Veritas System Recovery (VSR) for Linux Edition を使用して、BIOSシステムの Red Hat Enterprise Linux 7.x / 8.x をバックアップ、リストアする方法

記事: 100042618
最終公開日: 2021-09-07
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製品: System Recovery

問題

この文書は、 Red Hat Enterprise Linux (RHEL) 7.3 について記載していますが、記載された手順は、RHEL 7.x / 8.x および CentOS 7.x のようなサポートされているOSバージョンでも利用可能です。
この技術情報は、BIOSシステム環境でのバックアップ、リストア手順になります。UEFIシステム環境には利用できませんので、ご注意ください。UEFIシステム環境については、article 100043262 (英語版) article100049395 (日本語版) を参照してください。

RHEL 8.x である場合、Veritas System Recovery (VSR) 21、もしくはそれ以降のバージョンを使用する必要があります。

各バージョンの Veritas System Recovery がサポートする OS については、ソフトウェア互換性リスト (SCL) を参照してください。

<VSR 18 SCL>
https://www.veritas.com/support/en_US/doc/VSR_18_SCL

<VSR 21 SCL>
https://www.veritas.com/support/en_US/doc/VSR_21_SCL

 

このシナリオでの環境は次の通りです。

環境

BIOSモード レガシー (BIOS system) 
OS / カーネルバージョン Red Hat  Enterprise Linux, 3.10.0.-514.el7.x86_64
Veritas System Recovery for Linux version 18.0.0.56417
ホスト名 rhel73x64.local
パーティション情報 バックアップ対象: /,  /boot
バックアップ保存先:  /backup
詳細 図 1 をご確認ください。


図 1
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注:
/dev/sda2 は LVM の物理ボリューム (PV) です。
rhel_rhel73x64 はLVM のボリュームグループ (VG) です。
rhel_rhel73x64-rootrhel_rhel73x64-swap は LVM の論理ボリューム (LVs) です。

 

解決策

バックアップ:
1. 事前に、パーティション情報をバックアップしておくことをお奨めします。

# sfdisk -d /dev/sda > /backup/sfdisk_sda.txt
# sfdisk -d /dev/sda > /backup/sfdisk_sda_backup.txt

注: ベリタスでは、バックアップ用ファイル (sfdisk_sda_backup.txt) についても作成しておくことをお奨めします。

2. システムにLVM が存在する場合は、事前に LVM 情報についてもバックアップを作成します。 


# vgcfgbackup -f /backup/rhel_rhel73x64.txt

注: ファイル名は、"vgdisplay" コマンドによって返される VG 名を設定することをお奨めします。
 (図 2)

図 2

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# blkid -o value -s UUID /dev/sda2 > /backup/uuid_sda2.txt

注: 必要があれば、ほかのLVM 情報についてもバックアップしておきます。


3. バックアップコマンドを使用して、ボリュームをバックアップします。
# symsr -b /boot -d /backup
# symsr -b / -d /backup

注: 必要があれば、他のパーティションやマウントポイントをバックアップします。

4. リカバリポイントを検証したい場合は、以下のコマンドを実行します。

# symsr -vrp /backup/boot_000.v2i
# symsr -vrp /backup/system_000.v2i


System Recovery disk (SRD) の作成:

1. SRDを作成するには、システムと同じバージョンのRed Hat インストールメディアをマウントした後、"createSRD" コマンドを実行します。

例:
# createSRD -i <Red Hat install media> -d /backup/SRD.iso

注: もし、"mksquashfs is required to create this SRD" が表示した場合は、squashfs-tools をインストールします。(図 3)

図 3
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リストア:

1. SRDから起動します。

2. "Rescue a Red Hat Enterprise Linux system" を選択します。. (図 4)

図 4
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3. "3) Skip to shell" を選択します。(図 5)

図 5
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4. バックアップ保存先を /backup にマウントします。

# mkdir /backup
# mount /dev/sdb1 /backup

注: もし、SRD で Windows 共有フォルダのマウント操作に失敗する場合は、article 100041721 を参照してください。CIFS ヘルパープログラムファイルを手動でSRDに追加可能です。


5. バックアップファイルから、/dev/sda のパーティションをリストアします。(図 6)

# sfdisk -f /dev/sda < /backup/sfdisk_sda.txt

要注意: "<" は小なり記号です。誤って大なり記号 ">" を使用すると、 /backup/sfdisk_sda.txt は上書きされます。その場合は、/backup/sfdisk_sda_backup.txt を /backup/sfdisk_sda.txt にコピーしなおしてから、再度、同じコマンドを実行します。

図 6

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6. "fdisk -l /dev/sda" コマンドにより、パーティションが復元していることを確認します。 (図 7)

図 7
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7. もし、バックアップされたシステム内で、LVMが使用されていた場合は、以下のコマンドを使用して、uuid 変数をセットしてください。(図 8). もし、LVMを使用していない場合は、手順7 から 12 をスキップして、手順 13 に進んでください。

# uuid=$(cat /backup/uuid_sda2.txt)
# echo $uuid

注: "echo $uuid" が "xxxxxx-xxxx-xxxx-xxxx-xxxx-xxxx-xxxxxx" を返すことを確認します。

図 8
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8. 以下のコマンドを使用して、PV をリストアします。(図 9)

# pvcreate -ff --restorefile /backup/rhel_rhel73x64.txt --uuid $uuid /dev/sda2

図 9
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9. "pvdisplay" コマンドを使用して PV がリストアされていることを確認します。 (図 10)

図 10
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10. 以下のコマンドを使用して LV をリストアします。(図 11)

# vgcfgrestore -f /backup/rhel_rhel73x64.txt rhel_rhel73x64

図 11
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11. "lvdisplay" コマンドを使用して、LVがリストアされていることを確認します。. (図 12)

図 12
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12. 以下のコマンドを使用して VG をアクティブ化します。(図 13)

# vgchange -a y rhel_rhel73x64

図 13
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13. すべてのリカバリポイントをリストアします。(図 14)

# symsr -r /backup/boot_000.v2i -d /dev/sda1
# symsr -r /backup/system_000.v2i -d /dev/mapper/rhel_rhel73x64-root

図 14

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14. 以下のコマンドを使用して、swap パーティションを設定します。(図 15)

# mkswap /dev/mapper/rhel-rhel73x64-swap
# swapon -v /dev/mapper/rhel-rhel73x64-swap
# swapon -s

図 15
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15. SRDメディアを取り出して再起動します。

# reboot

注: もし、リストアされたシステムから起動中に、黒い画面のままになってしまう場合は、対処のために、article 100041257. を参照してください。

注: もし、swap パーティションが再起動後、有効にならない場合は、対処のために、article 100042614 を参照してください。

注: もし、リストア後、システムの起動が遅延する事象が発生した場合は、article 100051309 を参照してください。

 

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