップのためのフルサイズインスタントスナップショットの準備
          2.  
            データベースバックアップのための領域最適化スナップショットの準備
          3.  
            同じホスト上での Sybase データベースのバックアップ
          4.  
            ボリュームの再同期
        2. データベースのオフホストオンラインバックアップの作成
          1.  
            オンライン Sybase データベースのオフホストバックアップの作成
          2.  
            ボリュームの再同期
      4. オフホストのクラスタファイルシステムのバックアップ
        1.  
          共有アクセスのためのファイルシステムのマウント
        2.  
          共有アクセスでマウントされたファイルシステムのスナップショットの準備
        3.  
          共有アクセスでマウントされたファイルシステムのスナップショットのバックアップ
        4.  
          スナップショットボリュームからのボリュームの再同期
        5.  
          スナップショットプレックスの再接続
      5. Storage Checkpoint を使ったデータベースのリカバリ
        1.  
          Storage Checkpoint の作成
        2.  
          データベースのロールバック
    3. NetBackup 環境でのバックアップと回復
      1.  
        Veritas NetBackup について
      2.  
        Sybase のバックアップとリストアを実行するための NetBackup の使用について
      3. SFHA Solutions 製品環境での NetBackup の使用
        1.  
          NetBackup マスターサーバーのクラスタ化
        2.  
          NetBackup を使用した VxVM ボリュームのバックアップとリカバリ
        3.  
          NetBackup を使った VxVM ボリュームのリカバリ
    4. オフホスト処理
      1.  
        Veritas InfoScale Storage Foundation のオフホスト処理方法
      2. 意思決定支援システムでの複製データベースの使用
        1. 同じホスト上での複製データベースの作成
          1.  
            複製データベースの準備
          2.  
            複製データベースの作成
        2. オフホスト複製データベースの作成
          1.  
            オフホスト意志決定支援システムの複製データベースの設定
          2.  
            プライマリホストとのデータの再同期
          3.  
            ウォームスタンバイ Sybase ASE 12.5 データベースの更新
          4.  
            スナップショットプレックスの再接続
      3.  
        オフホスト処理とは
      4.  
        VVR でのオフホスト処理について
    5. テスト環境の作成および更新
      1.  
        テスト環境について
      2.  
        テスト環境の作成
      3.  
        テスト環境の更新
    6. ファイルの PITC の作成
      1. FilsSnap を使用した PITC ファイルの作成
        1.  
          仮想デスクトップをプロビジョニングするための FileSnap の使用
        2.  
          FileSnap を使用した仮想マシンに対する書き込みを集中的に行うアプリケーション の最適化
        3.  
          FileSnaps を使用してデータの複数のコピーを瞬時に作成する
  5. 第 V 部 ストレージ利用率の最大化
    1. SmartTier によるストレージ階層化の最適化
      1.  
        SmartTier について
      2.  
        VxFS MVS ファイルシステムについて
      3.  
        VxVM ボリュームセットについて
      4.  
        ボリュームタグについて
      5.  
        Sybase での SmartTier の使用例
      6.  
        SmartTier によるストレージ階層化を目的とするファイルシステムの設定
      7.  
        SmartTier による古いアーカイブログの階層 2 ストレージへの再配置
      8.  
        非アクティブな表領域またはセグメントの階層 2 ストレージへの再配置
      9.  
        有効なインデックスの高価なストレージへの再配置
      10.  
        すべてのインデックスの高価なストレージへの再配置
    2. Flexible Storage Sharing を使ったストレージの最適化
      1. Flexible Storage Sharing について
        1.  
          Flexible Storage Sharing の制限事項
      2.  
        Flexible Storage Sharing でストレージを最適化するための使用例について
      3.  
        共有なしストレージによる SFRAC クラスタ環境の設定
      4.  
        ハイブリッドストレージによる SmartTier 機能の実装
      5.  
        共有ストレージなしのキャンパスクラスタの設定
  6. 第 VI 部 データ移行
    1. データ移行の理解
      1.  
        データ移行のタイプ
    2. LVM から VxVM へのオフライン移行
      1.  
        LVM からの移行について
      2.  
        未使用の LVM 物理ボリュームの VxVM ディスクへの変換
      3. LVM ボリュームグループの VxVM ディスクグループへの変換
        1.  
          ボリュームグループの変換に関する制限事項
        2.  
          LVM ボリュームグループの VxVM ディスクグループへの変換
        3. 障害分析の第 2 段階の例
