NetBackup™ インストールガイド

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Product(s): NetBackup & Alta Data Protection (10.5)
  1. インストールの準備
    1. 一般的なインストールの情報
      1.  
        利用可能な NetBackup のインストール方法
      2.  
        NetBackup のバージョン間の互換性について
      3.  
        NetBackup ソフトウェアの入手について
      4.  
        一部の Linux の配布で必要なライブラリが見つからない
      5. NetBackup をインストールする方法
        1.  
          NetBackup インストール前チェッカーについて
        2.  
          NetBackup Product Improvement Program について
      6.  
        NetBackup Web サーバーをサポートするユーザーアカウントの作成
      7.  
        プライマリサーバーとメディアサーバーにインストールされるバイナリについて
      8. ストレージデバイスの構成について
        1.  
          サポートされているロボット形式の検索
      9.  
        NetBackup ホスト用のセキュリティ証明書について
      10.  
        証明書キーサイズの環境変数
      11.  
        NetBackup インストールディレクトリの制限事項
      12.  
        btrfs ファイルシステムでは、NetBackup データベースはサポートされません。
    2. インストール操作に関する注意事項および制限事項
      1.  
        オペレーティングシステムの最小バージョン
      2.  
        クライアントのプッシュステージング領域が入力されなくなった
      3.  
        NetBackup 10.5 以降のインストールに関する Windows コンパイラとセキュリティの要件
      4.  
        一部のコンピュータでは Java GUI と JRE のインストールは省略可能
      5.  
        NetBackup プライマリサーバーの 8dot3 名前ファイル設定の有効化
      6.  
        NetBackup サーバーで RFC 1123 と RFC 952 に準拠したホスト名を使用する必要がある
      7.  
        8.1 のメディアサーバーまたはデュアルスタック構成のクライアントホストにインストールするときにホスト ID ベースの証明書が配備されない
      8.  
        NetBackup 8.2 以降でサポートされる外部認証局の証明書
      9.  
        SCCM と Chef の配備ツールとマニュアルが利用可能になりました
      10.  
        SUSE Linux プライマリサーバーのインストールに関する既知の問題
    3.  
      パフォーマンスと調整に関する注意事項
    4. SORT の情報
      1.  
        Veritas Services and Operations Readiness Tools について
      2.  
        SORT の新規インストールのための推奨手順
    5. Veritas NetInsights コンソールの情報
      1.  
        Veritas Usage Insights について
      2.  
        Veritas Usage Insights のベストプラクティス
  2. NetBackup ライセンス
    1.  
      NetBackup のライセンスの要件について
    2.  
      ライセンスエントリについて
    3.  
      ライセンスについてよく寄せられる質問
  3. UNIX システムでのサーバーソフトウェアのインストール
    1. UNIX および Linux の場合のインストール要件
      1.  
        プライマリサーバーとメディアサーバーが NetBackup アプライアンスでないかぎり、Windows と UNIX プラットフォームの英語以外のバージョンを混在させない
      2.  
        異なるバージョンの UNIX ベースオペレーティングシステムを実行する環境での NetBackup のインストール
      3.  
        Solaris システムの特別なインストールガイドライン
      4.  
        Linux クラスタ環境の特別なインストールガイドライン
    2.  
      インストールスクリプトの動作
    3. NetBackup プライマリサーバーソフトウェアの Linux へのインストール
      1.  
        Linux での NetBackup プライマリサーバーソフトウェアのサイレントインストール
      2.  
        NetBackup ソフトウェアのインストール
    4. NetBackup メディアサーバーソフトウェアの Linux へのインストール
      1.  
        Linux での NetBackup メディアサーバーソフトウェアのサイレントインストール
    5. プライマリサーバーからクライアントへのクライアントソフトウェアのプッシュインストールについて
      1.  
        プライマリサーバーへのクライアント形式のソフトウェアのインストール
  4. Windows システムでのサーバーソフトウェアのインストール
    1.  
      Windows および Windows クラスタのインストール要件
    2.  
      Windows クラスタのインストールの要件
    3.  
      Windows システムでのローカル、リモート、またはクラスタ化されたサーバーインストールの実行
    4.  
      NetBackup クラスタ環境のインストール後の作業
    5.  
      Windows クラスタのインストールまたはアップグレードの確認
    6.  
      Windows システムでの NetBackup サーバーのサイレントインストール
  5. 管理インターフェースについて
    1.  
      NetBackup Web ユーザーインターフェースについて
    2.  
      NetBackup 管理コンソールについて
    3.  
      NetBackup 管理コンソールのインストール
    4.  
      Windows での複数バージョンの NetBackup 管理コンソールのインストール
    5.  
      Windows 上の旧バージョンの NetBackup 管理コンソールの削除
    6.  
      NetBackup のリモート管理コンソールについて
    7.  
      NetBackup リモート管理コンソールのインストール
  6. NetBackup クライアントソフトウェアのインストール
    1.  
      NetBackup クライアントのインストールについて
    2. Windows での NetBackup クライアントのインストールについて
      1.  
        Windows クライアントのインストール方法と必要条件について
      2.  
        NetBackup Windows クライアントのローカルまたはリモートでのインストール
      3.  
        NetBackup Windows クライアントのサイレントインストール
      4.  
        NetBackup クライアントの構成方法
    3. UNIX および Linux での NetBackup クライアントのインストールについて
      1.  
        UNIX および Linux クライアントのインストール方式について
      2.  
        UNIX クライアントのローカルインストール
      3.  
        ネイティブインストーラによる UNIX と Linux のクライアントバイナリのインストール
      4. UNIX および Linux クライアントのリモートインストール方式について
        1.  
          ssh 方式を使用したクライアントソフトウェアのインストール
        2.  
          sftp 方式を使用したクライアントソフトウェアのインストール
      5.  
        サーバーの初期インストール後の UNIX または Linux クライアントの追加
  7. NetBackup の構成
    1.  
      NetBackup の起動と停止のスクリプトについて
    2. NetBackup サーバーの構成について
      1.  
        NetBackup 管理コンソールの起動
      2.  
        デバイスの構成ウィザードについて
      3.  
        ボリュームの構成ウィザードについて
      4.  
        カタログバックアップウィザードについて
      5.  
        バックアップポリシーの構成ウィザードについて
  8. NetBackup サーバーおよびクライアントソフトウェアの削除
    1.  
      Linux システムでの NetBackup サーバーソフトウェアの削除について
    2.  
      UNIX および Linux システムでの NetBackup クライアントソフトウェアの削除について
    3.  
      UNIX および Linux のサーバーおよびクライアントからの NetBackup の削除
    4.  
      Windows システムでの NetBackup サーバーソフトウェアの削除について
    5.  
      Windows サーバー、クラスタ、およびクライアントからの NetBackup サーバーおよびクライアントソフトウェアの削除
    6.  
      Windows サーバーおよび Windows クライアントからの Java コンソールの状態データの削除について
    7.  
      新しいメディアサーバーに全データを移行してクラスタ化されたメディアサーバーを削除する
  9. 参照先
    1.  
      クラスタ化されたプライマリサーバーの非アクティブノードで証明書を生成する
    2.  
      NetBackup データベースユーザー
    3.  
      NetBackup 応答ファイルについて
    4.  
      NetBackup IT Analytics Data Collector について
    5.  
      NetBackup IT Analytics Data Collector バイナリの手動によるインストールまたはアンインストール
    6.  
      NetBackup IT Analytics Data Collector の手動構成
    7.  
      維持される Java Virtual Machine のオプション
    8.  
      RBAC ブートストラップについて
    9.  
      NetBackup プライマリサーバー Web サーバーのユーザーとグループの作成
    10.  
      NetBackup Java Runtime Environment について
    11.  
      インストール後の Java GUI と JRE の追加または削除
    12.  
      Replication Director を使用した NetApp ディスクアレイの使用
    13.  
      NetBackup データベースに対するセキュリティ強化
    14.  
      NetBackup プライマリサーバーとドメインのサイズについてのガイダンス

