Storage Foundation Cluster File System High Availability 7.4.3 管理者ガイド - Linux

セキュアクロック

システムクロックは簡単に操作できます。WORM 保持期間がシステムクロック値に関係なく正確に計算されるようにするために、InfoScale では代替機構を使用しています。セキュアクロックまたはコンプライアンスクロック (CompClock) は、WORM 対応ファイルシステム用に自動的に生成され、VxFS によって制御されるソフトウェアクロックです。セキュアクロックはファイルシステムに保存され、再起動時にも持続するようになっています。これは内部的なものであり、手動で読み込んだり変更したりできません。WORM 対応ファイル上の操作はすべて、システムクロックではなくセキュアクロックに基づきます。たとえば、WORM 対応ファイルの場合、InfoScale はこのクロックを使用して保持期間が切れているかどうかをチェックします。

定期的または予定外のメンテナンスのための停止時間や、クラスタがオフラインの場合など、特定の状況では、セキュアクロックとシステムクロックの間にラグが発生することがあります。このような状況に対処するために、セキュアクロックは自動補正してシステムクロックに追いつくようにプログラムされています。自動補正機構は、最終的にはシステムクロックと一致するように、1 分後に 0.5 秒ずつセキュアクロックを進めます。したがって、セキュアクロックは、1 日最大 12 分、1 年で約 3 日分調整されています。セキュアクロックとシステムクロックが一致している場合は、これらの調整は行われません。

自動修正機構を有効にするには、新規ファイルシステムの作成時に autocorr オプションを使用するか、既存のファイルシステムの場合は fsadm ユーティリティを使用します。