          1.  
            ボリュームグループのスナップショット
          2.  
            dm_mirror モジュールがカーネルにロードされていません。(dm_mirror module not loaded in the kernel)
          3.  
            変換に必要な LVM1 ボリュームグループへのエクステント移動
          4.  
            ボリュームグループ内の認識できないパーティション
      4. LVM ボリュームグループ復元
        1.  
          LVM ボリュームグループのリストア
    3. ネーティブファイルシステムから VxFS へのオフライン変換
      1.  
        ネーティブファイルシステムの VxFS へのオフライン変換について
      2.  
        ネーティブファイルシステムの VxFS へのオフライン変換の必要条件
      3.  
        ネーティブファイルシステムの VxFS への変換
    4. ネーティブファイルシステムの VxFS ファイルシステムへのオンライン移行
      1.  
        ネーティブファイルシステムの VxFS ファイルシステムへのオンライン移行について
      2.  
        ネーティブファイルシステムの VxFS ファイルシステムへのオンライン移行用の管理インターフェース
      3.  
        ネーティブファイルシステムの VxFS ファイルシステムへの移行
      4.  
        ネーティブファイルシステムの VxFS ファイルシステムへのオンライン移行のバックアウト
      5. オンライン移行中に利用できない VxFS 機能
        1.  
          オンライン移行の制限
    5. ストレージアレイの移行
      1.  
        Linux を使用するストレージでのアレイの移行
      2.  
        移行のためのストレージミラーの概要
      3.  
        新しいストレージの割り当て
      4.  
        新しいディスクの初期化
      5.  
        現在の VxVM 情報の確認
      6.  
        ディスクグループへの新しいディスクの追加
      7.  
        ミラー化
      8.  
        監視
      9.  
        ミラー化の完了
      10.  
        古いストレージの削除
      11.  
        ミラー化後の手順
    6. プラットフォーム間のデータ移行
      1. CDS(Cross-Platform Data Sharing)機能の概要
        1.  
          プラットフォーム間の共有データ
        2.  
          ディスクドライブのセクタサイズ
        3.  
          ブロックサイズの問題
        4.  
          オペレーティングシステムのデータ
      2. CDS ディスク形式とディスクグループ
        1. CDS のディスクアクセスと形式
          1. CDS ディスクタイプ
            1.  
              プライベートリージョンおよびパブリックリージョン
            2.  
              ディスクアクセスタイプ auto
            3.  
              プラットフォームブロック
            4.  
              AIX 共存ラベル
            5.  
              HP-UX 共存ラベル
            6.  
              VxVM ID ブロック
          2. CDS(Cross-platform Data Sharing)ディスクグループについて
            1.  
              デバイスクォータ
            2.  
              マイナーデバイス番号
        2.  
          非 CDS ディスクグループ
        3. ディスクグループアラインメント
          1. アラインメント値
            1.  
              DRL(Dirty Region Log)アラインメント
          2.  
            ボリューム作成時のオブジェクトのアラインメント
      3. CDS(Cross-platform Data Sharing)を使用するためのシステムの設定
        1. 未初期化ディスクからの CDS ディスクの作成
          1.  
            vxdisksetup による CDS ディスクの作成
          2.  
            vxdiskadm による CDS ディスクの作成
        2. 初期化済みの VxVM ディスクを用いた CDS ディスクの作成
          1.  
            ディスクグループに属さないディスクからの CDS ディスクの作成
          2.  
            ディスクグループにすでに属しているディスクからの CDS ディスクの作成
        3. CDS ディスクグループの作成
          1.  
            vxdg init による CDS ディスクグループの作成
          2.  
            vxdiskadm による CDS ディスクグループの作成
        4.  
          非 CDS ディスクから CDS ディスクへの変換
        5.  
          非 CDS ディスクグループから CDS ディスクグループへの変換
        6.  
          ライセンスの確認
        7.  
          デフォルトファイル
      4. システムの管理
        1. ディスクの操作
          1.  
            デフォルトのディスク形式の変更
          2.  
            CDS ディスクラベルのリストア
        2. ディスクグループの操作
          1.  
            ディスクのカプセル化時のディスクグループアラインメントの変更
          2.  
            非 CDS ディスクグループのアラインメント変更
          3.  
            CDS ディスクグループの分割