Windows および Windows クラスタのインストール要件

表: Windows および Windows クラスタの 10.5 の要件 に、10.5 のインストールのために Windows システムを準備するための要件が記述されています。各項目に対応するためにチェックリストとしてこの表を使ってください。

インストールの必要条件に関する最新情報について詳しくは Veritas SORT Web サイトを参照してください。SORT に関する詳しい情報を参照できます。

Veritas Services and Operations Readiness Tools についてを参照してください。

注意:

ベリタスでは、インストールまたはアップグレードの後、nbdb_move コマンドを使って Windows クラスタ上のデフォルト以外の場所に 10.5 カタログを移動することがサポートされます。ただし、アップグレードを成功させるためには、アップグレードの前に 10.5 カタログをデフォルトの場所に戻す必要があります。カタログがデフォルトの場所にない場合、10.5 のアップグレードは行わないでください。アップグレードの前にデータベースをデフォルトの場所に移動しなかった場合、プライマリサーバーが使用できなくなります。nbdb_move についての詳しい情報を参照できます。

『10.5 コマンドリファレンスガイド』

表: Windows および Windows クラスタの 10.5 の要件

チェック

要件

詳細

 

オペレーティングシステム

  • セキュリティ更新プログラムを含む、最新のオペレーティングシステムパッチと更新プログラムを適用したことを確認します。オペレーティングシステムが最新のものかどうか不明な場合は、ご購入先にお問い合わせのうえ、最新のパッチおよび更新版を入手してください。

