Veritas NetBackup™ Appliance 容量計画とパフォーマンスチューニングガイド
- このマニュアルについて
- 第 I 部 容量計画
- 第 II 部 ベストプラクティス
- 第 III 部 パフォーマンスチューニング
- 第 IV 部 容量計画とパフォーマンスチューニングのクイックリファレンス
NetBackup Appliance について
NetBackup Appliance は、NetBackup 構成の簡単なソリューションと、バックアップ環境の日常管理を提供します。目標はバックアップ環境を管理するために専用の人員を用意する必要がないソリューションを提供することです。
アプライアンスは、Linux オペレーティングシステムで動作するラックマウントサーバーです。NetBackup Enterprise Server ソフトウェアはすでにインストールされ、オペレーティングシステム、ディスクストレージユニット、およびロボットテープデバイスと連携するように構成されています。
アプライアンスに実行させるロールを決定して構成できます。52xx Appliance には次の構成を選択できます。
プライマリサーバーアプライアンス
既存のプライマリサーバーアプライアンスと連携させて使うメディアサーバー
既存の NetBackup 環境で使うメディアサーバー
これらの 52xx 構成には、内部ディスクストレージを利用できるという追加のメリットがあります。
53xx Appliance は、デフォルトではメディアサーバーとして構成されます。53xx Appliance は、以下のように構成できます。
既存のプライマリサーバーアプライアンスと連携させて使うメディアサーバー
既存の NetBackup 環境で使うメディアサーバー
メモ:
53xx 計算ノードは、バックアップまたはストレージに利用可能な内部ディスク容量を備えていません。プライマリストレージシェルフと最大 5 台の拡張ストレージシェルフの利用可能な領域をバックアップに使用できます。
このアプライアンスのバージョンは NetBackup 10.0 以上がインストールされている既存の NetBackup 環境を簡単に拡張できます。アプライアンスには、独自のブラウザベースインターフェースも含まれています。このインターフェースは、ネットワーク、内部ディスクストレージ、テープライブラリなど多様なデバイスのローカル管理に使います。
NetBackup Appliance は次の機能をサポートします。
アプライアンスの構成と管理のための 3 つのインターフェース。
NetBackup Appliance Web コンソール は、Web ベースのグラフィックユーザーインターフェースです。特定のアプライアンスを監視および管理できます。このインターフェースは、Internet Explorer 11.0 以降と Mozilla Firefox 33.0 以降と互換性があります。
Veritas Appliance Management Console は Web ベースの GUI であり、単一のインターフェースで複数の NetBackup Appliance を一元管理するのに役立ちます。Appliance Management Console を使用して、複数のアプライアンスで EEB をアップグレードしたりインストールできます。専用アプライアンスにいつでもログオンして、その他すべてのタスクに NetBackup Appliance Web コンソールを使用できます。
詳しくは、『Appliance Management ガイド』を参照してください。
NetBackup Appliance シェルメニュー はコマンドライン駆動型のインターフェースです。すべてのアプライアンスコマンドの完全な説明については、次のマニュアルを参照してください。
NetBackup Appliance コマンドリファレンスガイド
NetBackup 5240 Appliance の構成 H では、iSCSI 接続をサポートします。NetBackup 5340 Appliance のすべての構成で、iSCSI をサポートします。詳しくは、『NetBackup Appliance iSCSI ガイド』を参照してください。
Copilot を使うことで、Oracle データベース管理者は NetBackup Appliance 管理者と連携して Oracle データベースの最適化されたバックアップ/復元プロセスを実行できます。
NetBackup 5350 Appliance は、1 台のプライマリストレージシェルフと最大 3 台の拡張ストレージシェルフをサポートします。
ハードウェアの強化について詳しくは『NetBackup 5350 Appliance 製品説明ガイド』を参照してください。
NetBackup 5340 Appliance は、1 台のプライマリストレージシェルフと最大 3 台の拡張ストレージシェルフをサポートします。
ハードウェア拡張について詳しくは、『NetBackup 5340 Appliance 製品説明ガイド』を参照してください。
NetBackup 5330 Appliance のプライマリストレージシェルフと拡張ストレージシェルフは、6 TB のディスクをサポートします。以前は 3 TB だったため拡張されました。
メモ:
個々のストレージシェルフには、3TB または 6TB のいずれかのディスクを搭載できます。ただし、両方を搭載することはできません。
ハードウェアの強化について詳しくは『NetBackup 5330 Appliance 製品説明ガイド』を参照してください。
NetBackup Appliance バージョン 2.7.1 より、アプライアンスホスト名として完全修飾ドメイン名 (FQDN) を使うことができます。
NetBackup Appliance バージョン 2.7.3 より、NetBackup Appliance ではデータバックアップと復元の NetBackup Cloud Storage がデフォルトにより有効化されます。
詳しくは、『NetBackup Cloud 管理者ガイド』を参照してください。