          4.  
            CDS ディスクグループと非 CDS ディスクグループ間のオブジェクトの移動
          5.  
            CDS ディスクグループ間のオブジェクトの移動
          6.  
            ディスクグループの結合
          7.  
            ディスクグループ作成のためのデフォルトの CDS 設定の変更
          8.  
            非 CDS ディスクグループの作成
          9.  
            古いバージョンの非 CDS ディスクグループのアップグレード
          10.  
            CDS ディスクグループ内のディスクの交換
          11.  
            CDS ディスクグループの最大デバイス数の設定
          12.  
            DRL マップサイズとログサイズの変更
          13.  
            DRL ログを含むボリュームの作成
          14.  
            DRL マップサイズの設定
        3. 情報の表示
          1.  
            ディスクグループの CDS 属性の設定の確認
          2.  
            CDS ディスクグループの最大デバイス数の表示
          3.  
            従来の DRL ログのマップサイズとマップアラインメントの表示
          4.  
            ディスクグループのアラインメントの表示
          5.  
            ログマップサイズとログマップアラインメントの表示
          6.  
            512 バイト単位での、オフセットとサイズの情報の表示
        4.  
          共有ディスクグループのデフォルトのアクティブ化モード
        5.  
          CDS ディスクグループのインポートに関するその他の注意事項
      5. ファイルシステムに関する注意事項
        1.  
          ファイルシステム内のデータに関する注意事項
        2.  
          ファイルシステムの移行
        3. 移行先の指定
          1.  
            移行先の指定例
        4. fscdsadm コマンドの使用
          1.  
            メタデータの制限を超えていないことの確認
          2. 移行先オペレーティングシステムのリストの管理
            1.  
              移行先オペレーティングシステムのリストへのエントリの追加
            2.  
              移行先オペレーティングシステムのリストからのエントリの削除
            3.  
              移行先オペレーティングシステムのリストからの全エントリの削除
            4.  
              移行先オペレーティングシステムのリストの表示
          3.  
            指定された CDS 制限をファイルシステムで強制的に適用する
          4.  
            指定された CDS 制限をファイルシステムで無視する
          5.  
            ファイルシステムの移行先オペレーティングシステムの有効性確認
          6.  
            ファイルシステムの CDS 状態の表示
        5.  
          1 回のみのファイルシステム移行
        6. 継続的なファイルシステムの移行
          1.  
            継続的な移行の中止
        7.  
          ファイルシステムの変換時期
        8. ファイルシステムのバイト順の変更
          1.  
            別のファイルシステムからのファイルのインポートとマウント
      6.  
        アラインメント値とブロックサイズ
      7.  
        スナップショットボリュームの移行
    7. Oracle ASM から Veritas File System への移行
      1.  
        移行について
      2.  
        移行の前提条件
      3.  
        移行の準備
      4.  
        Oracle データベースの Oracle ASM から VxFS への移行
  7. 第 VII 部 vSphere の Just In Time Availability ソリューション
    1. vSphere の Just In Time Availability ソリューション
      1. Just In Time Availability について
        1.  
          Just In Time Availability のスタートガイド
      2.  
        前提条件
      3.  
        サポート対象のオペレーティングシステムと設定
      4.  
        計画の設定
      5.  
        計画の管理
      6.  
        計画の削除
      7.  
        プロパティの表示
      8.  
        [履歴 (History)]タブの表示
      9.  
        Just In Time Availability の制限事項
  8. 第 VIII 部 Veritas InfoScale 4 K セクタのデバイスサポートのソリューション
    1. Veritas InfoScale 4 k セクタのデバイスサポートのソリューション
      1.  
        4 K セクタサイズの技術について
      2.  
        Veritas InfoScale のサポート外の構成
      3.  
        512 バイトセクタ サイズのデバイスから 4 K セクタサイズのデバイスへの VxFS ファイルシステムの移行
  9. 第 IX 部 参照
    1. 付録 A. Veritas AppProtect ログおよび操作の状態
      1.  
        ログファイル
      2.  
        計画の状態
    2. 付録 B. Veritas AppProtect のトラブルシューティング
      1.  
        Just In Time Availability のトラブルシューティング