  • Windows の互換性のあるオペレーティングシステムの完全なリストについては、次の Web サイトで 『Software Compatibility List (SCL)』を参照してください。

    http://www.netbackup.com/compatibility

 

メモリ

サーバーのサイズを正しく設定するには、次に示す情報を使用します。

 

ディスク容量

  • NTFS パーティション。

  • サーバーソフトウェアおよび 10.5 カタログに対応するために必要となる正確な空き領域は、ハードウェアプラットフォームによって決まります。このトピックに関する詳細情報を参照できます。

    10.5 リリースノート 10.5

  • アップグレードでは、NetBackup が代替の場所にインストールされている場合でも、プライマリドライブに追加の領域が必要になります。プライマリドライブは、Windows がインストールされているドライブです。

    • サーバーをアップグレードする場合、NetBackup を代替ドライブの場所にインストールするときに、Veritasでは、プライマリ Windows ドライブに 2.8 GB の空き容量を用意するように求めます。

    • クライアントをアップグレードする場合、NetBackup を代替ドライブの場所にインストールするときに、Veritasでは、プライマリ Windows ドライブに 1.7 GB の空き容量を用意するように求めます。

  • 10.5 カタログには、バックアップについての情報が含まれているため、製品の使用に伴ってサイズが大きくなります。カタログに必要なディスク領域は、主に、次のバックアップ構成によって異なります。

    • バックアップ対象のファイル数。

    • バックアップの間隔。

    • バックアップデータの保持期間。

  • Veritas ディスクストレージユニットボリュームまたはファイルシステムで 5% 以上の利用可能なディスク容量を確保することを推奨します。

メモ:

ディスク容量の値は初回インストール用です。10.5 カタログはプライマリサーバーが稼働中の環境になっているときにかなり多くの領域を必要とします。

 

一般要件

以下の項目すべてがあることを確認します。

  • 10.5 インストール ESD イメージ

  • 適切なライセンスファイル

    詳しくは、https://www.veritas.com/support/en_US/article.100058779 を参照してください。

  • すべてのサーバーの管理者アカウントとパスワード

  • 画面解像度は 1024 x 768、256 色以上に設定してください。

 

リモートインストールおよびクラスタインストール

リモートインストールおよびクラスタインストールには、前述のすべてのインストール要件に加えて、次のガイドラインが適用されます。

  • クラスタ内のすべてのノードで、同じバージョンのオペレーティングシステム、Service Pack および 10.5 を実行している必要があります。サーバーのオペレーティングシステムに異なるバージョンを混在させることはできません。

  • インストールのアカウントには、すべてのリモートシステムまたはクラスタ内のすべてのノードの管理者権限が必要です。

  • Remote Registry サービスはリモートシステムで開始する必要があります。

    10.5 のインストーラはリモートシステムの Remote Registry サービスを有効にし、開始できます。Remote Registry サービスが開始されない場合、インストールは次のエラーメッセージを受信します。

    Attempting to connect to server server_name failed with the following error: Unable to connect to the remote system. One possible cause for this is the absence of the Remote Registry service. Please ensure this service is started on the remote host and try again.

  • 10.5 の仮想名と IP アドレス

    10.5 で利用可能な仮想名および IP アドレスを用意します。インストール中に、この情報を入力する必要があります。

  • メディアサーバーのクラスタのサポートの変更

    クラスタ化されたメディアサーバーの新しいインストールを実行することはできません。

  • Windows Server Failover Clustering(WSFC)

    • 10.5 グループによって使用される共有ディスクがクラスタ内で構成され、アクティブノードでオンラインになっている必要があります。

    • 10.5 を共有ディスクが存在するノード (アクティブノード) からインストールします。

    • コンピュータ名またはホスト名は 15 文字より長い名前には設定できません。

  • Cluster Server (VCS) のクラスタ:

    10.5 をインストールする前に、すべての 10.5 ディスクリソースを、VEA (Veritas Enterprise Administrator) で構成しておく必要があります。

  • クラスタノードのデバイス構成とアップグレード

    クラスタをアップグレードする場合、ltid およびロボットデーモンは、特定のクラスタノードのデバイス構成を EMM データベースから取得します。EMM データベースでのデバイス構成の格納または取得は、クラスタノード名 (gethostname を使用して表示) によって行われます。クラスタノード名は、デバイス構成の更新時 (ltid によるドライブ状態の更新時など) に使われます。クラスタノード名は、デバイスの接続先を示す場合にのみ使用されます。10.5 の仮想名は、ロボット制御ホストなど、他の目的にも使用されます。

クラスタ要件に関する詳細情報を参照できます。

 

リモート管理コンソールのホスト名

プライマリサーバーのインストール中に、リモート管理コンソールホストの名前を入力する必要があります。

 