VMware 仮想マシンのバックアップNetBackup Appliance は VMware 仮想マシンのダイレクトバックアップをサポートします。アプライアンスは、バックアップホストとして個別の Windows システムを使わずに仮想マシンをバックアップできます。
SDCS (Symantec Data Center Security) の統合アプライアンスの初期構成を行うと SDCS エージェントがインストール、構成されます。デフォルトにより、SDCS は管理対象外モードで動作し、ホストベースの侵入防止と検知技術を使ってアプライアンスの安全性を高めます。管理対象モードで動作するこのエージェントにより、アプライアンスの監査ログが外部の SDCS サーバーに送信され、検証と確認が実行されます。
BMR 統合アプライアンスをプライマリサーバーとして構成すると、NetBackup Appliance Web コンソール から BMR (Bare Metal Restore) を構成できます。
IPv4-IPv6 ネットワークのサポートNetBackup Appliance はデュアルスタック IPv4-IPv6 ネットワークでサポートされます。NetBackup Appliance は IPv6 クライアントとの通信、そのバックアップと復元を実行できます。アプライアンスへの IPv6 アドレスの割り当て、DNS の構成、IPv6 ベースのシステムを含めるルーティングを実行できます。NetBackup Appliance Web コンソール は IPv4 アドレスと IPv6 アドレスに関する情報を入力するために使うことができます。
ACSLS のサポートこの機能は NetBackup Appliance の NetBackup ACS ロボティックスの構成を容易にします。アプライアンスの管理者は、ローカルアプライアンスの vm.conf ファイルで ACSLS のエントリを変更できます。
NetBackup SAN Client とファイバートランスポートSAN Client は NetBackup クライアントの高速バックアップと復元を可能にする NetBackup のオプション機能です。ファイバートランスポートは、SAN Client 機能の一部である NetBackup 高速データ転送方式の名前です。バックアップと復元のトラフィックは SAN 上で発生し、NetBackup サーバーとクライアントの管理トラフィックは LAN 上で発生します。
ソフトウェアバージョン 2.7.3 以降、ファイバートランスポートを使用して NetBackup 52xx Appliance または 53xx Appliance の間でデータを複製できるようになりました。サポートされるデータ転送方法は、最適化複製および自動イメージレプリケーションです。この機能を使用するには、転送元ホストと転送先ホストの両方がアプライアンスソフトウェアバージョン 2.7.3 以降を使用する必要があります。
プリインストールされている NetBackup 既存の NetBackup 環境への配備と統合を簡素化します。
メモ:
NetBackup バージョン 7.7 でリリースされた拡張監査機能は、NetBackup Appliance では現在使用することができません。NetBackup Appliance ではこの機能を構成したり、有効にしたりしないでください。
テープアウトオプションアプライアンスには、ギガビットのデュアルポートファイバーチャネルホストバスアダプタ (HBA) が搭載されています。
複数の FC ポートをテープアウトに使うことができます。ただし、これらのポートはテープアウト専用である必要があります。詳しくは、『Veritas NetBackup Appliance ネットワークポートリファレンスガイド』を参照してください。
ハードウェアコンポーネントの監視アプライアンスでは、CPU、ディスク、メモリ、電源モジュール、ファンといった主要ハードウェアコンポーネントを監視できます。さらに、これらの NetBackup コンポーネントの積極的な監視機能とメッセージ機能を実現するオプションのコールホーム機能も提供します。
NetBackup Appliance はコア NetBackup ソフトウェアエージェントをサポートします。NetBackup エージェントにより、重要なデータベースとアプリケーションのパフォーマンスが最適化されます。
各ソフトウェアエージェントでサポートされるポリシータイプについて詳しくは『NetBackup 管理者ガイド Vol I』を参照してください。最新の NetBackup Appliance 互換性情報については、サポート Web サイトのハードウェア互換性リストを参照してください。
柔軟なハードウェア構成豊富な構成からアプライアンスを選択して注文し、必要なイーサネットポートを提供できます。マザーボードの内蔵イーサネットポートに加え、拡張カードを指定して 1GB または 10GB の追加イーサネットポートを提供できます。デュアルポートとクアッドポートの拡張カードがサポートされます。
ハードウェア構成について詳しくは『NetBackup ハードウェア取り付けガイド』を、適切なプラットフォームについては『NetBackup Appliance と Storage Shelf 製品説明ガイド』を参照してください。
このアプライアンスを現在の NetBackup 環境に導入する方法を次に説明します。
サポートされないメディアサーバーの交換 |
NetBackup 10.0 でサポートされないプラットフォームで動作する既存のメディアサーバーを置換します。 |
重複排除機能の追加 |
|
重複排除されないバックアップに対する AdvancedDisk の使用 |
|
追加のストレージ機能の追加 |
既存の NetBackup 10.0 以上の環境にストレージ機能を追加します。
|
テープバックアップ |
アーカイブをサポートするため、アプライアンスには TLD テープストレージデバイス用のファイバーチャネルホストバスアダプタカードが搭載されています。 |