LVM ボリュームグループの VxVM ディスクグループへの変換

LVM ボリュームグループを VxVM ディスクグループに変換するには、次の手順を実行します。

  1. 変換する LVM ディスクとボリュームグループを確認します。vgdisplay などの LVM 管理ユーティリティを使って、変換する LVM ボリュームグループとそれを構成するディスクを特定します。また、以下に示すように、vxvmconvertlistvg オペレーションを使って、グループとそのメンバーディスクを確認したり、list オペレーションを使って、システムに認識されているディスクを表示することもできます。
    # vxvmconvert
       .
       .
       .
    Select an operation to perform: list
       .
       .
       .
    Enter disk device or "all"[<address>,all,q,?](default: all) all
     
    DEVICE        DISK        GROUP       STATUS
    cciss/c0d0    -           -           online invalid
    cciss/c0d1    -           -           online
    sda           -           -           online
    sdb           disk01      rootdg      online
    sdc           disk02      rootdg      online
    sdd           disk03      rootdg      online
    sde           -           -           error
    sdf           -           -           error
    sdg           -           -           error
    sdh           -           -           error
     
    Device to list in detail [<address>,none,q,?] (default: none)

    [デバイス(DEVICE)] 列には、物理ディスクのディスクアクセス名が表示されます。 [ディスク名(DISK)] 列にディスクメディア名のエントリがあるディスクは VM 制御下にあることを示し、[グループ(GROUP)]列はディスクグループのメンバーシップを示します。 [状態(STATUS)] 列は、VxVM がディスクを使用できるかどうかを示します。 LVM ディスクは VxVM で使用できないため、error 状態として表示されます。​​​

    LVM ボリュームグループの情報を一覧表示するには、listvg オペレーションを使います。

    Select an operation to perform: listvg
       .
       .
       .
    Enter Volume Group (i.e.- vg04) or "all"
    [<address>,all,q,?] (default: all) all
    
    LVM VOLUME GROUP INFORMATION
    Name         Type         Physical Volumes
    vg02         Non-Root   /dev/sdf /dev/sdh1
    
    Volume Group to list in detail
    [<address>,none,q,?] (default: none) vg02
    --- Volume group ---
    VG Name                      vg02
    VG Access                    read/write
    VG Status                    available/resizable
    VG #                         0
    MAX LV                       256
    Cur LV                       0
    Open LV                      0
    MAX LV Size                  255.99 GB
    Max PV                       256
    Cur PV                       2
    Act PV                       2
    VG Size                      16.95 GB
    PE Size                      4 MB
    Total PE                     4338
    Alloc PE / Size              0 / 0
    Free PE / Size               4338 / 16.95 GB
    VG UUID                      IxlERp-poi2-GO2D-od2b-G7fd-3zjX-PYycMn
     