10.5 通信

ネットワークがすべてのサーバーおよびクライアントから認識され、相互に通信できるように構成されていることを確認します。

通常は、ping コマンドを実行してサーバーからクライアントにアクセスできるように設定されていれば、10.5 でも正しく動作します。

  • 10.5 サービスおよびポート番号は、ネットワーク全体で同じである必要があります。

  • Veritas デフォルトのポート設定を 10.5 サービスとインターネットサービスのポートに使うことを推奨します。ポート番号を変更する場合は、すべてのプライマリサーバー、メディアサーバーおよびクライアントに対して同じ値を設定する必要があります。ポートエントリは、次のファイルに格納されています。

    %SYSTEMROOT%\system32\drivers\etc\services。デフォルト設定を変更するには、10.5 のカスタムインストールを行うか、services ファイルを手動で編集する必要があります。

 

CIFS マウントされたファイルシステム

Veritas CIFS マウントされたディレクトリへの 10.5 のインストールはサポートされていません。CIFS マウントしたファイルシステムのファイルロックは確実でない場合があります。

 

ストレージデバイス

ロボットおよびスタンドアロンテープドライブなどのデバイスが製造元の指示どおりに取り付けられ、Windows ソフトウェアから認識されている必要があります。

 

サーバー名

サーバー名の入力を求められたら、適切なホスト名を常に入力してください。IP アドレスを入力しないでください。

 

バージョンの混在

使用を計画しているクライアントの最新バージョンと同じかそれ以上のリリースレベルの 10.5 サーバーをインストールしてください。サーバーソフトウェアのバージョンが古い場合、新しいバージョンのクライアントソフトウェアとともに使用すると、問題が発生する可能性があります。

NetBackup のバージョン間の互換性についてを参照してください。

 

他のバックアップソフトウェア

現在システムに構成されている他のベンダーのバックアップソフトウェアをすべて削除します。他のベンダーのバックアップソフトウェアによって、10.5 のインストールおよび機能に悪影響が及ぼされる場合があります。

 

Web サービス

NetBackup 8.0 より、NetBackup プライマリサーバーには、重要なバックアップ操作をサポートするための構成済み Tomcat Web サーバーが含まれます。この Web サーバーは、権限が制限されているユーザーアカウント要素の下で動作します。これらのユーザーアカウント要素は、各プライマリサーバー (またはクラスタ化されたプライマリサーバーの各ノード) で使用できる必要があります。詳しくは以下を参照してください。

NetBackup プライマリサーバー Web サーバーのユーザーとグループの作成を参照してください。

メモ:

ベリタスは、10.5 Web サービスに使用するユーザーアカウントの詳細を保存することを推奨します。プライマリサーバーのリカバリでは、10.5 カタログのバックアップが作成されたときに使われたものと同じ 10.5 Web サービスのユーザーアカウントとクレデンシャルが必要です。

メモ:

セキュアモードで 10.5 PBX を実行する場合は、Web サービスユーザーを PBX の権限を持つユーザーとして追加します。PBX モードの判別と、正しくユーザーを追加する方法について詳しくは、次をご覧ください。

http://www.veritas.com/docs/000115774

 

CA 証明書の指紋

(該当する場合) メディアサーバーとクライアントのみの場合:

NetBackup 認証局 (CA) を使用する場合、インストール時にプライマリサーバーの CA 証明書の指紋を把握している必要があります。この要件は、NetBackup 認証局を使用する場合にのみ適用されます。CA 証明書の指紋と、セキュリティ証明書の生成時のこの指紋の役割について詳しくは、次を参照してください。

https://www.veritas.com/support/en_US/article.000127129

 

認証トークン

(該当する場合) メディアサーバーとクライアントのみの場合:

場合によっては、セキュリティ証明書を正常に配備するために、インストーラの実行時に認証トークンが必要です。認証トークンと、セキュリティ証明書の生成時のこのトークンの役割について詳しくは、次を参照してください。

NetBackup 認証局 (CA) を使用すると、場合によっては、セキュリティ証明書を正常に配備するために、インストーラの実行時に認証トークンが必要になります。認証トークンと、セキュリティ証明書の生成時のこのトークンの役割について詳しくは、次を参照してください。

https://www.veritas.com/support/en_US/article.000127129

 

外部認証局

プライマリサーバー (クラスタを含む) の場合: 外部認証局の構成は、インストール後のアクティビティです。

メディアサーバーおよびクライアントの場合: インストール処理中、またはインストールの完了後に ECA を構成できます。インストール後の構成について詳しくは、次の記事を参照してください。

https://www.veritas.com/support/en_US/article.100044300

詳しくは、『10.5 セキュリティおよび暗号化ガイド』で外部 CA と外部証明書の章を参照してください。

UNIX および Linux の場合のインストール要件を参照してください。