問題
Backup Exec 20.6 Linux Agent 環境で「ralus1188.2734HF298543.tar.gz」を使用して Hotfix 298543 を適用しようとすると、以下のメッセージが表示されインストールができません。(図1)
メッセージ
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* VERITAS BACKUP EXEC FOR LINUX RALUS PATCH PROGRAM *
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* Copyright (c) 2019 Veritas Technologies LLC. All rights reserved *
This patch cannot be applied on this version of RALUS
図1
原因
この事象は Backup Exec 20.x から Backup Exec 20.6へのアップグレードを実行した Linux 環境で発生します。Backup Exec 20.6 の新規インストール環境では発生しません。
回避策
1. Linuxサーバーで以下のコマンドを実行してLinux Agent バージョンを確認します。
# cat /var/VRTSralus/ralus.ver
2. Linux Agent バージョンは「ralus=1188.2718.SP6」と表示していることを確認します。(図2)
図2
3. 以下のコマンドにより ralus.ver ファイルのコピーを作成するか、ralus.ver ファイルをバックアップします
# cp /var/VRTSralus/ralus.ver /var/VRTSralus/ralus.ver.old
4. ralus.ver をエディタ (vi など)で開きます。
# vi /var/VRTSralus/ralus.ver
5. 「ralus=1188.2718.SP6」から「.SP6」を削除して、「ralus=1188.2718」に変更して保存します。(図3)
図3
注: もし、ralus.ver を誤って編集して保存してしまった場合は、以下のコマンドで ralus.ver.old を ralus.ver にコピーするか、または、バックアップしておいたファイルをリストアし、再度、手順5 の作業を実施します。
# cp /var/VRTSralus/ralus.ver.old /var/VRTSralus/ralus.ver
コマンドを実行後、y を入力します。
6. 以下のコマンドを実行して再度 Linux Agent バージョンを確認し、「.SP6」の表示がないことを確認します。(図4)
# cat /var/VRTSralus/ralus.ver
図4
7. Hotifx 298543 のインストールファイル「ralus1188.2734HF298543.tar.gz」をgunzip, tar により展開し、「installraluspatch.sh」によりインストールします。
8. インストールが終了後、再度以下のコマンドで Linux Agent のバージョンを確認します。
インストールが成功した場合、「ralus=1188.2718」に「HF298543」が追加され、「ralus=1188.2734 HF298543」が表示されます。(図5)
# cat /var/VRTSralus/ralus.ver
図5