    --- No logical volumes defined in "vg02" ---
     
    --- Physical volumes ---
    PV Name (#)                  /dev/sdf (2)
    PV Status                    available / allocatable
    Total PE / Free              PE 2169 / 2169
    PV Name (#)                  /dev/sdh1 (1)
    PV Status                    available / allocatable
    Total PE / Free PE           2169 / 2169
     
    List another LVM Volume Group? [y,n,q,?] (default: n)
  2. 新しい VxVM 論理ボリューム名を計画します。 変換により、システムがボリューム内のデータへのアクセスに使うデバイス名が変更されます。 LVM は、その論理ボリュームのデバイスノードを、ボリュームグループの名前が付けられたディレクトリの /dev に作成します。 VxVM は、/dev/vx/dsk/diskgroup/dev/vx/rdsk/diskgroup にデバイスノードを作成します。 変換が完了すると、LVM デバイスノードはシステムに存在しなくなります。

    /etc/fstab にリストされているファイルシステムの場合、vxvmconvert は、fsck、mount、その他のユーティリティに伴う問題を回避するため、古い LVM ボリューム名の代わりに新しい VxVM デバイス名を使います。 ただし、特定のデバイスノード名を参照する他のアプリケーションは、そのデバイスが同じ場所に存在しなくなった場合に失敗する可能性があります。

    以下の種類のアプリケーションについて、これらのアプリケーションが LVM デバイス名を参照しているかどうか、およびリスクがあるかどうかを確認してください。

    • raw 論理デバイスにアクセスするデータベース。

    • プライベートファイルで名前が指定されたデバイスノードで実行されるバックアップ。 バックアップのラベルにデバイス名が記録されている場合もあります。

    • cron によって実行されるスクリプト。

    • その他の管理スクリプト。

  3. 項目 [1 変換対象の LVM ボリュームグループを分析します(1 Analyze LVM Volume Groups for Conversion)]vxvmconvert のメインメニューから選択し、各 LVM ボリュームグループの変換が可能かどうかを確認します。

    この手順は省略可能です。 分析は、ユーザーがデータにアクセスしている稼動中のシステムで実行できます。 これは、変換対象のグループやディスクの数が多く、変換の停止時間についての最適な計画や管理を考慮する必要がある場合に有用です。

    次に示すのは、ボリュームグループの正常な分析からのサンプル出力です。

    Select an operation to perform: 1
       .
       .
       .
    Select Volume Groups to analyze:
    [<pattern-list>,all,list,listvg,q,?] vg02
     
    vg02
     
    Analyze this Volume Group? [y,n,q,?] (default: y) y
     
    Conversion Analysis of the following devices was successful.
     
    /dev/sdf /dev/sdh1
     
    Hit RETURN to continue.
    
    Second Stage Conversion Analysis of vg02 
     
    Volume Group vg02 has been analyzed and prepared for conversion.
     
    Volume Group Analysis Completed 
     
    Hit RETURN to continue.

    オンディスクのデータ移行に必要な領域が不足しているために、オフディスクのデータ移行が必要な場合は、使用できる追加ディスクの選択を求めるメッセージが表示されます。

    分析は、さまざまな原因のうちのいずれかにより、失敗する場合があります。

    ボリュームグループの変換に関する制限事項

    vxvmconvert によるメッセージ出力には、失敗の種類と、分析を再試行する前に実行できる処理が示されています。

    障害分析の第 2 段階の例

  4. VxVM への変換を試みる前に、LVM 設定とユーザーデータのバックアップを作成してください。 また、LVM 設定自体もバックアップしてください。

    警告:

    変換時には、擬似再ブート、停電、ハードウェアエラー、オペレーティングシステムのバグなどによって、予測不可能な結果が生じることがあります。そのため、検証済みのバックアップを用意してデータを保護することをお勧めします。

    vxvmconvert を実行する前に、次に示すように、vgcfgbackup ユーティリティを使って LVM ボリュームグループの設定のコピーを保存することができます。

    # vgcfgbackup volume_group_name

    これにより、バックアップファイル /etc/lvmconf/volume_group_name.conf が作成されます。 このファイルを別の場所(オフラインのテープまたはその他のメディア)に保存して、変換プロセスが上書きされないようにします。 LVM 設定は、必要に応じてバックアップファイルから復元することができます。

    vxvmconvert ユーティリティは、各ディスクの変換中に、LVM 設定データのスナップショットも保存します。 このデータは、vgcfgbackup の場合とは異なる形式で保存され、vxvmconvert プログラムでのみ使うことができます。 このデータは、一定の制限の下で、VxVM への変換後に LVM ボリュームを修復するために使えます。 vxvmconvert が提供するメカニズムは、LVM 設定をバックアップするためのものですが、各 LVM ボリュームグループの LVM 設定情報を保存するには vgcfgbackup を使うことをお勧めします。

    ユーザーデータのバックアップを実行する前に、システムで現在使われているボリューム名に影響を及ぼす内容がバックアップ手順に含まれている可能性がある点に注意してください。 VxVM への変換によって、ボリューム名が変更されます。 このような名前変更が、作成したバックアップの復元に及ぼす影響を理解する必要があります。

  5. 変換対象のボリュームグループ内のボリュームに、アプリケーションがアクセスできないようにします。 この処理には、データベースの停止、ファイルシステムのマウント解除などが必要になる場合があります。

    vxvmconvert は、変換を開始する前に、マウントされたファイルシステムをマウント解除しようとします。 ただし、これらのファイルシステムを使っているアプリケーションを停止したり、raw LVM ボリュームで動作しているデータベースなどのアプリケーションを処理しようとはしません。

    変換される LVM 論理ボリュームはすべて、vxvmconvert プロセスで使える状態である必要があります。 vxvmconvert を実行する前にボリュームグループや論理ボリュームを非アクティブ化しないでください。

    ボリュームグループのアクティブ化には次のコマンドを使います。

    # vgchange -a y volume_group_name
  6. vxvmconvert のメインメニューから項目 [2 LVM ボリュームグループを VxVM に変換します(2 Convert LVM Volume Groups to VxVM)] を選択し、各ボリュームグループの変換を開始します。 ボリュームグループは、変換が可能であることを確認するために分析されます。 分析が成功すると、変換を実行するかどうかを尋ねられます。

    変換時のエラーを避けるため、ボリュームグループは一度に 1 つ変換してください。

    次に示すのは、変換が成功した場合のサンプル出力です。

    Select an operation to perform: 2
       .
       .
       .
    Select Volume Groups to convert:
    [<pattern-list>,all,list,listvg,q,? vg02
     
    vg02
     
    Convert this Volume Group? [y,n,q,?] (default: y) y
     
    Conversion Analysis of the following devices was successful.
     
    /dev/sdf /dev/sdh1
     
    Hit RETURN to continue.
     
    Second Stage Conversion Analysis of vg02 
     
    Volume Group vg02 has been analyzed and prepared for conversion.
     
    Are you ready to commit to these changes?[y,n,q,?](default: y) y
     
    vxlvmconv: making log directory /etc/vx/lvmconv/vg02.d/log.
    vxlvmconv: starting conversion for VG "vg02" - 
    Thu Feb 26 09:08:57 IST 2004
     
    vgchange -- volume group "vg02" successfully deactivated
     
    vxlvmconv: checking disk connectivity
    Starting Conversion of vg02 to VxVM
    fdisk ..
    disksetup ..
    dginit ..
    make .
    volinit ..
    vxlvmconv: Conversion complete.
     
    Convert other LVM Volume Groups? [y,n,q,?] (default: n)

    オンディスクのデータ移行に必要な領域が不足しているために、オフディスクのデータ移行が必要な場合は、使用できる追加ディスクの選択を求めるメッセージが表示されます。

  7. LVM ボリュームグループの変換後、vxvmconvertlist オペレーションを使って、変換されたディスクの状態を確認できます。次のその例を示します。
    Select an operation to perform: list
       .
       .
       .
    Enter disk device or "all"[<address>,all,q,?](default: all) all
     
    DEVICE       DISK         GROUP        STATUS
    cciss/c0d0   -            -            online invalid
    cciss/c0d1   -            -            online
    sda          -            -            online
    sdb          disk01       rootdg       online
    sdc          disk02       rootdg       online
    sdd          disk03       rootdg       online
    sde1         vg0101       vg01         online
    sdf          vg0201       vg02         online
    sdg          vg0102       vg01         online
    sdh1         vg0202       vg02         online
     
    Device to list in detail [<address>,none,q,?] (default: none)

    error 状態になっていた LVM ディスクが、現在は VxVM に対して online と表示されています。

    vxprint コマンドを使って、変換されたボリュームのオブジェクトの詳細を表示することもできます(簡潔にするため、TUTIL0 列と PUTIL0 列は省略しています)。

    # vxprint
    
    Disk group: rootdg
    
    TY NAME        ASSOC        KSTATE    LENGTH    PLOFFS   STATE
    dg rootdg      rootdg       -         -         -        -
    
    dm disk01      sdb          -         17778528  -        -
    dm disk02      sdc          -         17778528  -        -
    dm disk03      sdd          -         17778528  -        -
    
    Disk group: vg01
     
    TY NAME        ASSOC        KSTATE    LENGTH    PLOFFS   STATE
    dg vg01        vg01         -         -         -        -
     
    dm vg0101      sde1         -         17774975  -        -
    dm vg0102      sdg          -         17772544  -        -
    
    v stripevol    gen          ENABLED   1638400   -        ACTIVE
    pl stripevol-01stripevol    ENABLED   1638400   -        ACTIVE
    sd vg0102-01   stripevol-01 ENABLED   819200    0        -
    sd vg0101-01   stripevol-01 ENABLED   819200    0        -
    
    Disk group: vg02
    
    TY NAME        ASSOC        KSTATE    LENGTH    PLOFFS   STATE
    dg vg02        vg02         -         -         -        -
    
    dm vg0201      sdf          -         17772544  -        -
    dm vg0202      sdh1         -         17774975  -        -
    
    v concatvol    gen          ENABLED   163840    -        ACTIVE
    pl concatvol-01concatvol    ENABLED   163840    -        ACTIVE
    sd vg0202-02   concatvol-01 ENABLED   163840    0        -
    v stripevol    gen          ENABLED   81920     -        ACTIVE
    pl stripevol-01stripevol    ENABLED   81920     -        ACTIVE
    sd vg0202-01   stripevol-01 ENABLED   40960     0        -
    sd vg0201-01   stripevol-01 ENABLED   40960     0        -
  8. 新しい VxVM ボリューム名に必要なアプリケーションと設定ファイルに対する変更を実装します (この手順に必要な情報は、手順 2 ですでに準備しています)。
  9. これで、新しいデバイスにファイルシステムをマウントし、アプリケーションを再起動できるようになりました。 vxvmconvert を実行する前にマウント解除したファイルシステムがある場合は、新しいボリューム名を使ってそれらのファイルシステムを再マウントします。 vxvmconvert ユーティリティは、マウントされたままのファイルシステムを自動的に再マウントします。
  10. 新しい各 VxVM ディスクグループに所属するディスクには、ディスクグループ名に基づく VM ディスクメディア名が設定されます。 たとえば、ディスクグループの名前が mydg の場合、含まれるディスクには、mydg01mydg02 などの名前が設定されます。 各 VxVM ボリューム内のプレックスには、mydg01-01mydg01-02 などの名前が付けられます。 ディスクとプレックスの名前は、必要に応じて変更できます。

    変換されたディスクグループに含まれる VxVM オブジェクトの名前は、設定に全面的に満足した場合にのみ変更してください。 VxVM オブジェクトの名前を変更すると、vxvmconvert を使って元の LVM ボリュームグループを復元することができなくなります。